正代が「気」を出せば・・・ 秋場所7日目

~正代・貴景勝~

 初日黒星のあと5連勝していた貴景勝。今日は6勝目をかけて元大関・正代。
ここまで2勝4敗だが、やっぱりつかみどころがなくて不気味な存在だ。
貴景勝、左おっつけのあといなして、強烈な張り手を2発食らわせたが正代は冷静。貴景勝は持て余す感じとなり、苦し紛れの叩きが墓穴を掘る結果に。正代が押し出した。
勝ち名乗りを受ける時、少し憮然としているように見えたが、正代が堂々の勝利。


貴景勝はここからどう打開するか。突っ張りきって、突き出し・押し出しができるか。立ち合いの圧力・威力を利用する引き落とし・はたき込みを決められるか。早くあと3勝をもぎ取りたい。明日は相性の悪い翔猿戦である。

~少しずつ本領発揮か、若元春~

若元春は先場所準優勝の北勝富士に対して、左四つからしっかり引きつけて難なく寄り切った。初日から2連敗スタートだったが、内容は日増しに良くなっていて、このあとに大関・関脇との大きな意味を持つ戦いが待っている。(気が早いが)来場所に繋げることができるか、明日は玉鷲戦。

https://youtu.be/IdImU5kMCrs?si=O43PE6FTTb3XFXdt&t=29

1敗力士の一人、熱海富士。今日は輝戦(東前頭16枚目)熱海富士が左上手で投げで崩したところを輝が引いて、熱海富士押し出し。腕と肘のケガや痛みがあるであろう中、本当によくやっていると思う。大健闘だしこれからも期待したい。明日は碧山戦である。

今日の大の里、身長差26㎝対決・輝鵬戦は、大の里があっさりとはたき込み。隙がなく落ち着いていて全勝守った!明日は再十両で今場所の早い決着が目に焼き付く時疾風と好取組。

豊昇龍、4敗を喫しまた黒星が先行した。錦木の右のど輪にいいところなく土俵を割ってしまった。新大関の苦難が続いている。

楽しみな関脇対決も大栄翔が琴ノ若を強烈ないなしで一蹴している。琴ノ若も結果的に一進一退というか結果がついてきていない。2人の明日は、大栄翔が錦木で琴ノ若が北勝富士。

7日目を終わった幕内は1敗で髙安と熱海富士というのだから、まだまだ混沌としていて先が見通せない。当然だ、明日が折り返しの中日なのだから。

やっぱり正代です↓↓↓



新旧大関対決と今日の大の里など 秋場所6日目

 昨日・5日目で早くも全勝力士が消えた。
「優勝争い」というほど日数を消化したわけではないが、ビシッと締まりを感じないのは気のせいか。星の潰し合いはそれはそれで楽しく面白いが。 今日6日目の模様です。

~新旧大関対決2番~

2勝3敗で迎えた新大関。昨日、連敗を3で止めたがやや辛勝だったか。
連日難敵との対戦が続く。今日は元大関・朝乃山と。
左前回し(上手を)引いた豊昇龍。右からの下手投げで朝乃山が崩し寄って出たところを今度は豊昇龍が振り回すかのような下手投げ。今日も(少し余裕があったかもしれないが)勝ちを拾えたという言葉が当てはまるのか。今までと立場が変わったこと(勝って当たり前)の重圧・厳しさを実感しているのか。肩書き(大関)に馴染んで、華麗な足技を見せてくれるのはいつの日か。明日は錦木戦を控える。

霧島も懸命な土俵が続いている。2日連続で元大関と。正代戦。
強烈な左のど輪で正代をのけぞらせたが、正代いなして左差しから寄って出る。霧島が豪快にすくい投げ!正代も回しを引いてなかったので、あずける体も伸びていた。霧島も寄られて後退したが、本当の土俵際まで詰められたわけでなく、心と体の余裕があったように見えた。
明日は玉鷲。今場所まだ初日が出ていないが、玉鷲の長いリーチを生かした立ち合いののど輪には要注意だ。

豪ノ山ー髙安の1敗対決は、強い当たりの両者、髙安が右の起こすような突きで、豪ノ山の重心を失わせそのまま押し倒した。豪ノ山の気合を空回りさせた髙安の経験が上回った。

~今日の大の里~

立ち合い右を差す大の里。白鷹山の左おっつけで右が外され、すぐさまその右で(手前に)はたき込み。早い判断・切り替えについていけなかったか白鷹山。危険で安易なはたきに見えなくもなかったが、ずばりと決めるあたりはやはり一味も二味も違う大物感と言ったら言い過ぎか。明日の輝鵬戦に勝ち越し王手をかける。

