新入幕を、なめんなよ

このぐらいの気合と根性がなきゃぁ。

今場所の新入幕の一人、豪ノ山(武隈)
きっぷのいい突き押し相撲を貫き、襲い、戦い抜く。

この動画は2日目の千代翔馬戦。
千代翔馬と言えば、四つでも押し相撲でもいけるし、投げ技もある。そして印象として個人的にあるのが、時折見せる張り手である。少し度が過ぎるというか、頼りすぎというか。
立ち合い、豪ノ山の接近を防ぐかのような右のど輪で制しておいて、続けざまに右の張り手。
豪ノ山も負けじと右の張り手を1発・2発と返す。3発目の張り手がいなすような感じのはたき込みとなり、勝ったのは豪ノ山。

この星を含めて5連勝のスタートを切った豪ノ山は、6日目・7日目で新入幕の伯桜鵬・湘南乃海と連敗をしたが、挫けることなく持ち直し、最終成績10勝5敗で敢闘賞受賞と素晴らしい星を挙げた。

一貫した押し相撲スタイルに対戦相手を制圧するかのような気合、それらを25歳の若さが後押しする。

~新入幕3人を総括~

令和の怪物・伯桜鵬(宮城野)もただ者ではなかった。千秋楽の優勝の絡んだ豊昇龍戦、最後の仕切りで19歳は、大関候補に怯むことなく睨みあってみせた。

湘南乃海(高田川)にしても三役や優勝争いに絡んでる力士に対し、臆することなくスケールの大きい相撲を見せる。

奇しくも今場所新入幕の3人は、全員2ケタ勝利を記録し、伯桜鵬は11勝で敢闘賞と技能賞、豪ノ山と湘南乃海は10勝で敢闘賞を受賞。

私はこの3人が、今場所の3関脇のようにそう遠くない未来、同様の活躍・(幕内土俵を)席巻してくれるのではと計り知れない期待を抱いている、いけるんじゃないかと。

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おにぎり君を忘れるな!

 「おにぎり君」こと隆の勝の名古屋場所は東前頭9枚目で8勝7敗に終わった。
見るからに人の良さが伝わってくる笑顔・(語弊があるが)愛くるしいとでもいうか。
振り返ってみると、1年前の名古屋場所で右肩を負傷して以来、大勝ちや大負け(2ケタを超える勝ち負け)を記録してない。前頭8枚目以下の「幕内中位」に在位してきた。

せっかくのキャラクターも、今場所前では大関獲りのかかる3関脇や新入幕の3人に話題や焦点が当たりがちで、かすむような存在になったことは否めない。

場所が始まると、いきなりの5連敗でスタート。そのうちの3番が(はたき込みと引き落とし)で落としており、踏み込みや詰めが足りなかった惜しい相撲もある。
その後は本来の押し相撲を思い出したかのように6連勝を挙げた。
楽日に関脇・大栄翔を引き落としに破り、8勝7敗で面目躍如。

来場所は5枚目辺りに上がってくるのか。
28歳。まだまだもっといけるはず。
上位陣をギャフンと言わせて、満面の笑みを見せてくれ!
頑張れ!隆の勝!!

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東大卒力士の名古屋場所

須山 穂嵩(すやま ほたか・木瀬)

去年5月、史上初の東大相撲部出身力士として大きな話題となった。
その須山の力士生活8場所目(7月・名古屋場所)は、西序二段18枚目で5勝2敗と勝ち越
し。先場所、初の三段目(73枚目)で2勝5敗と負け越し、序二段降格(やり直し)となっ
た場所だった。髷が板についてきて、少しずつ力士っぽくなってきた。来場所は三段目復帰が
確実視されている。何事も繰り返し積み重ねていくことが、のちに結果と自信という形になっ
て自分に返ってくるのか。須山は須山らしく、須山のペースで「関取」という険しい山に歩を
進めていく。

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気魄一閃の新大関と将来有望な新十両と再十両

 新大関豊昇龍(24=立浪)が正式に誕生した。
名古屋市内の立浪部屋で行われた昇進伝達式で豊昇龍は「大関の名を汚さぬよう、気魄一閃(きはくいっせん)の精神で努力いたします」と口上を述べた。緊張で覚えていた言葉が出てこない場面もあったが「気魄一閃」の四字熟語を用いて熱い思いを込めた。
※気魄一閃とは・・・どんなことがあっても力強く立ち向かうという気持ちだそうです。

