玉正鳳、部屋のため・尊敬する義兄のため

 春場所、新十両として迎えたこの場所を8勝7敗で見事勝ち越した玉正鳳。

その玉正鳳。入門から11年かけて十両の座を射止めたが、関取になりながらも諸事情により、この春場所を自らの関取の立場と付け人の「二刀流」をこなしていたのをご存じだったか。

部屋頭の玉鷲・新十両の玉正鳳を除けば、序二段に2人だけで、合わせて4名しか在籍しておらず、人手が足りないため、師匠の片男波親方(元関脇玉春日)は「取組が終わったら玉正鳳に玉鷲の付け人をさせます」と話した。(中日スポーツより)

確かに春場所の玉鷲が出番を待つまでの間、気合いを注入するかのようなゴシゴシと力を入れた汗ふき、立ち合いの動きのチェック・確認等、自身が関取であることは関係なく、花道奥で黙々と付け人業に従事していた玉正鳳の姿が映し出されていた。 

今場所の新十両紹介、先々場所での幕下優勝インタビュー等で人柄の良さはお墨付き。

力士としては今場所6日目の友風戦で左脚を負傷したそうだが、状態はどうだろうか。

部屋のため、尊敬する義兄のために、身を粉にして働き続ける玉正鳳に好感度爆上がりだ!

玉正鳳の手形入り色紙です↓↓↓

正代、再覚醒への道 ~春場所を振り返る~

 関脇・霧馬山の優勝で幕を閉じた春場所。
他にも最後まで優勝争いを盛り上げてくれた、大栄翔と翠富士。
敢闘賞に輝いた金峰山や、惜しくも技能賞に届かなかったが若元春など。
いろいろな力士が話題になり、楽しませてくれたが、私の中ではやはり元大関の正代。
4場所ぶりの勝ち越し(2ケタ勝利)を上げたこの場所の目に留まった相撲を振り返りたい。

初日 豊昇龍戦 立ち合いすぐ左前みつを引く豊昇龍に対し、委細構わず右のど輪からの攻め・圧力で押し出した。
三役に定着すること丸一年(豊昇龍)この一戦はある種の試金石として見ていたが、一方的な相撲で決めてくれた。

二日目 霧馬山戦 霧馬山に攻められて土俵際まで持っていかれるも、以前のような(失礼だが)弱気な雰囲気や、あまり抵抗ないまま土俵を割ることもなく、逆に盛り返し豪快に押し倒したこの相撲も評価したい。結果的に(今場所の)優勝力士に勝った訳だから。

四日目 若隆景戦 左をこじ入れて、迷いなく寄り前に出て、最後は腹も使って押し出し。この強引さも(正代に)欠けていたものだと思う。「勝つんだ」という気持ちが前に出た素晴らしい相撲だった。

七日目 阿炎戦 阿炎のもろ手突きに耐え、左が入った瞬間に迷うことなく前に出て、押し出した。左が入った瞬間の(この相撲はもらったという)確信と勝負を決めに出た行動(寄り・押し)、そのあとの息もつかせぬスピードが勝利を手繰り寄せたのだろう。

千秋楽 翠富士戦 立ち合いもろ差しを難なく許したが、土俵際でも慌てない。両腕で挟みつけて翠富士の自由を許さない。そのまま根こそぐようにきめ出し。正代らしさを取り戻しつつあった今場所は、勝ち星とともに自信も取り戻してきた”証明”とも言えるような一番だった。

負けた相撲にしたって、あと一歩の詰め・踏み込みがあれば、勝ってたであろう取組も2番あった。俗に言う「相撲に勝って、勝負に負けた」と言えるもの。遠藤戦と宇良戦はこれに当てはまるのではないか。
だから、筆者目線で言うと12勝3敗なんですよ。

~10勝5敗に終わって~

好成績に終わった要因は、足(右足親指など)の状態が良くなった(と思われる)こと、精神的な重圧(プレッシャー)からいい意味で解放された部分はあるのだろう。

たかが31歳、されど31歳。

失礼な言い方になるかもしれないが、元大関の正代直也にはまだまだ奥底に眠っている未知なる可能性があるように思えてならない。

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豪華対決✨朝乃山-落合!!

