宇良、5月の曲芸・2番

頭捻り(ずぶねり)

 相撲の決まり手は、82手+決め手でない「勝負結果」が5手ある(勇み足・腰砕け・つき手・つきひざ・踏み出し)

今場所・東前頭4枚目の宇良が12日目の翔猿(追手風)戦で珍手・頭捻り(ずぶねり)で6勝目を挙げた。幕内での頭捻りは1998年春場所5日目に旭豊(現立浪親方)が寺尾(現錣山親方)に勝って以来25年ぶり。

宇良がやってくれた。見せてくれた。
四の五の言わず、その取組を振り返りましょう、みなさんで。

翔猿を中に入れさせないように宇良が距離を取る。最後はお互いがもたれ合うような形となり、宇良が自身の頭頚部を捻るような感じでずぶねりが決まった。
さらに、
その反動でふらふらヨロヨロと宇良も倒れ込んでしまう。
(取組時間)35秒の中に駆け引きと相撲の醍醐味が凝縮された一番だった。

~普通のとったりではありません~

離れ業・もう一丁!
11日目・錦富士戦。決まり手・とったりで宇良が勝ちましたが、勝負がついた直後(軍配上がったあとに)見せてくれました。

宇良が終始劣勢ながらも、意地のとったり。流れの中で一か八かの離れ業が見事に決まった。
さらに、
俵伝いに体を反り返るような「パフォーマンス」があった。

「珍手のデパート」と宇良を形容しているネットニュースを見かけた。
まぁ、その通りだ。
宇良が勝利した決まり手は31手(力士情報より)
反り技やら、もたれたりだの、なかなか見聞きしないような決まり手を記録しているようであります。(入門前に)相撲と並行してレスリングにも取り組んでいた時期があるようなので、それも納得か。常にファンの期待を裏切らない宇良に、相撲の極意を見せ続けてほしいものである。

宇良関の応援に↓↓↓

「目標」が明確になると、相撲に「心」が乗り移る・12日目

 「優勝争いや番付1枚でも上に行くんだという思い」

本場所も最佳境に入ると、取組の中にも相撲にかける気迫、優劣や甲乙みたいなものが画面越しにより一層伝わってくる。

12日目の今日は、筆者目線にそう映った5番を厳選してお伝えする。

~一日一番、隙なし油断なし~

今日の怪物、128㎏の体重で十両の土俵に立ち向かう玉正鳳との一番。

左四つに組み止める落合、右上手を力強く引きつけ、危なげなく寄り切った。
連敗を喫することなく、変化や土俵際のどんでん返しが考えられる相手に着実に白星を積み重ねた。落合の明日は湘南乃海。

~2敗同士の生き残りをかけて~

熱海富士は十両陥落後、3場所目。2敗でここまで駆け抜けてきた。
一方の湘南乃海は、新十両後3場所で西筆頭まで登り詰めた。1勝でも多く白星を重ねたい。十両優勝という目標もある(お互いに)

立ち合い当たってすぐ右にいなす湘南乃海。寄って出る湘南乃海。一転して突っ張り合い。
突き合いに勝ったのは熱海富士。決まり手・突き出し。相手の出方をよく見ながら丁寧に勝利を掴み取った。2敗対決は熱海富士に軍配。

~横綱の威信にかけて~

休場明けの照ノ富士。いろんな重圧に耐えながら、優勝戦線を引っ張っている。
対する若元春は、ここ数場所で実績と自信をぐーんとつけてきている。 そんな2人の激突。

右差しの照ノ富士。若元春その右下手を切って寄るも、横綱が左下手投げから豪快に寄り倒した。若元春は最善を尽くしたと思うが、照ノ富士が「横綱」という名の「ぶ厚い壁」で跳ね返したように見えた。1敗堅持。明日は朝乃山との豪華対決。

~大関獲りへ向けての最終章~

大関へ翔べ、霧馬山。ラストスパートに入った12日目は、大関・貴景勝。

立ち合い激しくぶつかり合うも、霧馬山すぐの右差し。電車道で突っ走り、無欠の寄り切り霧馬山。12日目で10勝にのせた。膝にケガを抱えた状態での貴景勝は相手にならなかった。
カウントダウン進む13日目の霧馬山は北青鵬と。貴景勝は勝ち越しかけて明生と。

~大関獲りへ向けて元大関に牙をむく~

成績(勝ち星)次第ではとこちらも大関獲りの有資格者とされている大栄翔。
今日は東14枚目・元大関朝乃山が大栄翔に挑む形で後半戦の土俵に乗り込んできた。

回転のいい突き押しで朝乃山を突き放す大栄翔。腰を落として前へ出る大栄翔の圧力を受け、あてがうだけの朝乃山。たまらず引いて右に回り込もうとしたが、大栄翔の突進を止められず押し出された。12日目にして勝ち越しを決めた。大栄翔は持ち味を存分に発揮した会心で理想的な相撲。明日は御嶽海。

