春場所のやらかし

 すみません、春場所のことをまだ書きます。

「式守伊之助」から「木村庄之助」になって2場所目。
千秋楽結びの一番で軍配差し違えをやらかしてしまった。
霧島ー琴ノ若戦、土俵際の投げの打ち合いにて。
琴ノ若の左腕(ひじ)と、霧島の右足が落ちるのとで庄之助の上げた軍配は琴ノ若(=霧島の右足が先に出た)と見た。
物言いがつき協議の結果「軍配差し違い」で霧島の勝ちとなる。
庄之助という肩書き上、打ち出し後に進退伺を申し出たが理事長からは慰留されたという。
立行司は生半可ではない。
我々素人はあぁじゃねこうじゃねと好き勝手言えるが、「短刀」を携えているので。
「短刀」を携えること=切腹する覚悟があるとされているが。実際にすることはない。
しかし、千秋楽結びで起こった差し違いはさすがに〇象はよくなかったですね。
停年を迎える9月まであと3場所「庄之助としての」裁きが残されている。

もうひとつ。
春場所東幕下34枚目の竜勢(伊勢ノ海)
7日目・栃清龍戦にて。
これは何に端を発したのだろうか、よくわからない。
途中(竜勢からのエルボー・ひじ打ち気味の)右からの張り手にも感情がこもっていたように見えた。寄り切った勝利直後もしばらく栃清龍を睨み付け、右手で自身の左胸をバーンと叩いた。土俵を降り、花道を引き上げる際にも、またしばらく睨み続ける。
何たることか。
たぶん、呼び出しくらってかなりキツいお灸を据えられたことだろう。
多賀竜2世も台無しである、現在37歳。

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陸奥部屋力士達の門出

 3月場所を最後に師匠の元大関・霧島一博の停年により閉鎖した陸奥部屋。
この春場所は(大関・霧島鐵力を筆頭に)部屋総勢8名で戦った。

今後、この現役大関・霧島は、陸奥部屋で部屋付き親方のあと去年12月に独立した元横綱・鶴竜が親方を務める音羽山部屋に移籍することになった。
霧島以外の力士は同じ時津風一門の伊勢ノ海部屋や荒汐部屋へ分かれて転籍することになった。

またこれを機にこのタイミングで引退を決意した「陸奥部屋力士」も残念ながら4名を数えた。
番付順に勇輝・大日堂・筑零扇・霧丸である。

順に紹介する、

勇輝 瞬臣 (ゆうき しゅんじ) 最高位・西幕下20枚目
通算成績  378勝400敗6休
※力士以外でも弓取り式や相撲甚句、大関・霧島の付け人と「四刀流」力士として人気を集めた。今後は角界に残り「世話人」として相撲を見守る。

大日堂 夢弥 (だいにちどう むや) 最高位・東幕下35枚目
通算成績   187勝190敗1休
※体格には恵まれなかったが(178cm・125㎏)幕下在位10場所。
今後は未定。

筑零扇 源造 (ちくれいせん げんぞう) 最高位・西序二段11枚目
通算成績   104勝123敗39休
※同じ九州出身の師匠への憧れもあり入門も苦労が多かった。

霧丸 剛 (きりまる つよし) 最高位・東序二段20枚目
通算成績 386勝548敗18休
※長らく陸奥部屋のちゃんこ長として活躍。おととしのファン感謝祭で第1回相撲部屋ちゃんこGP(グランプリ)に輝き、この霧丸が表彰されている。

それぞれの人生を歩み出す陸奥部屋力士達に幸あれ!

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純血・中卒、高田川流

 モンゴル出身力士を中心に多くの外国人力士が台頭する現在の相撲界。
日本出身でも高校大学でアマチュア相撲や柔道などを経験し入門を志願してくる若者がかなり多くを占めるようになった昨今の相撲界。

この流れを抗うかのように、純血主義・(基本的に)中卒のみの入門の受け入れ、弟子育成を貫き続ける高田川部屋(師匠は元関脇・安芸乃島

藤島部屋(後の二子山部屋)に所属し、猛稽古で鍛え這い上がってきた。
関脇12場所を務め、獲得した金星は驚異の16個!
(千代の富士・北勝海・旭富士各4個、大乃国2個、曙・武蔵丸各1個)
そして有名なのが、勝利後の無口で寡黙な殊勲インタビュー。
「負けた力士に失礼だ」という理由であえてそうふるまっていたそうだが。


引退後、(同部屋で活躍した)貴乃花との確執で年寄株取得・移籍には時間を要したそうだが、2009年に先代・高田川と年寄名跡を交換する形で高田川部屋を継承した。
2009年9月に部屋を新築・移転し、完全に一国一城の主となる。