 昨日の十両最後の取組は、話題性ある力士同士、究極の一番だった。

朝乃山ー落合

元大関、不祥事による6場所出場停止、三段目まで陥落後、東十両筆頭まで這い上がってきた朝乃山。
一方、昭和以降最速の所要1場所での新十両・落合が相まみえた。

激しくぶつかり合う両者。落合が巻き替えても臆せず寄って出る朝乃山。
寄り返す落合。朝乃山、苦し紛れの小手投げ。落合、頭をいい位置につけて勝機を窺う。右からの下手投げに出た落合を逆に上手投げで豪快に仕留めた、朝乃山の勝ち!

最後はお互いの体をくるりくるりとさせる力強い投げの打ち合いに、場内が大いに盛り上がった。
朝乃山の経験とプライドが上回ったか。
落合も決して悲観することはない。結果的には黒星がついたが、胸を張っていいんだ。

朝乃山13勝2敗で春場所を、
落 合10勝5敗で関取デビューの場所を終えた。5敗のうち、完敗は逸ノ城と豪ノ山戦だけだったと見た。どんどんジャンプアップしていく落合。

来場所も要注目である。

猛進あるのみ↓↓↓

春場所・優勝対決以外で…、千秋楽

 霧馬山の優勝で幕を閉じた大相撲春場所。

本場所が終わると、お決まりのように相撲ロスに数日間陥る。

今日は優勝に関わった2力士以外の結果をダイジェストでお伝えする。

まずは小結対決の若元春‐琴ノ若。
立ち合い右四つ、すぐ巻き替えにいった若元春。そこを出る琴ノ若。寄り倒し(琴ノ若)とうっちゃり(若元春)は、若元春のうっちゃりに軍配。物言いがついたが、軍配通り若元春。

若元春、土俵下に転落した際に首をしたたか打ちつけたようで、痛がる素振りを見せてたが大丈夫か。最終成績は、若元春11勝4敗、琴ノ若9勝6敗。

初日から怒涛の10連勝、春場所を最後まで大いに盛り上げた一人、翠富士。
対戦相手は元大関、本来の調子に少しずつ戻りつつあるか、正代(時津風)
翠富士がもろ差し、対しかかえ込み、きめに出る正代。その体勢から思い切り振り回し、きめ出しで正代。

決まり手としては今場所初だが、同様の流れになったのは、数回見かけた気がする。わきが甘いと取るか豪快さを取り戻したと取るか、私は後者と受け止める、自信を持て、正代!両者ともに10勝5敗で春場所を終えた。

春場所新入幕トリオの一人、カザフスタン初の幕内力士金峰山(木瀬)は、隆の勝との千秋楽。突き放しにかかる金峰山。隆の勝は右腕をたぐって突きを封じるが、金峰山の咄嗟のすくい投げが決まった。

「右四つでも左四つでも。つっぱりでも」と自らの相撲の型を以前こう表現したそうだが(Wikipediaより)新入幕で11勝を上げ敢闘賞獲得。またまた魅惑的な力士が、夏場所を賑わせる。

霧馬山、逆転で初優勝!本割りと決定戦を検証。

 幕内優勝の行方は、2敗大栄翔・3敗霧馬山が引っ張って千秋楽を迎え、その両雄の優勝を賭けた一番が結びに組まれた。

のど輪から回転のいい突っ張りを確実に当てていく大栄翔。土俵際、重心がかかり過ぎたというか足が伸び気味になった大栄翔を霧馬山は右からいなし、突き落とし、霧馬山!
優勝決定戦にもつれ込んだ。

~優勝決定戦~

大栄翔、当たってのど輪、一気に寄った。
土俵際の霧馬山の足が出たか、大栄翔の手が先かの協議で軍配通り霧馬山の勝ち。

霧馬山、初優勝成る!!

その2番の映像がこちら。

入門から苦節8年。モンゴル東部の出身で、遊牧民の家に育った少年は異国の地・日本で栄冠を掴み取った。
陸奥親方(元大関・霧島)、鶴竜親方の厳しい指導と日々の稽古の積み重ねが花開く。

来場所は大関獲りに挑む。
「一日一番、しっかり頑張ります」短い言葉に決意の強さが感じ取れた。

逆転優勝をさらわれた大栄翔、本割り、決定戦ともに相撲内容は決して悪くなかった。
本割り・決定戦ともに「追う足」があと少し足りなかったか。体がのびてるように見えた。

東小結で12勝の技能賞獲得。持ち前の突き押しに更なる磨きをかけ、自信を持って、夏場所に挑んでほしい。大関とりにつながる星を残しているのだから。