3度目の幕下で山藤が残した爪痕

 自身3回目の幕下で迎えた春場所も残念ながら3勝4敗で負け越し。

けれども、その独自のスタイル・存在感(爪痕)はきちんと残してくれた。
2勝4敗で迎えた千秋楽、対戦相手は悠錦(はるにしき・朝日山、西三段目2枚目)
悠錦、委細構わず強引に出るも、山藤かいくぐって相手の左腕を取り、とったり!!

この超細身(76,3㎏)が128,9㎏の悠錦を裏返した。
50㎏差もなんのその。山藤らしさ全開のこの相撲だった。

しかし現実はそう甘くなく、この体格が後塵を拝することになっているのか、幕下に番付された場所での勝ち越しは今回も持ち越しとなってしまった。

おそらく、来場所は幕下に踏みとどまることができず、三段目上位に番付されるのではという識者の見方である。

炎鵬、復活なる!

 番付編成会議において炎鵬の再十両が正式に発表されている。
幕内経験者が序ノ口まで降格後に関取に復帰するのは昭和以降史上初。
とあった。
ちなみに現・伊勢ヶ濱親方(元横綱・照ノ富士)は大関から序二段まで番付を落としている。

周囲の反対にも首を縦に振らず、我慢と鍛錬を重ねた3年。
劇的復活を成し遂げた。
・伊勢ヶ濱部屋への転籍
・左足剝離骨折(昨年7月)
・今年1月、旧宮城野部屋出身力士が一斉に「富士」に改名する中、自身は改名をせず引き続き「炎鵬」を続行と、心身ともにいろいろとすり減らし続けたはずだ。

これらの苦難を乗り越え3年ぶりに十両の土俵に立つ炎鵬。
どんな相撲を見せて土俵を沸かせてくれるのか。
関取在位30場所目を数える夏場所の炎鵬の活躍が今から楽しみだ。

若嶋津3番勝負

 春場所8日目にあたる3月15日に、元大関若嶋津こと日高六夫さんが肺炎のため亡くなっている。まだ69歳の若さであった。

鹿児島県種子島に生まれ、南国出身の精悍な顔立ちからついたあだ名が「南海の黒ヒョウ」

大関在位28場所、幕内優勝2回を数える「昭和の名大関」
思い出の3番を振り返る。

①1985年3月場所14日目 対千代の富士戦
とにかく千代の富士に勝てなかったが(対戦成績3勝25敗)その3勝の中の1勝がこれ。
がっぷり四つ、引きつけあいのかけ引きが十分堪能できる大相撲。

②1984年3月場所14日目 対北の湖戦
初優勝を決めた一番。
横綱・北の湖に吊り上げられこれまでかと思いきや、逆襲の寄り切り!
場内の大声援、興奮ぶりが伝わってくるかのようだ。

③1984年7月場所13日目 対北の湖戦
2回目の優勝を決めた相撲。
またも北の湖と堂々と渡り合い、最後上手投げで決めた。
いよいよ横綱昇進へと機運が高まってきた頃。

現役時代を終わって振り返れば、①番と取り上げた千代の富士戦の2場所後のケガによる途中休場を機に優勝争いどころか、2ケタ勝利も上げられず1987年7月場所途中で現役を引退している。

しかし、親方時代も含めた「相撲人生」として捉えてみると、人気歌手・タレント業を引退して、若嶋津を支え続けたみづえ夫人の献身ぶり、家族と同期生・ライバルとして切磋琢磨した太寿山の存在、松鳳山・島津海・一山本ら計7名もの関取を育て上げた「名伯楽」ぶりを思えば、大成功の相撲人生だったと位置づけられる。

ご冥福をお祈りいたします。

大の里泰輝、2026春

令和8年(2026年)3月場所

西横綱 大の里泰輝

0勝4敗11休

出場自体危惧する声も出たかと思うが、出場(強行に近かったかどうだろうか)結果・相撲内容共に正視できなかった。

初日 若隆景戦 自ら引いてあえなく撃沈

2日目 熱海富士戦 巨漢同士の圧力対決に根負け

3日目 藤ノ川戦 (のど輪で)のけ反らされた反動での引き落とし

やはり肩の調子(痛み・違和感)は、少なくても出場に踏み切る状態ではなかったか。

横綱在位5場所目を終えて、45勝19敗11休と何と言うか報われずに見合ってない感じ。
(横綱として優勝はまだ1回)

過去を振り返っても、脱臼をやってしまうとクセになってしまいがちで、嫌なイメージが残る。

これからこの先、強い強い大の里になるために訪れた大きな壁・難関か。
まだ25歳。

(脱臼つながりで)先人・千代の富士も25歳辺りからスタイルを変えて大きく進化した気がするが、目標にしてほしいものだ。

春場所話題の両雄は黒星で終幕 2026春場所千秋楽

 場所前に一番の話題をさらったのは、綱取りがかかる安青錦
それがなんと、千秋楽に勝ち越しを賭けての土俵になってしまった。
豊昇龍戦を振り返る。
安青錦、頭をつけかかるも豊昇龍の小手に巻かれ(安青錦の外掛けに)足を絡み返しての掛け投げに敗れる。
勝った豊昇龍、安青錦戦の連敗を「4」で止めた。
負けた安青錦、7勝8敗で負け越してしまい来場所をカド番で迎えることになってしまった(プロキャリア初の負け越し)
力士としてより深みを増し、またひと回り大きくなってほしい。

昨日、優勝を決めた霧島
勝って来場所につなげることができるか、琴櫻との一番。
立ち合い、琴櫻がすぐの左上手からそのまま寄り切り。
霧島、何の抵抗も出来なかった。
2連敗で今場所の幕を閉じたが、ここ3場所の成績で見ると34勝11敗の好成績。
臨時理事会が開かれるみたいで大関復帰を確実としている。

藤ノ川勝ち越しなるか、王鵬戦。
スパッともろ差しとなるも、王鵬の極めにあい後退。土俵際まで寄られながら左からのすくい投げで逆転勝利!勝ち越しと技能賞獲得!
小さな体をフルに使い、幕内上位(東2枚目)で活躍するその姿に称賛を送りたい。

・豪ノ山、最後に10勝到達。2ケタ勝利はおととし九州場所以来、8場所ぶり。
・各段優勝決定戦が三段目と序二段と序ノ口で行われ、
三段目 生田目(二子山・元十両)
序二段 旭富士(伊勢ヶ濱・史上最強の新弟子)
序ノ口 阿龍(あーろん・中村)
がそれぞれ決めている。