時不動の花が咲いた

 吉井の心は折れなかった、変わらなかった。
29日に行われた番付編成会議で、新十両に時不動(時津風)と丹治(荒汐)、再十両で生田目(二子山)と発表された。

「時不動」と聞いたところで、やっぱりピンとこない。
そりゃそうだ、2場所前の5月夏場所から「吉井」から「時不動」に改名したばかりなのだから。

随分と長く幕下に居座ってんなぁと思い、数えた在位は36場所(1度、三段目に陥落あり)

簡単なプロフィール。
中学生横綱のアマチュアタイトルを手土産に中川部屋に入門(当時の師匠は元幕内・旭里)
昨今に入門してくる新弟子は「高卒以上」や「18歳以上」が多くを占めるが、この吉井少年は、小学校5年時には既に中学校卒業後に入門する決意を固めていたという相撲一直線。
出世は順調、1年で幕下昇進。
しかしその頃、師匠が起こした不祥事が原因で所属する中川部屋が閉鎖となり(現在、所属している)時津風部屋に移籍という苦労も経験している。
去年秋場所より6場所連続幕下10枚目以内。コツコツと勝ち越しを重ねて念願叶う。

「吉井」から「時不動」に改名したきっかけは、なかなか幕下生活から抜け出せない自分を鼓舞するといった意味合いがあるそうだ(本当は十両昇進時に改名する予定だったとか)

同期には、時疾風・北の若・大辻らがいる。

「『不動』の字の通り、重さを生かしてどっしりした相撲を取りたい」と新十両を決めた抱負を語ったという。

長い眠りから目が覚めて、本領発揮する舞台が整ったか。

その時不動 虹↓↓↓

裏・旭富士の三段目優勝

 三段目優勝は幕下優勝の旭富士と同期で、玉ノ井部屋の天昇山が(東三段目3枚目)7戦全勝で決めた。

高知の明徳義塾高校から東洋大(アマチュア経験)を経て、プロ入り。

旭富士は無敗のまま、序ノ口・序二段・三段目と3場所連続(全勝で)各段優勝をかっさらっていった。

こちら天昇山は、その陰に隠れるように3場所連続✕6勝1敗とはいえ好成績。負けずに番付を駆け上っていく。
今場所は7連勝で場所を駆け抜け、優勝決定戦にこぎ着けた。(6番相撲で三田、決定戦で栃武蔵と十両経験者を堂々と撃破している)

こちら、三段目優勝決定戦の模様↓↓↓

197㎝・172㎏と立派な体格を有するも、あまり余分な脂肪・贅肉が見られない。
四つ相撲に突き押し相撲、大きな偏りはなく万能型タイプでしょうか。

来場所の幕下上位進出確実、今度は旭富士とどちらが早くに新十両を決められるか、ハイレベルで刺激的、画期的な両雄のポスト争いが見られそうである。

趣味はアニメ鑑賞らしい。

3度目の優勝裏話(もちろん安青錦)

 左足の痛み(ケガ)と闘いながら、幕内優勝と不屈の闘志で大関にも返り咲き。
(ちなみに)1場所での大関復帰を決めた場所の優勝は初の偉業となった。

そんな優勝力士(今場所の)安青錦裏話。

8日目・隆の勝戦に敗れた直後(土俵下に倒れうずくまった際)の痛みで夜中、トイレに行くのにも歩けなかったそうだ。

これを見た時は、翌日の出場大丈夫か?とマジで思いましたが、こんな裏側があったとは・・・、↓↓↓

その姿を見ていた師匠は「本当によく耐えた。本来は相撲を取れる状態ではなく、いつ止めるか考えていた」とまで打ち明けた。

千秋楽興行の時間は伸び伸び(決定戦などの関係で)優勝を決めた時の時間は18時を回っていた。

乱れた大銀杏(おおいちょう)を整える時間も短く、表彰式に向かった。
「(ここまでの過程は)しないといけない経験だった。した方がさらに強くなる」
とコメント。こんなこと22歳で言えないよ。

(今日の投稿から)
何が言いたいかって・・・、
十人並みの成績に終わった両横綱、

しっかりせぇ!!

