陸奥部屋力士達の門出

 3月場所を最後に師匠の元大関・霧島一博の停年により閉鎖した陸奥部屋。
この春場所は(大関・霧島鐵力を筆頭に)部屋総勢8名で戦った。

今後、この現役大関・霧島は、陸奥部屋で部屋付き親方のあと去年12月に独立した元横綱・鶴竜が親方を務める音羽山部屋に移籍することになった。
霧島以外の力士は同じ時津風一門の伊勢ノ海部屋や荒汐部屋へ分かれて転籍することになった。

またこれを機にこのタイミングで引退を決意した「陸奥部屋力士」も残念ながら4名を数えた。
番付順に勇輝・大日堂・筑零扇・霧丸である。

順に紹介する、

勇輝 瞬臣 (ゆうき しゅんじ) 最高位・西幕下20枚目
通算成績  378勝400敗6休
※力士以外でも弓取り式や相撲甚句、大関・霧島の付け人と「四刀流」力士として人気を集めた。今後は角界に残り「世話人」として相撲を見守る。

大日堂 夢弥 (だいにちどう むや) 最高位・東幕下35枚目
通算成績   187勝190敗1休
※体格には恵まれなかったが(178cm・125㎏)幕下在位10場所。
今後は未定。

筑零扇 源造 (ちくれいせん げんぞう) 最高位・西序二段11枚目
通算成績   104勝123敗39休
※同じ九州出身の師匠への憧れもあり入門も苦労が多かった。

霧丸 剛 (きりまる つよし) 最高位・東序二段20枚目
通算成績 386勝548敗18休
※長らく陸奥部屋のちゃんこ長として活躍。おととしのファン感謝祭で第1回相撲部屋ちゃんこGP(グランプリ)に輝き、この霧丸が表彰されている。

それぞれの人生を歩み出す陸奥部屋力士達に幸あれ!

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新時代への序曲、尊富士の4番

 110年ぶりの新入幕優勝の快挙を成し遂げた尊富士(伊勢ヶ濱)
14日目の朝乃山戦で取組中に右足を痛めた。診断結果は「右足首靱帯(じんたい)損傷」
靱帯が伸び切っていた。

尊富士本人も(優勝のかかった)千秋楽の出場は「無理です」と断念する意向を口にして、気持ちも切れかかっていたそうだが、同部屋所属の横綱・照ノ富士と顔を合わせ「お前ならできる」の一言で奮い立ち勝ち取った栄冠。今場所の取組をダイジェストで4番振り返る。

10日目・大の里戦
かなりの早合点だが、将来の相撲界はこの2人に導かれてゆくのか。両雄の初顔合わせとなる「歴史的な」一番。

12日目・豊昇龍戦
左差しから尊富士が一気に決めにいくが、待っていたのは流れの中での「豊昇龍スペシャル」とでもいうべきか、豪快にタイミングよく大関の投げ(小手投げ)で連勝を11で止められた一番。

14日目・朝乃山戦
完全に朝乃山主導で展開した相撲。右差し左おっつけに体を密着させ、尊富士の抵抗を許さなかった。

千秋楽・豪ノ山戦
110年ぶりの快挙を引き寄せた渾身の一番。

語り継がれる歴史を刻んだ場所も終わった。
まずは、激闘を耐え抜いた心身をゆっくり休めようか。

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尊富士が記録と記憶を残し歴史を変えた 

 結局、尊富士は出場を選択した。
昨日の朝乃山戦で痛めた右足(それまでのケガに至る伏線はあったかもしれないが)尾を引き(車いすで花道途中から引き上げ、救急車で病院に搬送された)本日(千秋楽出場)が決まるまで二転三転あったとか。激痛で眠れず、食事も喉を通らなかったが、痛み止めの注射を打ち、本割り(豪ノ山戦)に臨んだ。

右からの張り差しを選択した立ち合い。
この張り差しで豪ノ山の自由を奪う(突き押しにさせない)ことに成功した。
尊富士、左四つ右上手で寄って出るも、豪ノ山はこの右上手をうまく切った。が、尊富士、攻撃の手を緩めない。左下手で崩し、右おっつけからの押し倒し。