横綱・照ノ富士が慢性的な膝の爆弾を抱え(今場所は腰の痛みで途中休場したが)誰の目から見ても(失礼だが)現役生活は長く望めそうもない。
先輩大関・貴景勝も以前から膝や首に痛みを抱え、大関の地位を維持するのがやっとという状況が続いている。

新大関は、持病やケガによる休場はここまでない(急性扁桃炎による途中休場が2日ある)上に24歳のかけがいのない若さがある。偉大なる叔父(朝青龍)に近づけるべき大きな期待をかけたい。突き押し・四つ相撲ござれの万能型。足技を駆使する時もあれば、自分よりも大柄な力士を豪快に投げ飛ばしてみせる時もある(今場所・朝乃山戦など)

土俵上の厳しくもやんちゃな表情をしたかと思えば、土俵を降りれば(外では)人懐っこそうな笑顔を浮かべる。どこまでも似てるんだよなぁ、おじさんと。

これからの来場所の活躍を期待しております。

~新十両・再十両組~

また、番付編成会議で
新十両に大の里と高橋(共に二所ノ関)向中野改め天照鵬(てんしょうほう・宮城野)と石崎改め朝紅龍(あさこうりゅう・高砂)と発表された。
大の里と高橋は二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が育てた初めての関取。
天照鵬と朝紅龍はそれぞれ部屋のカラーの
「鵬」の字・・・宮城野部屋 (師匠・白鵬)
「朝」の字・・・高砂部屋  (師匠・朝赤龍)
から、一文字継承することになった。
アマチュア経験・実績のある新十両4人です!
※宮城野部屋は伯桜鵬と輝鵬が誕生したばかり。覚えるのが大変だ!

再十両は幕下優勝を決めた時疾風(時津風)がわずか1場所で十両復帰を決めた。

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幕下16枚目から30枚目の主要処

 幕下15枚目・・・成績次第で十両昇進の可能性が見えて来ることからテレビ・ネット中継では定期的に星取が紹介され、本場所の入場者に配布される取組表の裏にも(星取表)が掲載される。関取予備軍である。

今日はその下の15枚。幕下16枚目から30枚目に焦点を当てようと思う。
15枚目以内が「関取予備軍」なら、こちらは「準・関取予備軍」か。
東西合わせて30人中、関取経験者4人(明瀬山・大翔丸・千代嵐・栃丸)
現役関取と兄弟にあたる力士が3人(琴手計・若隆元・夢道鵬)番付されている趣深い位置である(間違いがなければ)

この中で大勝ち(6勝)を記録したのは、尊富士(東17枚目・伊勢ヶ濱)
何と言ってもここまでの出世が早い。初土俵が去年9月。序ノ口・序二段優勝を7戦全勝を決め、そのあとの3場所連続で6勝1敗。ここまでの通算成績が32勝3敗。それがゆえにまだ髷が結えていない(7月場所現在)来場所は幕下10枚目辺りに番付されるのか。(鍛え上げられた)肩の隆々とした筋肉が目に焼きつく24歳である。

ご当所となる明瀬山(東16枚目・愛知県春日井市)が5勝2敗。
6勝目を賭けた7番相撲の塚原(春日野)戦は惜敗だった。諦めずに必ず関取復帰する日があると信じたい(1週間前に38歳になった)

第48代横綱・大鵬の孫、あの貴闘力の息子・夢道鵬(むどうほう・東26枚目・大嶽)は5勝2敗。2場所連続の5勝2敗で来場所は自己最高位(東20枚目)を更新するものと思われる。納谷4兄弟の末っ子。現役力士で活躍しているのは下3人。順番で言うと次男・納谷(東三段目13枚目)、王鵬である。(長男はプロレスラーの納谷幸男)

(15枚目まで同様)実力者が多く配置され、突破が困難な壁・関所と言える。
来場所はどんな面々・布陣で形成されるのか。

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