阿炎に続け!錣山の次鋒

 先代親方(寺尾)が亡くなって8ヶ月
現親方(豊真将)が継いでからの錣山部屋はどんな顔ぶれ・有望力士はいるのか。

青狼、彩、王輝などの元関取が近年引退している。

現役部屋頭の阿炎(東関脇)に続くのは誰だ。

西幕下15枚目の峰刃(みねやいば)が、錣山の現在No.2・次鋒になる。

埼玉県草加市出身。
小学3年から相撲を始め、わんぱく相撲出場歴あり。
中学・高校と全国大会で実績を上げている。
東京農業大学に進学するも2年で中退。
錣山部屋を選んだ理由は、相撲を始めた草加相撲練修会の監督が前・師匠の寺尾と同じ高校だったそうです。

2019年3月初土俵。
同期に時疾風・北の若・吉井・大辻と関取として名を馳せている者・幕下ホープ(上位でよく聞く名前)が揃っている。

順調な出世・番付上昇を続けるも、目の病気(2021年・網膜剝離、2022年・眼窩底骨折)で休場する苦労があった。

ここ8場所、4勝と3勝が続いている。
ここ(幕下上位・力士養成員)から突き抜けるには、関取を掴み取るのに必要なもの・装備するものって何なのか。そろそろこの壁を乗り越えてほしいものだ。

幕下優勝を2回取り逃がしている。
1回目は元十両・竜虎
2回目は現役十両・玉正鳳

実弟が翔大夢(しょうたいむ)東序二段28枚目(最新番付)同じ錣山部屋所属
やっぱりちょっと兄と似ている↓↓↓

昨年3月の北の若戦。
十両の土俵に颯爽と登場でしたが、相撲では勝っていたのですが逆転負けを喰らってしまいました。詰めが甘かったですかね。

目の疾患に不安はないのか。
秋場所の活躍を祈念いたします。

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やっぱりこの男だった 大の里初優勝 2024夏場所千秋楽

 結局、この夏場所を制したのは大の里だった。
三役力士9名中(途中再出場の若元春も含む)休場者5名。
皆勤2大関の最終成績が、琴櫻・11勝4敗、豊昇龍・10勝5敗と地位(肩書き)に対して見劣りする、などなど背景はあったが運も味方につけて栄冠を掴み取った。

・初土俵から所要7場所での史上最速優勝(あの元横綱 輪島が持つ15場所の記録を大幅に更新)
・併せて殊勲賞と技能賞も獲得。新入幕から3場所連続三賞は25年ぶり(この3場所とも)2桁勝利は史上初という一大快挙を成し遂げた。

この大記録を打ち立てた今日・千秋楽の阿炎戦を振り返る。

いつものように阿炎がもろ手突きの攻撃を仕掛けるもほんの一瞬のこと。
ものともしない大の里はわずかに阿炎の左腕をたぐったか、自らに引き寄せ突っ張りを封じ、圧力で押し出した。3秒足らずで優勝を決めたこの一番の動画がこちら↓↓↓

デビュー以来負け越し知らず。
アマチュア実績、幕下上位付出からのプロスタートなどから伯桜鵬と何かと比較対象にされていた向きがあったが ※厳密には大の里が2場所あとの入門。
今は立場・注目度が全く逆転。幕内上位を揺るがし、相撲界の顔となったとも言えるだろう。

天下を取るまであと2つ。
相撲界のモンスターにどんな未来が待ち受けて、自ら道を切り拓くのか。

優勝おめでとうございます!!↓↓↓

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優勝に向かって ~潰し合い3番 ~ 2024夏場所14日目

 13日目終了時点で、2敗トップが大関・琴櫻と大の里。
この2人。今日は琴櫻が阿炎と大の里が湘南乃海と、それぞれ「潰し合い」の割が組まれた。

~潰し合いその1・大の里ー湘南乃海~

大の里の(肩口まで)入るくらいの右差しで(湘南の)左を不能にさせ、強い圧力で一気に制した。
結論=大の里が現状(力士としての)器量と(この一番に賭ける)意気込みが湘南を丸め込んだか

~潰し合いその2・琴櫻ー阿炎~

阿炎のもろ手突き(のど輪)に臆せず前に出るが、阿炎がすかさず琴櫻の右腕をたぐり、続けざまにのど輪でのけぞらせ押し出した。
結論=琴櫻得意のもろ差しになるどころか、まわし一枚も取れなかった(触れられなかった)阿炎の作戦勝ちでもあり、(優勝の2文字を前に)琴櫻の焦り・バタつきが見えた。

