照強が霞んでいく

 新番付では東幕下17枚目、照強翔輝が遠く霞んでいく印象である。
幕下陥落後5場所が経つ現在地だ。
「あの豪快な塩まきは」
「得意の足取りは」
華やかな関取の座からすべり落ち、以前ほどのスポットが当たらなくなった今、存在感が場所ごとに薄らいでいるのも現実だ。

ちょうど1年前、去年の11月場所に東前頭16枚目で15戦全敗を記録した時は(あの板井以来の31年ぶりの記録)元々抱えていた両膝の故障に加え、糖尿病も患っていたらしいですね。場所中は血糖値が400まで上昇し、インスリンを服用しても数値が下がらなかったとか・・・。これで15連敗した理由に合点しました。
力士に膝のケガはつきものですが、糖尿病でしかも血糖値がこれだけ上昇してしまうと、その場所の不調以上に力士生命にも影響を少なからず及ぼすのでしょうか。

「糖尿病」で追いかければ、隆の里や千代大龍、若嶋津なんかもこの病気で苦しみましたかねぇ。

照強は「まだ」28歳。
モチベーション・気持ちを切らさず、まだやってほしい!
出来るはずだ!

照強の四股名の由来は何だ!自身の兵庫県南あわじ市出身にならって
阪神・淡路大震災の時の「強くなって被災した地元を照らせるように」じゃないのか!

ファンとして、あなたのこの相撲っぷりを思い出す。

あと、これは行き過ぎだと思うが、大量塩まきからの。

照強に奮起を促す!

あなたの復活を祈念して↓↓↓

ウルフ伝説 ~対寺尾戦・吊り落としの巻~

 通算1045勝・幕内優勝32回を誇る、大横綱・千代の富士 貢。
思い出の一番と言ったら数あれど、この対決も忘れられない。
その千代の富士が、当時26歳の若武者・寺尾を吊り落とした一番だ。

1989年11月場所5日目

寺尾は当時、その場所を含めた三役在位連続8場所中の2場所目。終わって振り返れば寺尾の全盛期。対する千代の富士は34歳を迎えていたが、この1989年はここまで3度の優勝を飾っており、まだまだ衰え知らずの強さを発揮していた。

寺尾はこの年の初場所に(8度目の対戦で)千代の富士を外掛けで破っている。2匹目のどじょうを狙うとばかり威勢よく大横綱に挑んだ。結果はその時の復讐と言うか「公開処刑」のような幕引きだった。

立ち合いから回転のいい突っ張り、千代の富士は堂々と受けて立つ。「来てみろ!」「ほら来いよ」とばかりに。結果はひとしきり「突っ張らせておいて」ウルフは寺尾の右腕をたぐり、後ろにまわる格好になって土俵に叩きつけるように「吊り落とし」が決まった。

同じことを書くようだが、寺尾の愚直で一途、勝利への思いの込めた突っ張りの矢を次々に悠然と(平然と)受け止めて、力の差を「吊り落とし」という技で体現してみせた。

大横綱としての証がそこにある。

千代の富士対寺尾の取組は17回の対戦があるが、なんてったってこの一番が代表的・忘れられない対決だ。

34年経った今、愛弟子阿炎との2ショット↓↓↓


炎鵬の吊り技に魅せられて

 5月場所・10日目から頸部(けいぶ)椎間板ヘルニアで全治約3カ月と診断されて途中休場、7月場所は5年ぶりに幕下陥落(西幕下筆頭)でここでも全休。来場所もかなりの番付降下が予想される「令和の牛若丸」こと炎鵬。

ひねり技を得意としている。特に左右の区別なしに両方から捻りを繰り出す。
基本的に懸命に横に動いて、相手の意図を崩し勝機を見出す。
師匠・元横綱白鵬の宮城野親方からは「絶対に止まってはダメだ」と口酸っぱく言われてるそうだ。

そんな炎鵬でも1場所に「吊り技」で2勝を挙げた場所がある。
おととしの3月場所に「吊り落とし」と「うっちゃり」で決めた2番。
偶然にも動画が残っていた。
順番に令和3年3月場所9日目・天空海戦で見せた「吊り落とし」

続いて11日目・佐田の海戦の「うっちゃり」

引退した石浦(現・間垣親方)に筋力トレーニングを教わり、体幹を鍛え上げた賜物らしいがそれにしても見事な技・決めっぷりだ。

小兵・軽量がゆえにどうしても体力差や力でねじ伏せられる場面が見受けられる。

負傷した部分をできる限り治し、また土俵を沸かせてもらいたい。

待ってるぞ、炎鵬!!↓↓↓

 