優勝争いの行方は
幕内 1敗 照ノ富士
   2敗 霧馬山・朝乃山

十両 1敗 豪ノ山・落合
   2敗 熱海富士

12日目終了・第4コーナーを回って、最後の追い込みに入った。
「優勝争い」に関しては、突出した存在がなく、まだ奇跡があるかもしれない。

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遠藤(西前頭2枚目)本日より休場

 元気が無いなぁと思っていた今場所の遠藤が残念ながら休場するそうです。

相撲協会は20日、幕内・遠藤(32=追手風部屋)が7日目から休場すると発表した。師匠の追手風親方(元幕内・大翔山)が報道陣の取材に応じ、症状を説明した。

 遠藤は15年に左膝の半月板損傷、前十字靱帯損傷の大ケガを負っており、慢性的な両膝の痛みと長年闘ってきた。師匠によると「今場所前というか、ずっと調子悪い」と古傷の状態がさらに悪化してきたという。

 再出場の可能性については「厳しいかなと思います。再出場できるぐらいだったら休まないと思う」と慎重な姿勢。(日刊スポーツより)

ボロボロ、満身創痍という解釈でいいのでしょうか。

あまり抵抗がなく、あっ気なく敗れていくさまに厳しいんじゃないかとは思っていましたが。

まずは、ゆっくり休んで少しでも状態を良くしてほしいですね。

まだ活躍できると信じたいです。

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極め出しで封じる・4日目

 極め出し(きめだし)・・・相手の差し手、首、肩の関節を極めて動きを封じ、そのまま土俵外に出すこと。

今日の4日目には、その決まり手が十両以上の取組で2番見られた。
構図としては、軽量の小兵力士を捕まえにくい状況にして、外四つの状態からギューっと搾りあげて何もさせないこと、か。

~その1・照ノ富士が翔猿へ~

結びの一番で、横綱照ノ富士(174㎏)翔猿(135㎏)の一番。

照ノ富士は大柄な体格を生かしてこの極め技をよくやる印象だが、(結果論で言うと)今日の対戦相手(翔猿)を封じるにはうってつけの技だった。
(胸の辺りをさすりながら花道を引き上げる翔猿に対して)NHK解説を務めた錣山親方は「私もされたことがあるんですけど、腕よりも胸が痛かった」と言っていた。上腕よりも胸に痛みが走るのですね。横綱照ノ富士は4連勝を飾る。

~その2・狼雅が炎鵬へ~

十両の取組では、狼雅(155㎏)炎鵬(100㎏)の取組。

貼り付けられる動画がないようなので、私の下手くそ実況でお許しください。

立ち合い、スパッと炎鵬がもろ差しになる。瞬時に極めた狼雅。
こうなると炎鵬、完全に封じ込められてしまい何も抵抗できず、なすがままに終わった。

狼雅関、手形入りサイン色紙です↓↓↓

極め出しとは・・・もろ差しになった力士が、「この勝負、もらった!」と閃いた力士(現実)を挟殺する決まり手・極め技なのか。

幕内上位では、両関脇の若元春と大栄翔の勝利への執念・向上心が伝わってくるかのようだった。
共に充実の4連勝!

大栄翔・若元春・朝乃山の完勝劇・2日目

更新がだいぶ遅くなりました。
2日目です。

~俺も大関候補だ~

大関候補は何も霧馬山だけではない。
この男も勝ち星次第ではと言われている大栄翔。
今日は宇良戦。

のど輪、のど輪で上体起こして押し出し。
連勝スタート。 表情からも気迫・やる気・充実感が見て取れた。

~若元春のやんちゃ封じ~

覚醒の感がある、大波三兄弟の次男・若元春。
今日はクセ者・人気者、翔猿との対戦。

下から突き上げるかのような立ち合いの若元春が、続けてもろ手突きで突き倒し。
翔猿の細かい技・揺さぶり・間合いを完全に封じ込めた完勝だった、見事!

~朝乃山、ベテラン実力者を圧倒~

元大関が幕内に帰ってきて2場所目。
今日はしぶといベテラン、妙義龍との一戦。

右差しから左上手、万全の体勢で寄り切りで文句なしの相撲だ!
気が早いが上位戦を見てみたい!


※貴景勝、ここは無理をせず来場所関脇からの10勝以上での大関復帰に路線変更・シフトチェンジをした方がいいのでは。何ていうか「惨劇」を見てるのがつらくなってきましたね。

現地観戦してきました。
2階席はまぁ、外国人の方が多かったです。
個人的には(今場所は)焼鳥を買えました。
ちゃんこも食べて大満足でしたよ。

大栄翔関、手形入りサイン色紙です↓↓↓