2010年1月場所14日目 から2010年11月場所初日まで
時の横綱・白鵬は無双の強さで白星を重ね、積み上げたその数は63。
ほぼ一年間勝ちっぱなし、連勝街道を驀進していた。
幕内の連勝記録としては、今でも燦然と輝く史上2位。
ちなみに1位は(白鵬も心酔する)第35代横綱・双葉山の「69」
私の一方的な印象だけで言うならば(この頃の白鵬は)張り手やかち上げなどを前面に出すような相撲はさほどなかったように思う。
それくらい強かった。
自ら「後の先」と例えた相撲っぷり。どんな形・体勢にも概ね柔軟に対応し(対戦相手としても)隙を見出すのが難しかったように推察される。
連勝を止めたのは現・二所ノ関親方の稀勢の里。
当時の番付が東前頭筆頭であった。
相撲を振り返る。
白鵬の右差しを左おっつけで封じ、突き放す稀勢の里。横綱を追い込みながら、左四つに持ち込み右の上手は十分。
連勝中の白鵬、内掛けで抵抗するも効果なし。
まっしぐらに寄り切った。勝者は稀勢の里。
正面審判長横に崩れ落ちた無敵の横綱。
何か敗戦を噛みしめたような表情だった。
「これが負けか」
敗戦直後に白鵬が残した談話であった。
この白鵬の2010年は86勝4敗。
(当然ながら)3月から11月場所まで5連覇している。
幕内最高優勝45回中、13~17回目の優勝を達成した年。
年齢は25歳を迎えていた。
「いやぁ、強かった」
月並みな言葉しか出てこないが、他の表現が浮かんでこない。
初の休場を記録した2015年。
もしくはその前後あたりから(少しずつ)上述した相撲スタイルが散見されるようになったか・・・。
直近の白鵬氏の動き。
15世紀にモンゴル帝国を再統一した第34代皇帝ダヤンにちなんだ新会社「白鵬ダヤン相撲&スポーツ株式会社」を設立したことを発表したそうである。
新たな舵取りを純粋に応援したい。