玉鷲、不死鳥伝説が止まらない

 2026年の玉鷲は、3場所連続2ケタ敗戦で十両陥落。
今場所は序盤1勝4敗の滑り出しに正直、さすがに(現役続行も)少しずつ厳しくなってるかなと思っていたが、6日目から怒涛の9連勝。十両優勝者(北の若)や(幕内経験たっぷりの)古豪、新鋭などを立て続けに撃破、史上最年長幕内返り咲きが濃厚と見られている。

一人の人間
一人の力士
を超越した何かがある、超人の領域としか思えない。

私が選んだ秋場所の玉鷲の健在ぶりが伝わってくるベスト3は(日程順に)
9日目(十両優勝者)北の若戦
この時点で7勝1敗とひた走る北の若。100%近く敗戦濃厚な中、逆転の突き落とし。

11日目・御嶽海戦。
恐縮ながら、凋落傾向が感じ取れなくもない元大関を一方的に押し出した相撲。

12日目・幕内を60場所務めあげた古豪・佐田の海戦。
こちらも一気に押し出してうるさい老練を下した。

記録としても、
・通算連続出場回数
・通算勝利数 などが継続中で

幕内出場回数も来場所更に更新されるものだと思われる。

11月九州場所中に42歳を迎える玉鷲。

その存在は(ここまでくると)神様仏様レベルに近づき、並べる、いや超えてるかもしれない。

幕内上位レベルで活躍するその姿を、再びこの目に焼き付ける日が訪れるような気がする。

朝乃山を忘れるな

 不祥事やケガを乗り越えて、朝乃山が再途上している。

朝乃山 広暉 東前頭6枚目 10勝5敗

踏まれても踏まれても腐らず這い上がってきた。
今場所は横綱大関との対戦機会はなかったが、存在感は十二分に示してくれている。
残念ながら獲得ならなかったが、千秋楽の相撲に勝てば40場所ぶりの敢闘賞受賞候補と話題に上がったほど。

印象的な取組として(やはり終盤になってしまうが)

12日目・美ノ海戦の上手を切って、そこを起点に勝ちにつなげた相撲

13日目の熱海富士とは、立ち合いすぐの右四つ左上手(絶好の形)で、大関候補を掌で転がす経験の違いを奥深く見せつけた完勝劇!

14日目、相撲に勝って(土俵際の)勝負で負けた(惜しい悔しい)
今場所、敢闘賞受賞した藤ノ川戦。

今後の角界を担うであろう(そうあってほしい)3力士との戦いなんて、わかりやすくまだまだ健在ぶりを世間に知らしめた。

来場所(15場所ぶりの)三役復帰はないと思われるが、上位陣との対戦は(一人欠けることなく)総当たりするであろう位置に番付されること間違いなし。

新鋭だけじゃなく、「元大関」という肩書を持つベテラン実力者がスパイスとして加わる次の場所(髙安もそうだけど)

11月には朝乃山の相撲と存在も間違いなく要注意となる。

鶴竜育成の新十両・竜鳳

 相撲協会は、9月30日に両国国技館で九州場所の番付編成会議を開いた。

新十両は2人。

「史上最強の新弟子」こと旭富士(伊勢ヶ濱)に、元横綱・鶴竜が初めて入門時から育てたという竜鳳(音羽山)が決めた。

旭富士は今場所の番付と成績からすれば、言うまでもなく(新十両入りは)必然であったが、この竜鳳の番付と成績は当落線上で微妙、ギリギリ、スレスレ感があり、どちらに転がってもおかしくなかったが、幸運が舞い込んできた形になるか。

「史上最強の」旭富士に関する背景・エピソードは周知の通り。

今日はもう一方の竜鳳に着目したいと思う。

緑茶の名産地としても知られる京都府宇治市生まれ。

小学校入学から相撲を始め、中学から鳥取に相撲留学(こりゃすげぇ)
鍛錬の末、中学生横綱と白鵬杯でも個人優勝したそうだ。
高校は数々の名力士を輩出した鳥取城北高校へ進学。
ここでも複数の複数の全国大会で結果を出したが2年で中退。
プロ(音羽山部屋)の門を叩いた。

