私の主観で厳選5番・秋場所初日

 秋場所初日を迎えました。今場所も15日間よろしくお願いいたします。
今場所の「優勝争い」という言葉に対して「これだ」とか「突出した」存在が(番付を見渡していくと)いないように思える(横綱休場・2大関カド番の現実がこの印象をふくらませているのか)初日の結果・勝敗を改めて見返しても、どこか釈然としなかった。

なので今日は全く自分勝手極まりないのだが、私が見ていいなと思えた取組を紹介しようと思う。

~豪ノ山・湘南乃海~

先場所の新入幕同士が10勝5敗で敢闘賞を受賞し(両者とも)今場所は東西の5枚目に番付された。 その両者の激突!
左が入り、そのまま一気呵成に寄る湘南乃海。その湘南乃海のかいなを返し、形勢逆転した豪ノ山が走るようにして押し出した。

https://youtu.be/EVQA_fG8H9Q?si=C2dTbJ_pnWWn-LPI&t=71

劣勢でも諦めない豪ノ山。心身ともに充実しているように見える。先場所のような活躍を今場所も見せつけることができるのか。湘南乃海だって悪くなかった。この幕内2場所目を迎えた両者の対決、面白かったな。

~阿炎・豊昇龍~

新大関の初日、横綱が休場。(自身を含めた)3大関のうち、2大関が角番。豊昇龍に自然とかかる期待と重圧は半端なものではないだろう。その初日はくせ者・阿炎。
いつものもろ手突きの阿炎、のけぞる豊昇龍。阿炎の右腕をつかむように左へ左へ決まり手「とったり」

新大関、流れを見て慌てることなくうるさい相手を下した。
とにもかくにも初日を白星発進できたことが大きい。流れにのってほしい。
明日は先場所準優勝の北勝富士。

~朝乃山・若元春~

元大関も浮き沈みがあった中で、西前頭2枚目まで番付を戻してきた。
今日は、大関獲りへ継続中(再チャレンジ)の若元春。
立ち合いすぐの左差し、巻き替えてもろ差し、迷うことなく寄り切り朝乃山。

左腕(ひじ)の長い(大きい)サポーターは何なのか。(取組直後)少し顔をしかめているようにも見えた。今日の相撲は快勝だったが明日以降ちょっと心配な要素もある。

~錦木・玉鷲~

先場所の覚醒したかのような活躍、上位陣を驚異に陥れることができるか、錦木。
対するは38歳にして衰え知らず、幕内上位を脅かし続ける西前頭3枚目・玉鷲。
激しく当たり合う両者。玉鷲が右のど輪で突き放しにかかるも錦木ひるむことなく押し出した。錦木、終始重心が落ちていてどっしりと対処した。今場所もこの重い腰は健在か。

~大の里・朝紅龍~

新十両同士で初日から激突だ。
左肩亜脱臼で残念にも今場所休場の伯桜鵬に負けるとも劣らないアマチュア実績を持つ大の里(ざんばら髪)に、こちらもアマチュア上がりの石崎改め朝紅龍。
右からかちあげ気味の立ち合い大の里、もろ差しから一気に押し出した。

(この一番に限って言えば)大の里の完勝だったかもしれないが、(朝紅龍は)いずれにせよ「(15分の1)最初の相撲」が終わっただけだ。そんなに悲観することはない。

初日終了。
う~ん、貴景勝厳しいかなって思いました。

この重圧をのりこえようぜ、新大関!!↓↓↓


納谷 大波 幕下

 納谷家と大波家の出世争い・幕下15枚目以内から。

さぁ、夢道鵬が自己最高位となる西幕下15枚目まで上げてきた。
あの貴闘力の4男、そして幕内優勝32回を誇る第48代横綱・大鵬の孫でのある。
おととしの5月場所に幕下20枚目を経験するも、負け越し。その後、右肩の故障などもあり、最大で三段目22枚目まで番付を落とした。

回復と共に、番付も再上昇中。三兄は、同部屋の幕内・王鵬。次兄は三段目の納谷幸林。
夢道鵬は4人兄弟の末っ子。長兄はプロレスラー。
上に下に新番付を見渡せば、当然の如く実力者揃い。いよいよ十両を射程圏に見据え突き押し相撲にも更に関取仕様へと磨きをかける。

大波家は次男・三男が周知の通り「関取」として活躍中だが、長男・若隆元だけは関取未経験である。

現在31歳。最高位は5年前、2018年9月場所の東幕下7枚目。
左肩の故障などで、番付を大きく落とした時期もあったが(弟たちに先を越される屈辱を味わいながらも)西幕下13枚目まで再び這い上がってきた。
夢道鵬同様、こちらも押し相撲に勝機を見い出す。

夢道鵬21歳、若隆元31歳。

土俵人生の集大成を賭けた勝負が始まる。

荒汐部屋の有名・人気者↓↓↓



三賞と各段優勝の顔ぶれ・令和5年夏場所

 4場所連続休場明けの照ノ富士の優勝で幕を閉じた大相撲夏場所。
「横綱」の威厳と安定した強さを見せつけ、次々に難敵を攻略。見事6場所ぶり8度目の優勝を果たした。
一日明けた今日は、三賞受賞と各段優勝力士(幕内十両を除く)のご紹介。
敢闘賞は該当者がなかった。

