腐らず前を向き続ける萬平

 初土俵から所要79場所要してたどり着いた新入幕も、奮闘むなしく1場所で陥落。
今場所は東十両筆頭での出直しを余儀なくされた玉正鳳 萬平(片男波)

ここまで2連勝の滑り出し。
再入幕へ気持ちも新たに奮闘中だ。

相撲内容も柔軟な足腰を活かし粘りを見せた初日・輝戦。
力強い下手投げで崩し、押し出して勝った狼雅戦と流れの中にも「らしさ」が見て取れた。

義兄の同部屋・玉鷲も昨日、今場所初白星を挙げ、年齢に抗う動き・活躍を見せ続けている。

今日の玉正鳳はこのあと幕内の土俵に上がり、時疾風戦を控える。

今場所何とか勝ち越しを決め、一段上の更に輝く場所へ戻りたいところだ。

福崎(藤島)の衝撃度

 史上初の高卒幕下付出力士の福崎(藤島)が初日に登場。
西三段目筆頭の相馬(二子山)豪快に突き倒して吹き飛ばし、衝撃デビューを飾った。

やはりこの肩書きは伊達じゃなかった。
低い姿勢からの立ち合い、前傾姿勢で圧力を与えながら、二の矢三の矢の力強い突き押しが効果的。対戦相手・相馬は何もできず仰向けにひっくり返り土俵下に落下。

決まり手「突き倒し」

たかがプロデビュー戦、一番相撲にすぎないが、印象と衝撃度が強く伝わってきた。

入門会見時の意気込みとして
「応援してくださる方への感謝の気持ちを忘れず、勇気と感動を与えられる力士になりたい。勝っておごらず、負けて腐らず、樟南高校の先輩である(元大関の)若島津関を超えたい」と語り、

昨日の取組後の談話として
「挑戦者の気持ちを忘れず頑張りたい」と語った18歳。

前途は洋々か。

宮城(中村)待ったなし!!

 3月場所の東幕下筆頭=力士養成員最前列は宮城(中村)

自己最高位を更新し、念願の関取昇格に賭ける気持ちは並々ならぬものだろう。
高校の相撲部コーチとして指導している父に育てられがゆえに、プロの力士に成るのは運命だったか。

大学卒業後の入門、所属した部屋は(2回の転籍があり)3部屋を数える(尾車・二所ノ関・中村)流転力士人生。

短駆・軽量の肉体をフル稼働させて、時にひねり技を見せるというから目が離せない。

昨年9月、西幕下13枚目で6勝を挙げ、いよいよ十両昇進へガチの射程圏内。

宮城よ、ここらで力士人生を変えようぜ。

なかなかのイケメンと見ました。

木竜皇・弟、春雷に前相撲で「居反り」を決めてるんですんね↓↓↓

大辻(高田川)が羽ばたく時

 ついにこの男が十両の土俵にお目見えする。

大辻 理紀(高田川)

幕下の土俵に居座ること連続26場所。
それまでの順調な足取りを思えば(脱臼癖や右膝のケガもあったようだが)少し停滞期間が長かったか。満を持して新十両に昇格した。先場所千秋楽に島津海に勝ち、花道で流した涙が苦労の証。

熱血指導で知られる元関脇・安芸乃島が師匠の高田川部屋で鍛錬を重ねてきた。

小学校3年から始めた相撲。
わんぱく相撲大会では、小学校4年から3年連続で出場し、5年次には8強入りした。
中学時代は、全国大会で個人・団体で軒並み入賞。

「相撲をやるならプロで」とブレない考えのもと、高校へは進学せずに高田川部屋に入門したという今どき、珍しくなった中卒力士。

年齢は若干21歳とこの先も無限の伸びしろを感じる。
本名のまま取り続けることに何か深い理由や意味があるのか。

大辻を含め5名の関取を有するこの部屋で揉まれ続けてきた蓄積を爆発させる時がきたか。


朝青龍の勝ち誇る勝ち名乗り

 朝青龍が好きな理由

・止まらない止められないスピード相撲
・気合気迫満点みなぎる闘志
・やんちゃを許したくなる魅力的な人間性
などなど。

右側が近影らしいですね↓↓↓

あ、あと、勝ち名乗りを受ける時の一連の動作・所作がありましたね。

当時私のテレビ桟敷で見守っていた気持ちを振り返るとこれが一番楽しみだった気がします。
間違いなくヒールな存在で、対戦者(挑戦者)に「勝ってくれー、ひと泡吹かしてやれー」と応援するのだが、朝青龍が対敵を打ち負かせば「おっ、これから(あの所作を)やってくれるぞ!」となったもの。

これを機に(当時を懐かしみ)いろいろ検索かけてみたが、あれはやっぱり審判に対するメッセージ「ドルジ流・勝利の儀式」だったのか。

横綱在位42場所(うち半分の21場所を一人横綱として当時の角界・本場所を牽引)
優勝回数25回のうち(横綱時代に)23回を記録。
横綱時代の勝率83.6%と歴代の中でも偽りなく超一線級。

当時の師匠・朝潮でさえ全く操縦できなかった破滅的キャラ(若くして栄光を手にした代償ともとれる)
自身の不祥事が重なり、最後は追われるように相撲界を去ったが、見方・角度を変えればこれも「朝青龍らしさ」が漂う。

甥の74代は、叔父68代のスピード相撲と闘志むき出しの鬼気迫る表情は受け継ぎ済。
まぁ、この勝ち名乗りを継承することはなかろうか。