~潰し合いその3・若隆景ー阿武剋~

一敗同士で今日を迎えた十両の大一番。
幕内優勝経験者(若隆景)に旧制度最後の幕下15枚目格付出・プロ4場所目の阿武剋。
立ち合いは五分だったと思うが、やや阿武剋(重心が)低かったか。足がそろったところをすぐに叩き込み(あっという間に)明暗が分かれてしまった。


・自己最高位の東前頭2枚目で奮闘中の平戸海。翔猿相手に隙の無い素晴らしい相撲を見せ、4連勝で勝ち越しを決めた。明日の千秋楽は元・大関 御嶽海と。

14日目を終えて、幕内・大の里、十両・若隆景が共に優勝争い単独トップ。
本割りで勝てば一発で優勝が決まる。
負けたら厄介なことになってくる。

この男にどんな運命が待ち受けてるのか↓↓↓

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やっぱりこの男か、な。大の里 2024夏場所7日目

 まぁ、何たるざまか。
本日(7日目)より三役からさらに2名(霧島と若元春)休場者が加わり、三役の出場者は2大関・関脇小結共に1人ずつとなった。正規の頭数からすると興行として目も当てられないとまで言っていいのか。

先走ることを言うようだが、昨日まで全勝だった宇良が今日、大関・琴櫻に土。
全勝がいなくなった今日、1敗グループが5人となった。
その中の番付最上位にいるのは、西小結・大の里。
場所前に不祥事で世間を賑わせ、このことに対する禊・信頼回復の意味合いもあると思うが、懸命な土俵が続いている。

大の里の今場所ここまでを振り返ってみると、(万全ではない)横綱・照ノ富士に勝ちいいスタートを切ったかと思えば、翌日髙安戦で自ら引いて墓穴を掘ったり、課題とされている脇の甘さを露呈しつつも強引にねじ伏せた若元春戦、右差し右一本で2大関(霧島・琴櫻)を撃破したかと思えば、本日の熱海富士戦では攻め込まれたものの(若干の)余裕があったかもしれないが、最後は下手出し投げに仕留めてみせた。(相撲内容としては)山あり谷あり、一長一短が見て取れる。

今場所の三役でまだ対戦していない顔ぶれとしては、豊昇龍と阿炎。

腰高、脇の甘さ。彼に指摘されてる難点も見えなくもないが、この混戦の中で残り8日間をどう戦い抜くか。力士の象徴、髷を結っての本場所登場。明日の中日、8日目は実力者・大栄翔との割りが組まれている。現時点での潰し合いと言えるし、今後の指針となる一番かもしれない。気が早いですがどうなりますかね。

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ウルフ伝説 ~対寺尾戦・吊り落としの巻~

 通算1045勝・幕内優勝32回を誇る、大横綱・千代の富士 貢。
思い出の一番と言ったら数あれど、この対決も忘れられない。
その千代の富士が、当時26歳の若武者・寺尾を吊り落とした一番だ。

1989年11月場所5日目

寺尾は当時、その場所を含めた三役在位連続8場所中の2場所目。終わって振り返れば寺尾の全盛期。対する千代の富士は34歳を迎えていたが、この1989年はここまで3度の優勝を飾っており、まだまだ衰え知らずの強さを発揮していた。

寺尾はこの年の初場所に(8度目の対戦で)千代の富士を外掛けで破っている。2匹目のどじょうを狙うとばかり威勢よく大横綱に挑んだ。結果はその時の復讐と言うか「公開処刑」のような幕引きだった。

立ち合いから回転のいい突っ張り、千代の富士は堂々と受けて立つ。「来てみろ!」「ほら来いよ」とばかりに。結果はひとしきり「突っ張らせておいて」ウルフは寺尾の右腕をたぐり、後ろにまわる格好になって土俵に叩きつけるように「吊り落とし」が決まった。

同じことを書くようだが、寺尾の愚直で一途、勝利への思いの込めた突っ張りの矢を次々に悠然と(平然と)受け止めて、力の差を「吊り落とし」という技で体現してみせた。

大横綱としての証がそこにある。

千代の富士対寺尾の取組は17回の対戦があるが、なんてったってこの一番が代表的・忘れられない対決だ。

34年経った今、愛弟子阿炎との2ショット↓↓↓