~三賞受賞力士~

殊勲賞・明生 立浪部屋 東前頭6枚目 8勝7敗

初日から破竹の勢いで7連勝。一時は優勝争いのトップい立つ。
9日目、横綱・照ノ富士を見事寄り切りで破った相撲が大きく評価されたようだ。
終盤に足を痛めた様子が感じられたが、最後まで大健闘の戦いっぷりだった。 

明生関にエールを送ろう↓↓↓

技能賞・霧馬山 陸奥部屋 東関脇 11勝4敗

大関獲りのかかった今場所、その重圧からか立ち合いの変化や(寄られて)後退し、危ない場面も見受けられたが、後半戦を過ぎた頃から日増しに改善。スピードと(投げの)キレ、力強さが戻ってきた。来場所はいよいよ大関。全てにスキルアップし、今度は下位力士たちにその力を示してほしい。

技能賞・若元春 荒汐部屋 西関脇 10勝5敗

ここ数場所でメキメキと力をつけてきた大波3兄弟の次男、若元春。
今場所は初日から5連勝。最終勝ち星・10勝の内訳も、正代・豊昇龍・北青鵬・貴景勝らを撃破。横綱・照ノ富士をすんでのところまで追い詰めた。来場所は、豊昇龍・大栄翔と共に大関獲りを懸ける。期待したい。

~各段優勝力士~

幕下優勝・木竜皇 立浪部屋 西幕下26枚目 7勝0敗

あの元幕内・時津海(先代時津風親方)の長男である。
小学校1年から相撲を始め、アマチュアで数々のタイトルを獲得。
今場所は6番相撲でウクライナ出身の獅司、7番相撲で元幕内・大翔丸を破った。
人の良さそうな優勝インタビューでの受け答えが印象的。
来場所は幕下上位に食い込み、新十両への足掛かりを築くことができるか。

三段目優勝 漣 伊勢ノ海部屋 東三段目42枚目 7勝0敗

四股名は漣(さざなみ)と読む。
7番相撲では、豊翔(28=境川部屋)に勝ち、全勝優勝を決めた。
「土俵際の粘りは持ち味」と語り、自信を持っている。15歳で入門して初めての各段優勝。
岩手県奥州市出身の23歳。メジャーリーグで活躍する大谷翔平は奥州市立水沢南中の先輩にあたるそうだ。

序二段優勝 聖富士 伊勢ケ濱部屋 東序二段60枚目 7勝0敗

こちらの四股名は聖富士(さとるふじ)
序二段は7戦全勝同士による優勝決定戦が行われ、欧勝竜 鳴戸部屋 西序二段7枚目 に上手投げで勝ち、優勝を決めた。
この欧勝竜、一時は幕下7枚目まで番付を上げた強者。昨年秋場所後に右肩を手術して3場所連続の全休明けで臨んでいた。
聖富士は、静岡・飛龍高出身で2学年先輩は同部屋所属の熱海富士である。

序ノ口優勝 春山 尾上部屋 西序ノ口22枚目 7勝0敗

アマチュアの強豪である埼玉栄高校から日大に進み、主将を務め、全国学生選手権の団体で優勝した経歴を持っている。
黎大丸(れおんまる・式秀)との全勝対決を一方的に寄り切った。
高校の同級生には十両北の若らがいる。
「前に出る相撲を取りたい」と将来像を語り、押し相撲の磨きをかける。

「目標」が明確になると、相撲に「心」が乗り移る・12日目

 「優勝争いや番付1枚でも上に行くんだという思い」

本場所も最佳境に入ると、取組の中にも相撲にかける気迫、優劣や甲乙みたいなものが画面越しにより一層伝わってくる。

12日目の今日は、筆者目線にそう映った5番を厳選してお伝えする。

~一日一番、隙なし油断なし~

今日の怪物、128㎏の体重で十両の土俵に立ち向かう玉正鳳との一番。

左四つに組み止める落合、右上手を力強く引きつけ、危なげなく寄り切った。
連敗を喫することなく、変化や土俵際のどんでん返しが考えられる相手に着実に白星を積み重ねた。落合の明日は湘南乃海。

~2敗同士の生き残りをかけて~

熱海富士は十両陥落後、3場所目。2敗でここまで駆け抜けてきた。
一方の湘南乃海は、新十両後3場所で西筆頭まで登り詰めた。1勝でも多く白星を重ねたい。十両優勝という目標もある(お互いに)

立ち合い当たってすぐ右にいなす湘南乃海。寄って出る湘南乃海。一転して突っ張り合い。
突き合いに勝ったのは熱海富士。決まり手・突き出し。相手の出方をよく見ながら丁寧に勝利を掴み取った。2敗対決は熱海富士に軍配。

