豊昇龍、炸裂!河津掛け!熱海富士、鼻血にめげず3連勝など 5日目

 5日目を迎えた。

5日区切りで言うなら、前半戦が終わるこの日。

唯一の横綱が休場となり、大関陣に奮起を求め、場所を盛り上げる存在になってもらいたいところだが、ここまで肩書と照らし合わせると、不甲斐ない成績が続いている。

ここ何場所か続いている傾向だが、今日も関脇以下の取組から焦点を当てることになる。

若隆景は宇良を迎えての5日目の土俵。
立ち合いは宇良の方が良く、寄って出るが、若隆景が寄り返し気味に出たところを、宇良はすぐ引き、呼び込む形になり、若隆景の押し出し。物言いがつくが軍配通り。

翔猿₋御嶽海は、翔猿、左上手の右差しで胸が合う型に。
右下手・左おっつけ御嶽海に対し、果敢に寄る翔猿。こらえる御嶽海が左に突き落とし!
翔猿の寄りは、御嶽海に吸い取られたというか、腰の落とし方がイマイチで、圧力があと少し伝わらなかったか。

豊昇龍は伊勢ヶ濱部屋の飛躍著しい翠富士との5番相撲。
肩越しの右上手、豊昇龍。翠富士の外掛けを振り切る豊昇龍。もう一度外掛けを仕掛ける翠富士の左足を跳ね上げながら、反り返って河津掛けで豊昇龍。瞬間的に身を任せたタッチの差だった。豊昇龍のスピードと足腰の良さが合わさって生まれた産物か。見事な一番だった。
朝青龍氏のツイッターにも感激した様子のコメントが載っているようだ。見てみよう!

※河津掛け(かわづがけ)・・・自分の右(左)足を相手の左(右)足の内側に掛け、跳ね上げながら同時に相手の首などを抱え込んで体を反って後ろに倒すこと。
                             令和四年大相撲力士名鑑より

今日の熱海富士、輝との5番相撲。
両者、頭でゴツンと立ち合い、輝、前に出ながら突っ張る。足が揃い気味になったところに熱海富士のはたき込み決まる。今日も鼻血の熱海富士、3連勝とした。

大関貴景勝、右に少し変わる。突っ張る。のど輪を交える。
逸ノ城、左前回しを取るも、貴景勝の勝ちたい気持ちと、腹への押しが(逸ノ城の)回しを切って押し出した。

正代、明生にいいところなく完敗で3敗目。
髙安、先場所優勝者にかちあげる。玉鷲が小手投げにいくところを一気に寄り切った。足の具合を忘れさせてくれるようないい相撲。
小結対決は大栄翔が霧馬山をはたき込み。
王鵬と琴恵光は展開が二転三転。王鵬の体の柔らかさと少々のことでは動じない落ち着きがいい。最後に切って捨てるかのような突き落としが決まり、4勝1敗。

5日目・十両の取組

ここまで4連勝で十両を引っ張る剣翔と天空海。

まずは、幕内での5番相撲を迎えた剣翔。
剣翔の左張り差しに、東龍は左前回し取る。剣翔、左巻き替えてもろ差しになったところで、体を落としながら寄り切り。

もう一人の天空海は、立ち合いから一気の押しで、美ノ海に付け入る隙を与えず押し出して快勝!

千代の国が栃武蔵を、ふっ飛ばすように突き出した!迫力あった!気迫満点という言葉がピタリ。

炎鵬、せっせと動いて展開作りに余念がない、左にたぐるなど。
大奄美、重心落として左で突くこと2回で、炎鵬仰向けに。
押し倒して大奄美の勝ち。

新十両・狼雅、現17代荒磯親方(元大関・若嶋津)が育てた秘蔵っ子・島津海との取組。
狼雅が左上手を取って切られて取ったあと、右差しも加えて、着実に寄り切り。
師匠・雅山を彷彿させるような紫の締め込みも、心なしかよく似合ってきた。

星の潰し合いが多く見られる。
全勝は今日も同じく剣翔と天空海。
1敗は徳勝龍と狼雅が続いている。

今日の朝乃山

今場所、東幕下4枚目に番付され、ここまで奇数日の出場が続いている朝乃山。
5日目の今日の対戦相手は、最高位東十両3枚目の白鷹山(高田川部屋)
立ち合い、バチーンと厳しい当たり。すぐのもろ差し、朝乃山。危なげなく寄り切った。

朝乃山、明日の6日目も出場。十両に上がって、徳勝龍との一番が組まれた。
二人の過去の対戦成績は1勝1敗。
十両の土俵で幕内優勝経験者同士の取組は史上初。
実力者同士・話題性満載のこの一番に目が離せない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語文字列規定値未満エラー時に表示される文言