噂の力士 翔猿と宇良

勝っても負けても元気をくれる。
どんな技を繰り出すのかわからない。
相撲が楽しい。

この言葉があてはまる現役幕内力士と言ったら、翔猿と宇良か。

夏場所の相撲から(2人の直接対決を含む)持ち味の出た取組を3番集めてみた。

まずは
5日目・翔猿-貴景勝

激しい突っ張り合いから、翔猿が左差し右上手投げ・外掛け・掛け投げの要領で、翔猿は上手投げ、貴景勝すくい投げの打ち合いになったが、貴景勝に軍配。物言いがついたが「貴景勝の体が先に落ちていて」軍配差し違えで翔猿の勝ち。
土俵際の投げの打ち合いで、翔猿は土俵下へぐるりと一回転。前日(4日目)照ノ富士戦で痛めた右肩に施したテーピングもちぎれていたが、肩で息をしながら勝ち名乗りを受けた。

11日目・宇良-錦富士

錦富士、立ち合いから左差し一気に寄る。堪える宇良、左四つがっぷりに持ち込む!
錦富士が仕掛け、出し投げを連発して宇良を崩して寄る。土俵際で宇良が捨て身のとったりが決まった。腰をくねらせながら宇良は曲芸(アクロバット)を見せてくれた。

12日目・翔猿-宇良(両者の直接対決)

両者しばしの(変化を交えて)突き合い。翔猿いなすも局面変わらず。
両雄見合う中、宇良が低い姿勢になって相手の胸に頭をつけ、反るようにしてひねり倒した。
25年ぶり決まり手の「ずぶねり」さく裂!言わば曲芸師同士の対決は宇良に軍配!

(番外編 今年初場所9日目・宇良-錦富士)

https://www.youtube.com/watch?v=ORQ0wxCgAoE

この一番も記憶に新しく、かき消されることはない。
見よ、宇良のまるで何かを念じるかのような手の動きを。

身長175cm程度、体重130~140㎏ぐらいで幕内上位で活躍することはこのぐらいしないと通用しない・生きていけないと体現してくれているのか。

(相撲の)スピード
技の種類・(繰り出す)タイミングをもってのキレ
勝敗直後のパフォーマンス

翔猿と宇良、年齢・身長・体重に関わらずに行われる無差別で戦う相撲の奥深さを具現してくれる2力士である。

翔猿関と一緒に体操を↓↓↓


宇良、5月の曲芸・2番

頭捻り(ずぶねり)

 相撲の決まり手は、82手+決め手でない「勝負結果」が5手ある(勇み足・腰砕け・つき手・つきひざ・踏み出し)

今場所・東前頭4枚目の宇良が12日目の翔猿(追手風)戦で珍手・頭捻り(ずぶねり)で6勝目を挙げた。幕内での頭捻りは1998年春場所5日目に旭豊(現立浪親方)が寺尾(現錣山親方)に勝って以来25年ぶり。

宇良がやってくれた。見せてくれた。
四の五の言わず、その取組を振り返りましょう、みなさんで。

翔猿を中に入れさせないように宇良が距離を取る。最後はお互いがもたれ合うような形となり、宇良が自身の頭頚部を捻るような感じでずぶねりが決まった。
さらに、
その反動でふらふらヨロヨロと宇良も倒れ込んでしまう。
(取組時間)35秒の中に駆け引きと相撲の醍醐味が凝縮された一番だった。

~普通のとったりではありません~

離れ業・もう一丁!
11日目・錦富士戦。決まり手・とったりで宇良が勝ちましたが、勝負がついた直後(軍配上がったあとに)見せてくれました。

宇良が終始劣勢ながらも、意地のとったり。流れの中で一か八かの離れ業が見事に決まった。
さらに、
俵伝いに体を反り返るような「パフォーマンス」があった。

「珍手のデパート」と宇良を形容しているネットニュースを見かけた。
まぁ、その通りだ。
宇良が勝利した決まり手は31手(力士情報より)
反り技やら、もたれたりだの、なかなか見聞きしないような決まり手を記録しているようであります。(入門前に)相撲と並行してレスリングにも取り組んでいた時期があるようなので、それも納得か。常にファンの期待を裏切らない宇良に、相撲の極意を見せ続けてほしいものである。

宇良関の応援に↓↓↓