幕内十両三大決戦・13日目

 13日目を迎えた夏場所。
各段優勝の知らせも入ってきた中で、幕内十両優勝戦線も大詰めだ。
今日は「優勝最前線」となる3番です。

~大器2人の激突~

十両2場所目の令和の怪物、コツコツと白星を重ねること11勝。
対する湘南乃海。新十両から3場所目で9勝3敗。
近未来の相撲界を託せるであろう2人の激闘だ。

左四つの展開から、落合が右を巻き替えにいって戦況が動いた。湘南乃海が突き放しにかかるも、合間を縫って落合もろ差しに。右下手を取って攻め込み、湘南乃海が苦し紛れの小手投げを打つもスポっと抜けてしまい、押し倒して落合が一敗を守った。
落合、今日も速さとうまさと勝負所の見極め、それに続く実行力と詰めの厳しさで12勝目を勝ち取った。十両優勝を見据えて「意識したくないけどどうしても意識してしまうので、切り替えてその日やることをしっかりやる」と19歳らしからぬコメントを残したとか。明日は狼雅(二子山)

~大関へ向けて、難敵攻略果たせるか~

昨日で大台到達となる2ケタ10勝を挙げた霧馬山。
片や、話題騒然の規格外力士・北青鵬との一番。 こちらも見逃せない。

立ち合い右四つ、左前みつ霧馬山。出し投げを打ち、崩しにかかるも状況かわらず。常に北青鵬が覆いかぶさる体勢が長く続いたが、2度目に仕掛けた外掛けが見事に決まり2敗を守った。辛抱強く頭を北青鵬の下につけ続けたことが、足技が決まった一因か。1分23秒。

~13日目頂上決戦~

横綱照ノ富士と元大関朝乃山。この2人が1敗(照ノ富士)と2敗(朝乃山)でこの終盤において一戦を交えた。ちなみに対戦成績は、照ノ富士の5戦5勝。

朝乃山左差しから寄るも、照ノ富士が土俵際の小手投げで一蹴した。
強烈な右おっつけ(極め)からの小手投げ。横綱らしい力強い勝利だった。
明日14日目は、いよいよ関脇・霧馬山との大一番を控える。
敗れた朝乃山は正代と対戦。

13日目を終えて
幕内 1敗 照ノ富士
   2敗 霧馬山
   3敗 朝乃山

十両 1敗 豪ノ山・落合
   2敗 熱海富士

幕内は直接対決で照ノ富士が勝てば優勝が決まる。
あと2日、高揚感は高まるばかりだ。

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「目標」が明確になると、相撲に「心」が乗り移る・12日目

 「優勝争いや番付1枚でも上に行くんだという思い」

本場所も最佳境に入ると、取組の中にも相撲にかける気迫、優劣や甲乙みたいなものが画面越しにより一層伝わってくる。

12日目の今日は、筆者目線にそう映った5番を厳選してお伝えする。

~一日一番、隙なし油断なし~

今日の怪物、128㎏の体重で十両の土俵に立ち向かう玉正鳳との一番。

左四つに組み止める落合、右上手を力強く引きつけ、危なげなく寄り切った。
連敗を喫することなく、変化や土俵際のどんでん返しが考えられる相手に着実に白星を積み重ねた。落合の明日は湘南乃海。

~2敗同士の生き残りをかけて~

熱海富士は十両陥落後、3場所目。2敗でここまで駆け抜けてきた。
一方の湘南乃海は、新十両後3場所で西筆頭まで登り詰めた。1勝でも多く白星を重ねたい。十両優勝という目標もある(お互いに)

立ち合い当たってすぐ右にいなす湘南乃海。寄って出る湘南乃海。一転して突っ張り合い。
突き合いに勝ったのは熱海富士。決まり手・突き出し。相手の出方をよく見ながら丁寧に勝利を掴み取った。2敗対決は熱海富士に軍配。

~横綱の威信にかけて~

休場明けの照ノ富士。いろんな重圧に耐えながら、優勝戦線を引っ張っている。
対する若元春は、ここ数場所で実績と自信をぐーんとつけてきている。 そんな2人の激突。

右差しの照ノ富士。若元春その右下手を切って寄るも、横綱が左下手投げから豪快に寄り倒した。若元春は最善を尽くしたと思うが、照ノ富士が「横綱」という名の「ぶ厚い壁」で跳ね返したように見えた。1敗堅持。明日は朝乃山との豪華対決。

