相撲駅下車から漂う情景

令和5年1月11日水曜日・大相撲初場所4日目、私は相撲駅・両国に降り立った。

何を隠そう、相撲観戦に来た。

東京都下、神奈川県某市から電車に揺られること、1時間15分ぐらい。

総武線ホームを降りて、目に入ったのがちゃんこ屋の看板の数々。

と同時に、捉えようのない匂いがした。

首を左右に180度、身体を360度回してみたら、至近距離に風呂敷抱えて電車待ちしてる力士がいるではないか。

なんだか独特な甘い香りがする、びん付け油の匂いだ。

「どちらの部屋所属ですか」
「四股名は」
「番付は」

声をかけられないから、心の中で問うてみる。

無表情のちょんまげ力士から、
(取組に)勝ったのか負けたのか
(内容が)良かったのか悪かったのか

淡々と帰路につこうとする姿から、察することはできない。

階段をてくてくと下っていき、改札へ向かうと何枚か優勝額が掲げてある。

やはり、しばらく立ち止まって見入ってしまう、素晴らしき偉人達だ。

ピピっと改札を出たら、相撲みやげ・グッズの露店がある。

右に曲がると、‐両国‐江戸NORENという和食の集合施設(ちゃんこ霧島など)

そこから顔を上げればでっかい国技館。

テンションは否応なく高鳴る。

道なりに歩けば、のぼりの数々。

ひいき力士ののぼりはあるか。
応援してる部屋ののぼりは。
全部で何本あるのかな。来るたびに思ってしまう。

見終わった頃に、国技館入口がある。

今日はどの親方にチケットもぎをしてもらおうかな。

聖地に足を踏み入れ、熱戦の数々を目に焼き付けたのだった。

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