早くも全勝力士消える異常事態、玉鷲・バースデー白星など、4日目

 結論を先に言うと、今日(4日目)終わった時点で、早くも全勝(4連勝)力士がいなくなりました。53年ぶりの屈辱的な日となった九州場所4日目をスポットで振り返る。

まずは、熱海富士の4日目。
頭から当たる熱海富士、すぐに左下手取る。隠岐の海が(出し投げっぽい)投げを打つも残す熱海富士。隠岐の海に対し、下から頭をつけながら極めて出てきめ出し、熱海富士。今日は辛抱して白星を勝ち取った。

先場所優勝の玉鷲は、小結大栄翔との一番。
立ち合い、右からいなす玉鷲。大栄翔も負けじと突き返し、左のど輪が伸びきったところで、また玉鷲のいなしが決まり、押し出して玉鷲。38歳の誕生日を見事白星で飾った。
おめでとう!

ここまで3連勝の翔猿は霧馬山戦。
当たったあと、すぐの左上手霧馬山。
翔猿は、昨日の霧馬山に対した翠富士のように、下に挟みつけられる形。
しばらく探り合いが続き、霧馬山の叩きつけるかのような上手ひねりが決まった。

大関への足固めになるか、九州場所。
大事な序盤戦が続く若隆景、今日の対戦相手はここまで3連敗の前頭筆頭の琴ノ若。
低い立ち合い、若隆景。左おっつけ・右差しの体勢作ったが、琴ノ若が右から引き落とし気味のかいなひねりが決まり、今場所の初日。若隆景2敗。立ち合いからの流れは悪くなかったように見えたが、琴ノ若のかいなひねりが見事に決まった。

https://www.youtube.com/watch?v=t1uAIH9wU-s

若隆景の兄・若元春は佐田の海と対戦した。
若元春、突いて出ながらすぐの右下手・左上手、がっちり引きつけて万全の寄り切りで3勝1敗とした。

両大関敗れる。
正代は、逸ノ城に寄って出ようとしたところに、右上手を取られた。逸ノ城が岩の如く212㎏で寄ると、さしもの大関も為す術がなかった。
※因みに逸ノ城、出ないと思ってたNHKインタビューに答えてた(*_*;

貴景勝は、明生に当たってもろ手を突いたところで、自ら引き墓穴を掘った。俵が足にかかろうかという時に「しまった!」という表情を浮かべたが、時すでに遅し。2敗。

髙安、相手(豊昇龍)をよく見て、はたき込み。ただの叩きではではなく、地力と経験値、意気込みの違いを見せたような一番だった。
阿炎は、足を滑らせてしまい惜しい一番を落とした。阿武咲に押し倒され、初黒星。

~4日目の十両~

ここまで全勝の剣翔は、幕内でもお馴染み・千代丸との一番。
剣翔、左上手からの出し投げ、クルリと回る千代丸。最後はもろ差しからの寄り切りで4連勝!

もう一人の全勝、天空海は英乃海(翔猿の兄)と対戦。
右差しから、一気に出て寄り切り。電車道の相撲でこちらも全勝守る!

炎鵬は、大翔鵬相手に鮮やか足取り!見事、作戦が決まった。

新十両2人は、明暗を分けた。
狼雅は、貴健斗の執拗なのど輪に耐えに耐えたあとの逆襲の寄りで3勝目。
對馬洋は、豪ノ山のかちあげからの直ぐの寄り切りで敗れた。物言いがついたが、軍配が変わることはなかった。

朝乃山の3番相撲の対戦相手が高田川部屋の白鷹山(はくようざん)と発表になった。

白鷹山 亨将 (はくようざん りょうすけ) 略式プロフィール
山形県出身の27歳
最高位は東十両3枚目
相撲経験なしで入門した中卒のたたき上げ
186㎝・162㎏の恵まれた体格を生かし、元大関に挑む。

熱海富士に初日、若隆景&翔猿勝利、朝乃山も勝つ!3日目

九州場所3日目を迎えた今日は、上位陣の結果よりも、何と言っても新入幕初勝利を上げた熱海富士にスポットを当てたい。対戦相手は十両二枚目美ノ海。
立ち合い、美ノ海が熱海富士の左を遠ざける。熱海富士、右をおっつけながら下手が入る。不利な体勢ながらも、腰を落として寄っていく。決まり手・押し出しで熱海富士の勝ち。
やったぜ!熱海富士!念願の幕内初勝利成る!
その後のインタビューでも、出血を抑えるためか、右鼻にティッシュを詰め、ひとつひとつの質問に丁寧に答え、時折見せる笑顔に人柄の良さがにじみ出てるようだった。
今年4月に発足した後援会の会員は400人を数え、半数は県外からの会員だそうで、この注目度はとどまるところを知らない。今後も要注目の力士(キャラクター)である。

今場所の主役の一人と言ってもいい若隆景は明生と。
若隆景、左差しから明生が引きに付け込んで寄り切り。相撲が早い。迷いがない。

こちらも主役の一人と言えようか、翔猿は2連敗スタートの玉鷲相手に、立ち合い右に低い姿勢で変化をし、玉鷲の中に入る形で寄り切った。玉鷲は完全に術中にはまってしまった感じ。

足の状態が悪そうな髙安は、大関・貴景勝を右のかちあげから、のど輪で貴景勝の上体を起こし、反動をつけてからのはたき込みが鮮やかに決まった。
インタビューでは「一生懸命やるだけです」など控えめな発言に終始して、本音や本心は心の中にそっとしまっている様子だった。元大関ですもんね。