かくして、110年ぶりの快挙が達成された。
 
ここまでに、こんなやりとり・ドラマがあったそうだ。伊勢ヶ濱親方(元横綱旭富士・談)によれば
前夜、救急車で運ばれた病院での検査後、部屋に抱えられて帰ってきて「じん帯が伸びていますから、最初は親方に『ちょっと無理です』って言ってきたが、少し時間が経った頃に
『やっぱり、やりたい』『痛み止め打っても飲んでも何してでもこの一番なんでやりたい』
と、偉業の舞台裏にはこんな変遷があったという。

また尊敬する兄弟子の横綱照ノ富士から「お前ならできる」と声を掛けられ、一念発起。
同部屋所属・照ノ富士との普段からの稽古の積み重ねが、新入幕の場所を委縮することなく土俵に上がることができたとか。

尊富士と同じくして今場所を盛り上げた一人は「ざんばら髪」「入幕2場所目」の大の里
こちらも紆余曲折あった中で楽日に大関・豊昇龍戦。
大の里、寄る圧力だけで十分に大関を後退させているのだが、回しが取れていない・ひけていない為、土俵際の下手投げをあっさりと食う形になってしまった。

2024年3月場所
大の里泰輝(二所ノ関)西前頭5枚目 
11勝4敗 敢闘賞・技能賞受賞に終わる。

110年ぶりの快挙と春場所を牽引した若手2力士の台頭は、今後の相撲界の勢力図を大きく揺るがす基点になる場所になったか。

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三段目優勝力士の紹介と千秋楽序二段決戦

 昨日(13日目)の話になる。
東三段目18枚目・安治川部屋の安青錦が西三段目3枚目の長村に突き出しで敗れ、三段目優勝を逃すと同時に自身のプロ入り後の連勝記録が「20」でストップした。
安治川のホープ・安青錦に初黒星を付けたこの「長村」とは。

宮崎県延岡市出身。
小6から相撲を始め、高校は熱海富士・翠富士らが通った静岡・飛龍高校に相撲留学し、アマチュア経歴を積んでいる(同級生に若碇(伊勢ノ海)や聖富士(伊勢ヶ濱))
宇良・金峰山らを筆頭に、関取6名を数え活気あふれる木瀬部屋へ去年の初場所初土俵。
以後、順調な出世を続けている。最高位は先場所の西幕下54枚目。
スタイルは「自分の押し相撲を貫きたい」と語る突き押し一筋。
去年12月、相撲教習所への出稽古で安青錦とは約10番取って一度も勝てなかったが、今回の7番相撲で見事リベンジを果たし、知名度を上昇させた。
今後が楽しみな逸材である。

画像・写真は新弟子当時のものでしょうか↓↓↓

~序二段優勝は千秋楽決戦へ~

7戦全勝で勝ち残ったのは、龍王(二所ノ関・30歳)と栃丸(元十両、春日野・31歳)
ケガによる長期休場・番付後退を余儀なくされた苦労人の2人が「序二段優勝」を賭けて明日の千秋楽に激突する!30代対決に乞うご期待!!

左・龍王、右・栃丸

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驚異の新入幕、尊富士2番

 まぁ、凄い新入幕が現れたものだ。
初日から連勝街道を突っ走り、幕内単独トップに立ち続ける。
昨日・おとといの2番

大関・琴ノ若戦
いよいよ大関戦に抜擢。これまでの相撲を貫けるか。
立ち合いは琴ノ若が壁になり尊富士を止めたかのように思えたが、次の瞬間に右に回りいなし、下から突き上げる感じで右差し。迷うことなく一気に寄って決めた。間を与えない判断・決断・スピード抜群だった。

大の里戦
やはり立ち合いから制していたのは尊富士。
当たってすぐの左差し。大の里不利を察したのか、状況打開の肩越しから右からの上手投げが呼び込む形になってしまった。いずれにしても尊富士の圧力に屈した形になってしまった。

今日はこのあと豊昇龍戦が用意された。
この圧力と勢いで連勝街道を突き進むことができるのか。