大の里優位は変わらない 2025夏場所11日目

 大の里から振り返りを始めようかと思いましたが、21歳の大関初挑戦から再確認します。
のど輪から崩しにかかった安青錦。その直後に琴櫻は安青錦を抱えるように引いた。
ここで一気呵成に勝負を決めにかかった21歳。大関も必死に残す。
2度目の投げの打ち合いで勝負は決着。琴櫻、すんでのタイミングで放った小手投げが相撲を制した。
結果は2連敗、しかし内容はわずかな差。
私の安青錦を支持する気持ちは全く変わらない。素晴らしい相撲を見せ続けてくれている。

若隆景は大の里に対して絶好の形を作り、追い詰めるところで大の里が何と肩越しからの上手を引き、この右一本に体を寄せ付け圧力で圧倒。半身(脇腹の辺りも利用しての)寄り倒し。
一時的に不利な状況になりながら、最後はきっちり落とし前をつけて11連勝。
難攻不落の大の里。明日の対戦相手・伯桜鵬はどういうアプローチで突破口を見出すか。

伯桜鵬が腰砕けでで敗れたとの一報を目にして、どんな感じだったのかなと思いにふけたのだが、結構、善戦どころか金星間際までいったんですね。それも横綱が引いたから始まった話。
まっしぐらに渾身の力を込めて、豊昇龍を追いかけ回しましたが、右膝がカクンと入り、何とも悔しい負け。
横綱は薄氷を踏む思いで勝ちを拾った。

大の里を乱す力士、状況は現れないのか。

安青錦、負けに引き替え得た価値 2025夏場所10日目

 今日の天王山は、顔合わせ・今場所成績からして、安青錦ー若隆景だろう。
安青錦突き起こしにかかるが、若隆景は一瞬もろ手突き気味から右差しに、迷うことなく肩透かし!安青錦も必死に足を取りにかかるが、上体が伸びきっていた。
最後の結末・対処、撃退できた要因は、やはり経験値(修羅場をくぐった数)及び、それがもたらす引き出しの数の違いが生んだのでしょうかね。
安青錦、今日の負けは必ず糧になり、今後に活きます。普通に勝つ以上のキャリアを積んだはず。明日は大関・琴櫻戦。

優勝争いを率いる大将・大の里は、今日も無難に一山本を押し倒して10連勝。
現状の両者には、差がはっきりとあって(番付とここまでの勝敗)番狂わせを期待するのも失礼だが酷にさえ感じていた。一山本は四山本のまま。
さて、大の里の明日は若隆景。対戦成績2勝2敗とあったが、どんな決着を見るのか。

安青錦と共に星の差ひとつで追っていた久方ぶりの捲土重来、伯桜鵬。
今場所5連勝の滑り出しを見せていた大栄翔との対戦だったが、今日は良い大栄翔が出た。
大栄翔も波のある力士ですな。効果的な突っ張りと連続三役在位の重みを見せてくれた。

十両・草野は土俵際まで追い詰められるも、豪快な小手投げで大青山をひっくり返して1敗守る。こちらも2位グループに2差が付いている。

大の里と安青錦にこだわります! 2025夏場所9日目

 無欠の大の里。
宇良相手にもそれは変わらず。
奇襲や奇想天外な相撲なんて今の大の里に対して出来るはずもなく、大の里の手のひらで転がされるかのように送り出された。
9日目終了現在の大の里に、油断と驕りがないことを再確認いたしました。

敬愛なる安青錦関。
あなたの相撲っぷりは今日も全くブレてませんでした。
突いて出る前置きから、頭を低くしたのと同時に左差しからの押し出し。
早々に勝ち越し決める。明日は若隆景戦に抜擢、この一貫したスタイルで立ち向かうのか。どうでしょう?
初顔の好取組!

十両は草野が強い。
激しい突っ張りを軸に(途中いなしを交え)最後はきっちりと押し出し。
ノンストップで動き続けた草野も今日で勝ち越しを決めた。

~幕下以下より~
・米沢龍、2日連続白星5勝目! 
・安大翔、勝ち越し成る!
・潮来桜、今場所初白星! など

比類なき大の里の絶対安定 2025夏場所8日目

 大の里、爆進中。
本割りを迎える前に同じく全勝できていた伯桜鵬が敗れ、唯一の全勝力士として中日の土俵に立った。相手は平戸海。思いっきりぶつかっていくも、すぐさま圧力の餌食に。押し出して大の里、無傷のまま明日からの折り返しに入る。
前2場所が10勝・12勝(決定戦を制して優勝)と抜きん出た強さという訳ではないが、今場所は加えて抜群の安定感がある。勢いを止められる者、揺るがせる者はいるかなぁぐらいに思えてくる。一日一番、明日は宇良戦。

安青錦はいつもより丁寧に突きたてながら、慎重に翔猿の動きをよく見ていたのであろう。
引いてのど輪で起こして、最後は送り出し。おとといの正代戦を見るような詰めだった。今日もレベルの高い相撲をありがとう!明日の千代翔馬戦に勝ち越しを賭ける。

若隆景もノッている、というか安定している。(昨日、左手の指を負傷したであろう)王鵬が放ったやけ気味の引き?はたき?のタイミングにつけ込み、寄り倒しで1敗守った。
膝の大ケガで幕下まで陥落した2年前を思えば、劇的に復活し、場所を引っ張る存在にまでなっている。

三段目からの出直しとなった米沢龍(境川)がストレートで勝ち越しを決めています。

王鵬、大丈夫か・・・。

 王鵬の夏場所、相撲内容も伴う3連勝スタートから一変して4連敗。どうしたのだろうか。

連敗の始まりになった4日目・大の里戦は、現状の力と充実度にしてやられた感があった。
5日目・大栄翔戦は上体を落としながら、重たそうな突っ張りを次々にもらい、大栄翔の形・ペースにされての負け。
6日目・阿炎には土俵際での競り合い(叩き込み)での悔しい負け。

昨日(7日目)の負けは明らかに様子が違った(敗戦直後)
左手(指のあたり)を見ながら明らかに顔をゆがめていた(痛そうにして)
相当痛かったのであろう、薬指のあたりが心なしか少し曲がっているように見えたが…。

春場所での新三役で得た大きな経験を活かし、今場所注目力士の一人ではあった。この先、ケガ・休場につながらなければいいが。
あの苦悶の表情は心配だ。