~大関獲りへ向けての最終章~

大関へ翔べ、霧馬山。ラストスパートに入った12日目は、大関・貴景勝。

立ち合い激しくぶつかり合うも、霧馬山すぐの右差し。電車道で突っ走り、無欠の寄り切り霧馬山。12日目で10勝にのせた。膝にケガを抱えた状態での貴景勝は相手にならなかった。
カウントダウン進む13日目の霧馬山は北青鵬と。貴景勝は勝ち越しかけて明生と。

~大関獲りへ向けて元大関に牙をむく~

成績(勝ち星)次第ではとこちらも大関獲りの有資格者とされている大栄翔。
今日は東14枚目・元大関朝乃山が大栄翔に挑む形で後半戦の土俵に乗り込んできた。

回転のいい突き押しで朝乃山を突き放す大栄翔。腰を落として前へ出る大栄翔の圧力を受け、あてがうだけの朝乃山。たまらず引いて右に回り込もうとしたが、大栄翔の突進を止められず押し出された。12日目にして勝ち越しを決めた。大栄翔は持ち味を存分に発揮した会心で理想的な相撲。明日は御嶽海。

優勝争いの行方は
幕内 1敗 照ノ富士
   2敗 霧馬山・朝乃山

十両 1敗 豪ノ山・落合
   2敗 熱海富士

12日目終了・第4コーナーを回って、最後の追い込みに入った。
「優勝争い」に関しては、突出した存在がなく、まだ奇跡があるかもしれない。

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速報!東大卒力士の6番相撲・12日目

注目の東大卒力士・須山(木瀬)

今日・12日目に6番相撲を行い、関塚(田子ノ浦)にあと一歩まで攻め込みながらはたき込みに敗れ、2勝4敗で負け越してしまった、悔しい・・・。

あと1番残されている。絶対に勝とうぜ、諦めるな須山!

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お家芸2番と話題の2番・11日目

~11日目の規格外~

 夏場所の中心人物の一人、北青鵬。
奇抜・型破りな相撲がウケて、話題になる事が多くなってきた。
今日は若元春との好取組が用意された。

北青鵬、長い腕を伸ばして右上手。その上手をすぐに切った若元春。
左四つがっぷり続く。痺れを切らしたかのように若元春が寄って出る。が、体を入れ替え今度は北青鵬が寄って出た。土俵際、逆転のうっちゃり決まる!204cm、21歳の野望を見事に打ち砕いた。やりにくい事この上ない難敵を沈めた若元春の12日目は横綱・照ノ富士。
一方の北青鵬は豊昇龍。

~照ノ富士の極め技~

9日目に不覚の一敗を喫した照ノ富士。
そのあと2連勝で立て直してきている。豊昇龍との一番。

左上手の豊昇龍。照ノ富士は右差しを解いて、左おっつけと共にギューっと極めにかかった。
豊昇龍、何も抵抗できずに極め出しで敗れた。本当に痛かったのだろう、左腕を気にする仕草があった。横綱はお家芸の極め出しで勝って2ケタ10勝目。豊昇龍は4敗に後退。

~本日の宇良劇場~

宇良は中盤の5連敗が響き、ここまで4勝6敗。
対して、今月10日に挙式した錦富士、2勝8敗。
ちなみにこの対戦、今年初場所で宇良が「空中はたき込みのような」と謳われたパフォーマンスがあったが今回は。

立ち合いの攻勢から決めにかかる錦富士、残した宇良。土俵中央で左四つ。引きつけ合いから出し投げで錦富士が崩しにかかるも、崖っぷちで宇良のとったりが決まった。
(今回は)腰を反るようなパフォーマンスを見せた宇良。なんともユニークで楽しませてくれる男だ。

~落合の〇〇~

十両に移って1差で優勝争いを繰り広げてる2人の直接対決。
無敗の落合に、昨日9連勝のあと1敗を喫した豪ノ山。

左を差した落合、右を巻き替えた豪ノ山。出し投げの落合。こらえた豪ノ山が寄って出た。
圧力に屈した落合が土俵に倒れた。決まり手は押し倒し。落合の連勝が10でストップした。
昨日の熱海富士戦で足を引きずる振る舞いがあったので、どうかなって思ってたのだが、そんな(こちらの)不安を吹き飛ばすかなのような豪ノ山の快勝だった。
明日の落合は玉正鳳。豪ノ山は白鷹山。

大相撲夏場所は11日目が終わり、

幕内 1敗 照ノ富士・朝乃山
   2敗 霧馬山

十両 1敗 豪ノ山・落合
   2敗 湘南乃海・熱海富士 

と移り変わった。

筆者の明日の楽しみ
照ノ富士-若元春
正代-金峰山
熱海富士-湘南乃海(十両) です!