安青錦はどこまでも偉大だ 激闘3番 2026名古屋千秋楽

 最後は安青錦が今場所の優勝を決めた。

場所前の立ち位置の確認
・関脇陥落
・上記により、10勝以上で(大関に)特例復帰

場所を通して見れば(ケガ明けということもあり)やっぱり恐る恐る相撲を取っているのが見ててわかった。

今日千秋楽、本割で勝てば一発優勝だったが、熱海富士に敗れてしまった。
その振り返り。
立ち合い、低い姿勢に頭をつけて左をおっつけたが、この大一番で引いてしまった安青錦。
そこを(熱海富士に)突き放されて押し出しに沈んだ。
土俵下に落ちた時、左足に痛みが走ったのか、足首の辺りを抑えていたのが目に焼き付いた。
決定戦に持ち込まれる。
(3敗で同列に並んだのは)安青錦+この熱海富士と霧島。

優勝決定巴戦、最初に組まれたのは熱海富士ー霧島戦。
押し出して熱海富士に軍配。

ここで我らの安青錦登場。
左前みつ、最高の位置に取った安青錦が主導権を完全に握る。
次に出し投げを炸裂させて熱海を崩し、体を密着しながら寄り切り。
非の打ち所がない文句なしの相撲だった。
しかし、そのあとの蹲踞の姿勢が十分にできてなかったのが気になる。

さて、2戦目の霧島戦(これに勝てば優勝)
すぐに左を差して頭をつけた安青錦。
霧島も右上手。少し探り合いがあったが、仕掛けたのは安青錦。痛めてる左足を使い、外掛けで崩し一気に寄り切った。
優勝を決めた安青錦、またも土俵下に転落。顔をしかめていたが、2026名古屋場所千秋楽を制した。

決定戦の動画、安青錦ー熱海富士と霧島戦は2番続けてこちら↓↓↓

そのあとの場内インタビューで
「我慢強く、自分らしい相撲を取れたことが一番結果につながったんじゃないかなと思います。ケガをして、関脇まで落ちて。自分自身に悔しさというか、ここで終わる人間じゃないという思いが強かったです」
「安青錦らしく、我慢強い相撲を取って、また一番上の番付を目指していきます」

と、今場所の検証と意気込み、今後の抱負を語った。

挫折を知った安青錦の3回目の優勝。
22歳のこの青年は、神様仏様レベルに悟りを開いている。


両横綱の体たらく 2026名古屋14日目

 東横綱・豊昇龍が、本日から休場。相撲協会に「右内側足幅靱帯(じんたい)損傷、右ハムストリングス損傷で療養期間は約6週間」との診断書を提出、とあった。
「そうかい、そうかい。しっかり治してお大事にしてください」と思いつつも
「安青錦だって、痛い痛い左足をあれだけテーピングで固定しながら、必死に本場所の土俵を務めてるんだぜ」って、やっぱり思った。

その安青錦、3敗尊富士との一番。
左差しに右上手、優位に立ったのは尊富士。しかし安青錦も右上手を取り、引きつけ合いになりながら出た尊富士だったが右へ体を入れ替えた安青錦が渾身の寄り倒し。
土俵下に落ちた安青錦に左足を痛がる(気にする素振り(そぶり))が見えた。
今日から休場の横綱にもこのくらいの気概が欲しい(と私は思う)

熱海富士は、新鋭・獅司を迎えて3敗同士(潰し合い)
獅司のわずかに右へずれた立ち合いにも心配に及ばず。しっかり腰を落としながらの押し出しを電車道で決めた。
明日の展開次第では、まだ熱海富士にも優勝の可能性が残されてる。ここへ来て6連勝と波に乗って千秋楽に向かう。

西横綱・大の里が14日目に勝ち越しを賭けて、大関・琴櫻と対戦。
右を差した大の里、琴櫻の左上手も意に介さず前に出て寄り切ってやっと勝ち越し。
肩の状態はどうなのか。その大きい(デカい)フレームを有効活用できる日が(時代が)また来ることを願ってやまない。

・王鵬、10日ぶりの白星(2勝目)今日はいい相撲だった。
・(王鵬と)同部屋の森麗、1勝6敗で今場所を終えている。連続負け越し記録を「41場所」に伸ばしたそうだ。