現在の関取は、湘南乃海竜電(先代からの弟子)・白鷹山と個性派揃い。
特にまだ年齢が若く、立派な体格で伸びしろが大きく感じられそうな湘南乃海には奮起を求めたい。
幕下に目を移せば、ホープとして名高い大辻(今場所・西幕下15枚目)や安房乃国など。
三段目には43歳の古豪・大雷道(元十両)もいる。

行司では、天下の「木村庄之助」(在位2場所目)も高田川に籍を置く。

昭和の香り漂うこの高田川部屋力士達が浪速の土俵を熱く盛り上げる。

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若碇上昇中

 若碇(伊勢ノ海)がじわじわと関取まで近づいている。

連続勝ち越しを先場所までで「6」と伸ばし、初土俵以来負け越し知らずである。
迎える春場所の番付は東幕下10枚目。
また二世力士(サラブレッド)としても知られ、父は元・幕内の大碇(NHK中継の解説にも度々登場している・あと相撲体操の講師など)

若碇は東京都江戸川区出身だが、今場所(3月)の公式プロフィールの出身地を江戸川区から京都府京都市西京区に変更したとある(父・大碇の出身地にどうやら無断で変えられたとか)

(若碇の)相撲歴。
5歳で相撲を始め、中学3年時に都大会準優勝。
強豪・埼玉栄高校に進学。1・2・3年時に全国大会や関東大会で優勝・準優勝、8強など好成績を収め実績を積み重ねてきた。

そしてプロ入り(昨年初場所)同期には(幕下15枚目格付出だが)あの伯桜鵬がいる。

去年7月場所に三段目優勝を飾るなど、本人の努力が重なり合い、順調に出世、番付を上昇中。

血は争えないのか、父同様「小兵」力士の位置づけで体格で戦っている(176cm・112㎏)
三段目優勝を決めた一番の動画を見つけました。右側のざんばら髪が当時の若碇です。

忙しく動き回り、多彩な技を仕掛け、スピードとタイミングで勝負する(勝負に出る)・・・ってタイプですかね。
関取への山がどんどん険しくなってくる地位ですが、春場所はどんな相撲を見せてくれるのでしょうか。

新序出世披露では父が現役時代に使用した化粧まわしを締めて土俵に上がりました↓↓↓

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付出制度を放棄、前相撲デビューを志願した若者

 あさって日曜日から始まる九州場所の新弟子検査受検者はたったの3人と寂しいもの。全員が体格基準(身長1メートル67、体重67キロ以上)をクリアしたそうだ。内臓検査の結果に問題がなければ九州場所初日に合格が発表され、3日目から行われる前相撲で初土俵を踏む。

なかでも、安治川部屋に入門する長谷川力響(かおと)に注目。
師匠・安治川親方(安美錦)と同郷の青森県。多数の関取を輩出した五所川原農林高校出身。

ネットニュースにこの長谷川を紹介する記事が散見されていたので、余程のエリート力士が入門したのかなと思いきや、そうではなく「エリート」部分は合っているのだが、今年8月の全国高校総体個人戦で3位に入賞した実績で、現状の三段目付出制度に満たされているにも関わらず、自ら権利を放棄して前相撲からデビューすることを選択したという。 理由として「三段目から入ってすぐに関取になれるかというと、どちらにしても自分の力をつけていかないとダメなので」と話し「前相撲からでも遅くないので、下から上がっていきたいです」と1からスタートしていくことを誓った。

その長谷川力響↓↓↓

学生横綱やアマチュア横綱を獲得しながら前相撲から取っている例は今までもあるが、そのほとんどが大学3年以下の時にタイトルを獲得して入門時には資格(取得日から1年以内)が失効していた事例(最近では正代や嘉風、常幸龍、北勝富士)がこれに当てはまる。

この心意気やいかに。
普通に考えて、序ノ口デビューから圧倒的な実力差を見せつけて、7-0や6-1連発で駆け上がっていくのか(最近の熱海富士のように)

この長谷川には妹と弟がいるそうで、地元・青森で相撲をしている。
下の名前がこの長谷川力響同様「響」という字が入り、妹「心響」弟「和響」と書くそうだが何て読む?

安治川部屋には、もう一人受検者がいる。沖縄・中部農林高3年の前田俊之丞。
こちらは、全国高校総体80キロ未満級ベスト16の実績を持つ。
新弟子2名入門の安美錦師匠の安治川部屋は、これで弟子数6人となる。