貴景勝、着実に勝利!元大関、ここにあり・2日目

 綱とりのかかっている大関・貴景勝、初日は翔猿のはたきに苦杯を嘗めたが、一日経ってリフレッシュできたか。2日目を振り返る。

その大関・貴景勝は、昨日若隆景を逆転の突き落としで勝った、玉鷲との一戦。

今日は立ち合い低く当たり、腰を落としながらの押し出し。慎重な攻め、3秒5で玉鷲を押し出した。

元大関・今場所西前頭筆頭の正代は、大関取りへ向けて確かな足固めの場所にしたい、関脇・霧馬山との対戦。

立ち合い両者の突っ張り合いから、正代が左を深く差し入れ、下手回しを取った正代が一気に勝負を決めた。変な迷いのない会心の相撲。昨日今日の相撲内容に正代は自信を持ってほしい。

新入幕同士の対戦、北青鵬は武将山を右一本の引きつけで寄り切った。今日も余りある身体能力を見せつけてくれた。

こちらも新入幕・金峰山、今日は貴闘力の息子であり、大鵬の孫・王鵬との一番。
のど輪で突き上げる金峰山、そのまま突き出し金峰山。
二刀流の金峰山、今日は突き押しで決めた。

~これより十両~

宮城野の新星、プロ初黒星

なんてったって話題の新十両同士の取組、落合ー玉正鳳。

立ち合いやや低く当たった落合、玉正鳳はもろ手突きから右へ右へ動いてはたき込み。
落合の突進をかわした。
玉正鳳はこの作戦で決めていたのか、ズバリと決めてみせた。
落合は気にすることは全くない。前に出て一気に決めようとした寄りは責められるものではない。最後の足がついていかなかっただけ。
これも相撲だ。これも経験だ。

朝乃山、千代の国がもろ手突きののど輪から、引いたところを一気に押し出し2連勝。
千代の引きは、安易だった。

貴景勝タオル↓↓↓

62年ぶりの船出、雷部屋

 2月1日、旧入間川部屋から引き継ぎ62年ぶりに復活した「雷部屋」(いかずちべや)

継承して、初の本場所に船出した。

師匠は、元関脇・栃司から元小結・垣添が後を継いだ。

弟子は7人。

幕 下 獅司(しし)
    大元(おおもと)

三段目 毅ノ司(きのつかさ)
    龍 司(りゅうつかさ)
    西太司(さいだいじ)

序二段 雷 道(いかづちどう)
    鷹 司(たかつかさ)

である。

初日の結果、
勝ち 獅司・大元・毅ノ司
負け 龍司・西大司・雷道・鷹司

と偶然にも7力士全員出場。“歴史的一日”は、3勝4敗で終えた。

勝ったり、負けたり。白星と黒星を重ねながら、新生・雷部屋は62年ぶりの一歩を歴史に刻んだ。

    

貴景勝・初日痛恨の黒星、驚異の粘り・玉鷲と宇良、初日

弥生3月、荒れる春場所。

何と言っても今場所一番の注目は、大関・貴景勝の綱とりだ。

掟破りで結論を先に言うと、初日の貴景勝は、小結・翔猿にはたき込みで痛い星を落とした。
立ち合いから一気に押し、翔猿を土俵際まで追い詰めるも、翔猿は余裕があった。
右に体をずらし、はたき込みが決まった。貴景勝、痛恨の黒星スタートとなった。

結び前の一番、関脇連続在位7場所目の若隆景に38歳のレジェンド・玉鷲。
玉鷲、もろ手のど輪で突き放す。左に右にいなしながら凌ぐ若隆景、前回し引きつけながら出る若隆景、玉鷲、日頃の稽古で培った土俵際の粘りから逆転の突き落とし決まり、玉鷲の勝利。今場所も38歳は躍動する。

~元大関、意地を見せる~

関脇・豊昇龍は、西前頭筆頭の正代との対戦。

https://www.youtube.com/watch?v=QWxqkbmGb-c

元大関に非常に失礼な言い方になるが、この結末は予想できなかった。
ここ数場所の実績、モチベーション(精神状態)に差があると思ったからだ。
結果はこの通り。正代はプレッシャーのかからない状態・番付で相撲を取らせた方が力が出るのか。