噂の力士 翔猿と宇良

勝っても負けても元気をくれる。
どんな技を繰り出すのかわからない。
相撲が楽しい。

この言葉があてはまる現役幕内力士と言ったら、翔猿と宇良か。

夏場所の相撲から(2人の直接対決を含む)持ち味の出た取組を3番集めてみた。

まずは
5日目・翔猿-貴景勝

激しい突っ張り合いから、翔猿が左差し右上手投げ・外掛け・掛け投げの要領で、翔猿は上手投げ、貴景勝すくい投げの打ち合いになったが、貴景勝に軍配。物言いがついたが「貴景勝の体が先に落ちていて」軍配差し違えで翔猿の勝ち。
土俵際の投げの打ち合いで、翔猿は土俵下へぐるりと一回転。前日(4日目)照ノ富士戦で痛めた右肩に施したテーピングもちぎれていたが、肩で息をしながら勝ち名乗りを受けた。

11日目・宇良-錦富士

錦富士、立ち合いから左差し一気に寄る。堪える宇良、左四つがっぷりに持ち込む!
錦富士が仕掛け、出し投げを連発して宇良を崩して寄る。土俵際で宇良が捨て身のとったりが決まった。腰をくねらせながら宇良は曲芸(アクロバット)を見せてくれた。

12日目・翔猿-宇良(両者の直接対決)

両者しばしの(変化を交えて)突き合い。翔猿いなすも局面変わらず。
両雄見合う中、宇良が低い姿勢になって相手の胸に頭をつけ、反るようにしてひねり倒した。
25年ぶり決まり手の「ずぶねり」さく裂!言わば曲芸師同士の対決は宇良に軍配!

(番外編 今年初場所9日目・宇良-錦富士)

この一番も記憶に新しく、かき消されることはない。
見よ、宇良のまるで何かを念じるかのような手の動きを。

身長175cm程度、体重130~140㎏ぐらいで幕内上位で活躍することはこのぐらいしないと通用しない・生きていけないと体現してくれているのか。

(相撲の)スピード
技の種類・(繰り出す)タイミングをもってのキレ
勝敗直後のパフォーマンス

翔猿と宇良、年齢・身長・体重に関わらずに行われる無差別で戦う相撲の奥深さを具現してくれる2力士である。

翔猿関と一緒に体操を↓↓↓


宇良、5月の曲芸・2番

頭捻り(ずぶねり)

 相撲の決まり手は、82手+決め手でない「勝負結果」が5手ある(勇み足・腰砕け・つき手・つきひざ・踏み出し)

今場所・東前頭4枚目の宇良が12日目の翔猿(追手風)戦で珍手・頭捻り(ずぶねり)で6勝目を挙げた。幕内での頭捻りは1998年春場所5日目に旭豊(現立浪親方)が寺尾(現錣山親方)に勝って以来25年ぶり。

宇良がやってくれた。見せてくれた。
四の五の言わず、その取組を振り返りましょう、みなさんで。

翔猿を中に入れさせないように宇良が距離を取る。最後はお互いがもたれ合うような形となり、宇良が自身の頭頚部を捻るような感じでずぶねりが決まった。
さらに、
その反動でふらふらヨロヨロと宇良も倒れ込んでしまう。
(取組時間)35秒の中に駆け引きと相撲の醍醐味が凝縮された一番だった。

~普通のとったりではありません~

離れ業・もう一丁!
11日目・錦富士戦。決まり手・とったりで宇良が勝ちましたが、勝負がついた直後(軍配上がったあとに)見せてくれました。

宇良が終始劣勢ながらも、意地のとったり。流れの中で一か八かの離れ業が見事に決まった。
さらに、
俵伝いに体を反り返るような「パフォーマンス」があった。

「珍手のデパート」と宇良を形容しているネットニュースを見かけた。
まぁ、その通りだ。
宇良が勝利した決まり手は31手(力士情報より)
反り技やら、もたれたりだの、なかなか見聞きしないような決まり手を記録しているようであります。(入門前に)相撲と並行してレスリングにも取り組んでいた時期があるようなので、それも納得か。常にファンの期待を裏切らない宇良に、相撲の極意を見せ続けてほしいものである。

宇良関の応援に↓↓↓