~横綱の威信にかけて~

休場明けの照ノ富士。いろんな重圧に耐えながら、優勝戦線を引っ張っている。
対する若元春は、ここ数場所で実績と自信をぐーんとつけてきている。 そんな2人の激突。

右差しの照ノ富士。若元春その右下手を切って寄るも、横綱が左下手投げから豪快に寄り倒した。若元春は最善を尽くしたと思うが、照ノ富士が「横綱」という名の「ぶ厚い壁」で跳ね返したように見えた。1敗堅持。明日は朝乃山との豪華対決。

~大関獲りへ向けての最終章~

大関へ翔べ、霧馬山。ラストスパートに入った12日目は、大関・貴景勝。

立ち合い激しくぶつかり合うも、霧馬山すぐの右差し。電車道で突っ走り、無欠の寄り切り霧馬山。12日目で10勝にのせた。膝にケガを抱えた状態での貴景勝は相手にならなかった。
カウントダウン進む13日目の霧馬山は北青鵬と。貴景勝は勝ち越しかけて明生と。

~大関獲りへ向けて元大関に牙をむく~

成績(勝ち星)次第ではとこちらも大関獲りの有資格者とされている大栄翔。
今日は東14枚目・元大関朝乃山が大栄翔に挑む形で後半戦の土俵に乗り込んできた。

回転のいい突き押しで朝乃山を突き放す大栄翔。腰を落として前へ出る大栄翔の圧力を受け、あてがうだけの朝乃山。たまらず引いて右に回り込もうとしたが、大栄翔の突進を止められず押し出された。12日目にして勝ち越しを決めた。大栄翔は持ち味を存分に発揮した会心で理想的な相撲。明日は御嶽海。

優勝争いの行方は
幕内 1敗 照ノ富士
   2敗 霧馬山・朝乃山

十両 1敗 豪ノ山・落合
   2敗 熱海富士

12日目終了・第4コーナーを回って、最後の追い込みに入った。
「優勝争い」に関しては、突出した存在がなく、まだ奇跡があるかもしれない。

横綱のタオルはいかがですか↓↓↓


お家芸2番と話題の2番・11日目

~11日目の規格外~

 夏場所の中心人物の一人、北青鵬。
奇抜・型破りな相撲がウケて、話題になる事が多くなってきた。
今日は若元春との好取組が用意された。

北青鵬、長い腕を伸ばして右上手。その上手をすぐに切った若元春。
左四つがっぷり続く。痺れを切らしたかのように若元春が寄って出る。が、体を入れ替え今度は北青鵬が寄って出た。土俵際、逆転のうっちゃり決まる!204cm、21歳の野望を見事に打ち砕いた。やりにくい事この上ない難敵を沈めた若元春の12日目は横綱・照ノ富士。
一方の北青鵬は豊昇龍。

~照ノ富士の極め技~

9日目に不覚の一敗を喫した照ノ富士。
そのあと2連勝で立て直してきている。豊昇龍との一番。

左上手の豊昇龍。照ノ富士は右差しを解いて、左おっつけと共にギューっと極めにかかった。
豊昇龍、何も抵抗できずに極め出しで敗れた。本当に痛かったのだろう、左腕を気にする仕草があった。横綱はお家芸の極め出しで勝って2ケタ10勝目。豊昇龍は4敗に後退。

~本日の宇良劇場~

宇良は中盤の5連敗が響き、ここまで4勝6敗。
対して、今月10日に挙式した錦富士、2勝8敗。
ちなみにこの対戦、今年初場所で宇良が「空中はたき込みのような」と謳われたパフォーマンスがあったが今回は。

立ち合いの攻勢から決めにかかる錦富士、残した宇良。土俵中央で左四つ。引きつけ合いから出し投げで錦富士が崩しにかかるも、崖っぷちで宇良のとったりが決まった。
(今回は)腰を反るようなパフォーマンスを見せた宇良。なんともユニークで楽しませてくれる男だ。

~落合の〇〇~

十両に移って1差で優勝争いを繰り広げてる2人の直接対決。
無敗の落合に、昨日9連勝のあと1敗を喫した豪ノ山。

左を差した落合、右を巻き替えた豪ノ山。出し投げの落合。こらえた豪ノ山が寄って出た。
圧力に屈した落合が土俵に倒れた。決まり手は押し倒し。落合の連勝が10でストップした。
昨日の熱海富士戦で足を引きずる振る舞いがあったので、どうかなって思ってたのだが、そんな(こちらの)不安を吹き飛ばすかなのような豪ノ山の快勝だった。
明日の落合は玉正鳳。豪ノ山は白鷹山。

大相撲夏場所は11日目が終わり、

幕内 1敗 照ノ富士・朝乃山
   2敗 霧馬山

十両 1敗 豪ノ山・落合
   2敗 湘南乃海・熱海富士 

と移り変わった。

筆者の明日の楽しみ
照ノ富士-若元春
正代-金峰山
熱海富士-湘南乃海(十両) です!

宇良ハンカチタオルはいかがですか↓↓↓