春と言えば桜。桜と言ったらピンク。ピンクと言ったら宇良。
と、勝手なこじつけだが、今日の宇良は華麗な相撲を見せてくれた。

押され押されても、逆転がある。
土俵際のもつれあい、紙一重の体(たい)、足が残り、宇良の勝ち。
大観衆大いに沸いた。面白い一番。一山本も負けはしたが内容はよかった、素晴らしかった。

東十両筆頭に番付された朝乃山、初日の今日は幕内最初の取組で水戸龍との一番。

左上手を取られても怯まない、右差しから一気に前へ出て勝負を決めた。地力・装備されてるものが上とでも言うべきか、朝乃山快勝!

~これより十両~

所要1場所での十両昇進、話題の落合(宮城野)の初日は東幕下筆頭の塚原戦。

やや低く立ち合い当たり、塚原は下から突き起こそうとするも、問題にせず寄り切った。
上出来の白星スタートの落合、明日はこちらも新十両の玉正鳳との一番。

明日2日目、貴景勝・幕内上位陣・新十両落合にどんな運命が待ち受けてるのか。

照ノ富士、正解!貴景勝、難敵を迎え撃つ!

 横綱・照ノ富士、残念ながら今場所も休場だ。

相撲協会に提出された診断書には、

「両変形性膝関節症、糖尿病で加療を要する」とあったそうだ。

この判断は賢明だろう。

イヤというほど、膝には苦しめられてきた。

序二段まで陥落を味わったのも、膝のケガからによるもの。

いつだって、特注装具が取り付けられたサポーターをして土俵に上がった。

耐えに耐えて、横綱まで上り詰めた。

力士でなくても、膝は人間の体の要所である。

ここは焦る必要はない。じっくり時間をかけて治すべきだ。

しかし、「横綱」という肩書を背負っている以上、次に出場する時は、力士生命をかけて挑む場所になる。

それと、個人的には後半部分の糖尿病という漢字3文字・病名も非常に気になるところだ。

~貴景勝、初日翔猿と対戦~

綱とりかかる大関・貴景勝は小結・翔猿との初日。

ここ2場所連続で負けている相手との対戦。

その2番を振り返る。

大関が確実に突いて出て、自分のペースに持ち込み、初日を飾れるか。

翔猿が持ち前のスピードで、貴景勝をかく乱することができるか。

17時50分過ぎの対戦が楽しみである。

貴乃花、広い心で相撲を愛す

 先日、貴乃花のネットニュースを見かけた。

内容は、これまでの相撲人生、マスメディアとの向き合い方、現在の生活、元弟子への思いなどが書かれてるインタビュー形式の投稿だった。

「今でも相撲を愛しています。私のときはハワイ出身の曙さんや武蔵丸さんがいましたけれど、今はモンゴル出身の力士たちがいる群雄割拠の時代。そこに、日本出身の横綱がいてほしいです。外国出身の横綱が数人いたとしても、この国でお米を食べて育った人が横綱として一人いるだけで、団体の骨格は保たれる気がします」

このコメントが非常に強く印象に残った。

素晴らしい相撲への敬意あふれる言葉である。

貴乃花を語る上で、よく語り継がれる言葉が

「不器用」「孤独」「真面目」「純粋」「真っ直ぐ」

などが浮かんでくる。

特異な家庭環境が故の、

普通の青春、人生経験が人並みに送れず、人間が卑屈になった向きができてしまったのか。

あの退職劇は人間関係の複雑な摩擦から生まれたものなのか、理不尽な部分も大いにあったろう。

角界と袂を分かつこと5年。

(本人の立場になって)今、思い出しても・・・、という感情が一人の人間として、数え切れないほどあるはずだ。

そんな思いをそっと心の中にしまい、とめどもない相撲への熱い想いを口にする貴乃花光司。

現在は、タレントや絵本作家として活躍されてるそうです。

このCM、よく見かけましたね。

いつの日か、何らかの形で相撲に関わってほしいが、叶わぬ夢か。