大関・貴景勝は、下から下から突いていく。荒々しい突っ張りにも慌てることなく押し出し。5勝目を挙げた。初日の北勝富士戦を思えば(失礼ながら)よくやっていると思う。まずはカド番脱出を手堅く成し遂げたい。明日は正代。

琴ノ若は、右差しから一気に寄り切り。重い腰を問題にしなかった(錦木)昨日のバタバタぶりは何だったのか。

熱海富士は御嶽海と土俵際の攻防で、本割り・取り直しの2番連続で物言いがついたが最後は軍配通り熱海富士。元大関を撃破!よくやっている、立派だ!

大栄翔は肋骨骨折の影響が少なからずあるのか、4敗目。
若元春、状態が上向いてきたか。

6日目を終えた秋場所。
幕内は貴景勝をはじめに5人が一敗で並んでいる。
十両は全勝 大の里 1敗で美ノ海と一山本。

番外編で、幕下6枚目・尊富士(伊勢ヶ濱)が強い!

二所ノ関繋がり↓↓↓


私の主観で厳選5番・秋場所初日

 秋場所初日を迎えました。今場所も15日間よろしくお願いいたします。
今場所の「優勝争い」という言葉に対して「これだ」とか「突出した」存在が(番付を見渡していくと)いないように思える(横綱休場・2大関カド番の現実がこの印象をふくらませているのか)初日の結果・勝敗を改めて見返しても、どこか釈然としなかった。

なので今日は全く自分勝手極まりないのだが、私が見ていいなと思えた取組を紹介しようと思う。

~豪ノ山・湘南乃海~

先場所の新入幕同士が10勝5敗で敢闘賞を受賞し(両者とも)今場所は東西の5枚目に番付された。 その両者の激突!
左が入り、そのまま一気呵成に寄る湘南乃海。その湘南乃海のかいなを返し、形勢逆転した豪ノ山が走るようにして押し出した。

https://youtu.be/EVQA_fG8H9Q?si=C2dTbJ_pnWWn-LPI&t=71

劣勢でも諦めない豪ノ山。心身ともに充実しているように見える。先場所のような活躍を今場所も見せつけることができるのか。湘南乃海だって悪くなかった。この幕内2場所目を迎えた両者の対決、面白かったな。

~阿炎・豊昇龍~

新大関の初日、横綱が休場。(自身を含めた)3大関のうち、2大関が角番。豊昇龍に自然とかかる期待と重圧は半端なものではないだろう。その初日はくせ者・阿炎。
いつものもろ手突きの阿炎、のけぞる豊昇龍。阿炎の右腕をつかむように左へ左へ決まり手「とったり」

新大関、流れを見て慌てることなくうるさい相手を下した。
とにもかくにも初日を白星発進できたことが大きい。流れにのってほしい。
明日は先場所準優勝の北勝富士。

~朝乃山・若元春~

元大関も浮き沈みがあった中で、西前頭2枚目まで番付を戻してきた。
今日は、大関獲りへ継続中(再チャレンジ)の若元春。
立ち合いすぐの左差し、巻き替えてもろ差し、迷うことなく寄り切り朝乃山。

左腕(ひじ)の長い(大きい)サポーターは何なのか。(取組直後)少し顔をしかめているようにも見えた。今日の相撲は快勝だったが明日以降ちょっと心配な要素もある。

~錦木・玉鷲~

先場所の覚醒したかのような活躍、上位陣を驚異に陥れることができるか、錦木。
対するは38歳にして衰え知らず、幕内上位を脅かし続ける西前頭3枚目・玉鷲。
激しく当たり合う両者。玉鷲が右のど輪で突き放しにかかるも錦木ひるむことなく押し出した。錦木、終始重心が落ちていてどっしりと対処した。今場所もこの重い腰は健在か。

~大の里・朝紅龍~

新十両同士で初日から激突だ。
左肩亜脱臼で残念にも今場所休場の伯桜鵬に負けるとも劣らないアマチュア実績を持つ大の里(ざんばら髪)に、こちらもアマチュア上がりの石崎改め朝紅龍。
右からかちあげ気味の立ち合い大の里、もろ差しから一気に押し出した。