昨年7月に初土俵。
序二段優勝を決めた11月九州場所より、四股名を「竜鳳」に改名し、現在に至る。
因みに四股名の由来は、師匠(鶴竜)の「竜」と出身地京都の名所・平等院鳳凰堂の「鳳」の字を合わせたもの。なかなかビシッと決まってるし、スマートで聞こえがいい。

序二段優勝後、三段目1場所、幕下4場所を連続勝ち越し(負け越し知らず)で突っ走り、掴んだ関取の座。

愛弟子への期待を
「何より相撲に対する気持ちが良い。率先して稽古をやる」
と語った上で、
「先輩たちがいる中で自分が後輩で上がった。私もそうだったが、先輩を立てて、自分がどれだけ偉くなっても、先輩は先輩。それは人として間違っちゃいけない。そういうところに気をつけながら」と一人の人間としても忠告したとか。

一方の竜鳳は
「親方のような人になりたいと思ってこの部屋に入った。親方の言うことを素直に聞いて、率先してやっていけたら」
「人としても力士としても、全てにおいて親方は尊敬するところがある。人間性が一番だと思うので、自分もそうなれるように頑張りたい」とすっかり師匠を崇拝しているようだ。

相撲もさることながら、こういった人柄・人間性にも注視していきたい。

また一人、陰ながら応援してくなる力士が増えたか。

竜鳳 和真 19歳、新十両として九州の土俵に参上する。

進化が続く安青錦

 全く安青錦って男は。

安青錦 新大 東大関 11勝4敗 
優勝次点(同成績で藤ノ川)

という成績で、2026秋場所を終えている。

ざっと星取を見渡せば(さして危な気なく)3連勝して、
3連敗(5日目・豪ノ山戦直後の様子が気になった。全般的に相手主導の相撲内容)ちょっと(この時点で)今場所は厳しいかなと思ったが。

翌7日目から怒涛の8連勝。9日目・義ノ富士戦での投げの打ち合いの制した直後の仕草と表情は気になったが、折れない挫けない。

10日目(美ノ海戦)以降から、自身のスタイル(頭をつけ、低い姿勢から勝ちにつなげる)相撲が目につくようになった(金峰山戦の速攻もよかったけど、霧島戦の無理にいかず、駆け引きや揺さぶり(足を飛ばすなどして)勝った相撲なんか印象的)

迎えた千秋楽。
3敗相星決戦は、天下の横綱に立ち合いから一気に持っていかれ(安青錦側から見れば)一番負ける形、苦手(嫌な)相撲で優勝に届かなかった。

しかし、
安青錦の秋場所を総括すれば、

1.(足の状態が不十分な中)
本当によくやった

2. 堂々たる、立派、見事

3.(優勝争いにほぼ確実に食い込んでくるという点で、ある意味)
計算のできる力士に更に進化してきた

といった具合か(何だかメチャクチャになってしまったが)

特に3番は↑↑他の2大関とは明確に違う点

強く、賢く、逞しく

安青錦 新大

力士として人間として、一層向上した場所だったように思う。

大の里、涙の意味

 大の里がその肩書と存在を再認識させてくれる結果に終わったが、
国歌・君が代斉唱の時に見せた涙は印象的だった。

プロ入り後、その順風満帆すぎるその経歴は、去年九州の千秋楽から音を立てて崩れていった。

「左肩鎖関節脱臼」

これにより休場を繰り返し、出場しても凡庸な成績で終わり(今年7月名古屋・9勝)迎えた9月秋場所だった。
白星は積み重ねるも、正直、土俵際の引きや叩きで「稼いだ」とも取れる勝ち星もあった。
13、14日目に(失礼だがここまでの成績で)伏兵視していた霧島と琴櫻に連敗。

嫌な予感もよぎったが、千秋楽の安青錦戦を一発勝負で決めてくれた(もろ手突きからの好内容・相手に何もさせずに)

自信を持って土俵に立ち、徐々に従来の相撲を取り戻そう。

自信回復
体調回復

豊昇龍と2横綱で大相撲を盛り上げてくれ。