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今日も魅惑の相撲へようこそ・10日目

 昨日で全勝がいなくなった幕内。
今日も星の潰し合い・移り変わりがあった。
十両と合わせて4番、手に汗握る取組を選んだ(順不同で)

~分類種別・不可 北青鵬~

素通りできなくなりました、幕内力士・取組を語る上で。
東前頭11枚目・北青鵬 治(宮城野)
昨日、大殊勲の星を上げた明生との一番です。

(北青鵬)立ち合い変化して右上手を取ったが、うまく切りもろ差しになった明生が寄って出る。右上手一枚(棒立ち)でこらえる北青鵬。こらえてこらえて、こらえながら上手投げでねじ伏せた。これ・・・、なんじゃぁこりゃぁ。今日も規格外の相撲で勝った北青鵬。明日は若元春。敗れて無念の表情が印象的だった明生の11日目は、朝乃山とのこれも大一番である。

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~もう一枚、あと一歩~

9日目、まさかの一敗を喫した横綱・照ノ富士。
仕切り直しの今日は、小結・琴ノ若。 波乱が起きるか。

立ち合いの圧力は照ノ富士。だがしかし、琴ノ若のもろ差しを許してしまう。
照ノ富士、得意の極めで戦意を削ぎ落としにかかるが、琴ノ若懸命に残した。
反対に照ノ富士の巻き替えに乗じて、今度は琴ノ若が果敢に寄って出た。その時、琴ノ若は左上手一枚回しだった。照ノ富士の重さもあったのだろう。寄り切ることができなかった。
次は横綱が意地でこらえる。がっぷりで土俵中央。お互い引きつけあって、力を出し尽くして、寄り切ったのは照ノ富士。琴ノ若あと一歩で勝利を掴み損ねた。48秒の大熱戦。
1敗守った照ノ富士の明日は豊昇龍。健闘及ばず敗れた琴ノ若は翠富士。

~霧馬のキレ~

序盤戦の「危なっかしさ」が徐々にではあるが、矯正されつつある霧馬山。
対するは新関脇、休場中の弟(若隆景)の分も頑張りたいと意気上がる若元春。

両者突き放しにかかる。小手に振る若元春を外掛けで切り崩しにかかる霧馬山。
凌いだ若元春。次の瞬間の霧馬山、右からの小手投げがズバッと鮮やかに決まった。
2敗同士の対戦、勝ったのは霧馬山。明日の11日目は今場所頭角を現してきた平戸海。

~これは神の領域突入か、落合~

ひとつずつ白星を重ねること10連勝、負けなし。今日も怪物ぶりを見せてくれるのか、落合。対してここにきて2連敗。でも7勝3敗と好成績の武将山。

突き押し相撲の武将山がペースを握った立ち合い。それも束の間、落合の左が入る。
静寂した間合いの中、何を考えているのか落合。その間を崩しにかかった武将山が仕掛けて前に出た。土俵際の攻防。圧力に耐える落合残しながら、左足を武将山の右足にちょんと「蹴返す」ような感じで上体を崩し、突き落としで勝負あり。全勝を守った。

極限まで攻め込まれながら、その領域で2~3手を打ってくる能力みたいなものがあるのかなぁ。まさに神がかってる感じがします。ポテンシャル凄すぎ!
全勝守って明日は豪ノ山(今日熱海富士に負けた際に足を引きずっていたが影響がないことを祈る)惜しくも敗れた武将山は狼雅戦。

夏場所10日目が終わった優勝戦線の確認。

幕内 1敗 照ノ富士・朝乃山
   2敗 霧馬山・明生・北青鵬

十両 全勝 落合
   1敗 豪ノ山
   2敗 湘南乃海・熱海富士

となっている。
北青鵬-若元春、明生-朝乃山なんてたまらないな!
それでは。