(この一番に限って言えば)大の里の完勝だったかもしれないが、(朝紅龍は)いずれにせよ「(15分の1)最初の相撲」が終わっただけだ。そんなに悲観することはない。

初日終了。
う~ん、貴景勝厳しいかなって思いました。

この重圧をのりこえようぜ、新大関!!↓↓↓


勝武士を忘れない

 日テレ系「24時間テレビ」放送中だ(今夜9時まで)
今年も会場は(いつからか)相撲の聖地・両国国技館である。

そのためか、相撲絡み(力士出演)の企画ものが多い。
白鵬(宮城野親方)の手形押し(速さ・枚数)を競う。
狼雅を始めとした二子山部屋の力士と他の部屋の関取(数名)との歌や踊り
追手風部屋 翔猿・剣翔・大翔鵬のダーツの旅
⇈これが面白かった。(特に)翔猿と剣翔はバラエティ向きでは??
笑わせてもらいました。

24時間テレビの本来の主旨は、障害者や被災者、難病患者などに着目し、視聴者からの寄付を、国内外の福祉・環境保護・災害復興の支援に役立てる事を目的とした番組というものだそうだ。

ここで思い出したことがある。
コロナ禍で世の中・世界中が騒然とした(5類となり、大分規制が緩和されましたが)残念にも相撲界から犠牲者が出てしまいましたね。

元三段目・勝武士(高田川部屋)
亡くなられてから早いもので3年以上が経ちました。
とても真面目で明るくひょうきん、気配りのできる部屋のムードメーカー的存在であったそうです。初っ切りで巡業や花相撲では人気者で知られており、長い年数を楽しませてくれた。

土俵歴は13年を数え、最高位は東三段目11枚目だったが、初っ切りでの実績や人間性の良さは相撲関係者の中でも評価されており、勝武士本人も引退後は若者頭や世話人といった業界の裏方として残れればという内に秘めた思いはあったらしい。本当に残念だ。

高田川部屋ホームページ、部屋の力士・三段目欄には今も勝武士の顔写真・画像が掲載されている。
高田川部屋はいつまでも勝武士の魂を忘れない。

勝武士を思い出しながら↓↓↓


安芸乃島と臥牙丸の忘れられないインタビュー

 殊勲インタビュー・・・横綱大関に勝利した関脇以下の力士が、インタビュールームに移動して、アナウンサーと一緒に取組を振り返り、コメントする。

取組直後ということもあって、息も絶え絶えになりながら、言葉を振り絞ってやっと答える力士も少なくない。
しかし、表情や態度、言葉の端々から(どうしたって)性格や人間性が明らかになってくる。
(力士それぞれの)いろいろな個性を感じ、それが画面越しに伝わってくるのがいい。

最近では翔猿の高速インタビューが話題になってるし、何だか見ていて楽しくなってくる。

あとは、元小結で現在では自身のYouTubeチャンネルなどで大活躍中の臥牙丸のインタビューなど。

よほどうれしかったのか、自分からまくし立てるように一気に話し込んでいたのが印象的。
愛嬌があって、性格に裏表を感じない。だからYouTubeチャンネルもあれだけの人気を集めているのだろう。引退後90㎏も減量したとかで、力士時代とはまた違った「味」を出している。

~安芸乃島・個性たっぷりインタビュー~

現在の高田川親方・元関脇安芸乃島のインタビュー・受け答えが忘れられない。
無愛想な表情・ぼそっとした語り口・言葉を発しても何を言っているのか不明瞭に感じたことが多々あった。インタビュアー泣かせ、何とか言葉を引き出そうと苦労している動画がこちら。

安芸乃島のWikipediaにも書いてあるが、若い頃から「負けた力士に失礼だ」という理由で、テレビの殊勲インタビューなどでは最低限の言葉しか発せず、現役時代は批判の対象となるほどに寡黙な印象を与えていた。と、ほとんど言葉を発しない理由を現役引退後にこう話したというから(自分に負けた)対戦相手を気遣い装った態度を取っていたことになる。

しかし実際の性格は明朗快活で、引退後はテレビ解説者として饒舌な面をファンにも披露している。稀勢の里も現役引退後、堰を切ったようにしゃべるようになり、解説などで好評を博したのでその系統・先輩格か。

高田川部屋が勢いに乗っている。4人の関取に、大辻・瀬戸の海辺りが年齢も若く面白い。

元安芸乃島としての解説、高田川部屋・師匠としての采配、今後も楽しみが尽きない。

高田川部屋トートバッグ各種ご利用ください↓↓↓