休場明けの阿炎は、いい休養となったのか、のびのびと相撲が取れているように見える。
今日は栃ノ心にのど輪ではね上げ、引き落として3連勝。

必死の土俵が続く正代は、琴ノ若を押し出し2勝目。少しガムシャラさも見えた。
御嶽海、3日目に土(大栄翔戦)お腹に土俵の砂、ベットリ。
豊昇龍、巨漢・逸ノ城相手に常に主導権を持つ動きで寄り切り、3連勝。
遠藤が宝富士の右腕を手繰りながら送り出して、今場所の初日。
幕尻対決は平戸海が照強を寄り倒して3連勝。

~これより十両~

2連勝でスタートを切った炎鵬は、徳勝龍との一戦。
炎鵬を中に入れさせまいと突っ張る徳勝龍。炎鵬の左が入ったが、それを引っ張り込みながら寄って出て、最後は送り出して徳勝龍の勝ち。

先場所新十両同士の栃武蔵‐金峰山は、立ち合いすぐに左上手を引く栃武蔵、構わず右差しから寄り切って金峰山(176㎏)の圧力勝ち。今場所からマゲが結えたが、その辺にはまだ初々しさが残っている。

剣翔は水戸龍にすぐの左上手から寄って寄って出たが、水戸龍も189㎏で残すしのぐ。が、左上手からの右手で首の辺りを抑えながら、上手出し投げが決まり、3連勝。

今場所新十両の二人は明暗を分けた。
狼雅が幕下・塚原を渡し込み2勝目。
對馬洋は欧勝馬に押し出され2敗目。

3日目が終わった十両の3連勝(全勝)は、剣翔と天空海の2人だけとなった。先が読めない。

今日の朝乃山は昨日お伝えした通り、大翔丸との一番。
朝乃山、すぐの左上手。そこからじっくりと圧力をかけて寄り切った。
大翔丸曰く、「圧力がすごかった」と言わせしめた。ここまでの対戦成績の悪さをものともしない朝乃山の完勝だった。

九州場所新弟子検査合格者発表と前相撲1番目と

 九州場所の新弟子検査合格は10名と発表されたらしい。

先月行われた体格検査に基準を満たし、内臓検査にも無事にパスした10名は、晴れて「力士」として認められた。

中でも、放駒部屋に入門した鳥山優太郎は、高校大学と野球に打ち込んできた異色の経歴の持ち主。大学入学時には、複数の大学からスポーツ推薦で声がかかったというから実力も折り紙つきだ。

youtubeで過去の取組を見ては、相撲への憧れを強くしたそうだ。

体験入門を経て、正式に入門。厳しい稽古と体重増量を目的とし、たくさん食事を摂ることを心掛ける毎日である。

相撲経験の無い一途で純真な心を持つ19歳の想いが開花する日が来る事を願ってやまない。

安美錦の甥っ子・黒星スタート!

元関脇・安美錦のおいの桜庭(17・伊勢ヶ濱)は、前相撲で武隈部屋(元豪栄道)の根岸にわずか1秒で突き倒されたそうだ。

約1週間ほど前の稽古で、左膝外側側副靭帯損傷の影響で「力が入らない」状態にあるとか。

そもそも強行出場してよかったものだろうか。無理をせず、まずは治してこれから先の相撲人生に備えてほしいと思うのだが。

安美錦の名前を背負って大変だなぁ。

九州場所番付発表

 九州場所の番付が発表された。

ケガや不振が続く横綱大関陣の成績も影響したのか、関脇小結の人数が異例の数となった。

48年ぶりの3関脇4小結に

顔ぶれは関脇から
若隆景・豊昇龍・御嶽海

小結は
玉鷲・霧馬山・翔猿・大栄翔

余談になるが、これに対して48年ぶりの3関脇4小結は

関脇
高見山・大受・魁傑

小結
増位山・旭国・長谷川・黒姫山

と結果的に大関経験者4人を輩出している、見事な顔ぶれ。

元に戻す。

両ひざの手術を受け、休場が確実視されてる横綱照ノ富士の穴を、はたまた優勝争いはどういう面々で、最終的な優勝ラインは何勝ぐらいでの争いになるのか。今場所も混戦が予想される。

新入幕は我らが熱海富士

再入幕は東龍と輝。

熱海富士は、(幕下付出を除いた)初土俵から所要12場所の新入幕を歴代8位タイのスピード記録で成し遂げた。ちなみに元横綱朝青龍・元大関小錦らビッグネームと並んだそうである。

東西の16枚目に照強と平戸海が据え置かれる形となった。

これより十両

先場所十両優勝の栃武蔵は、東7枚目へ。
同じく先場所の新十両だった金峰山は西7枚目。

今場所新十両は、西13枚目狼雅(二子山)と東14枚目對馬洋(境川)

幕内からの陥落が剣翔と水戸龍と豊山

人気力士・炎鵬は東11枚目
幕内優勝経験者・徳勝龍は東12枚目

武隈部屋初の関取豪ノ山が関取の地位を守る西14枚目

幕下は

元大関・朝乃山東4枚目とさらに関取復帰射程圏へ
その朝乃山に土を付けた勇麿が西9枚目
先場所幕下15枚目格付出デビューの川副は東13枚目
幕内琴勝峰を兄に持つ、琴手計が三段目から大きく上げて東37枚目へ
湘南乃海、念願の十両昇進決められるか、西筆頭に