大栄翔、直接対決を制し、新入幕が阿炎を押し出す!・14日目

 

まずは休場のお知らせから。
若隆景は昨日の一番で「右前十字靱帯損傷、右外側半月板損傷などで3カ月程度の療養を要する」との診断書を提出して休場した。
それにしても、最初の相撲(本割りの一番)で痛めたらしいので、痛みのある状態で取り直しの相撲を制した精神力、耐え抜いた根性は超人的だ。
3ヶ月、かなりの重症である。治さないと前には進めないので治療に専念してほしい。

これにより、霧馬山が11勝3敗とした。棚からぼた餅的勝利だが、運も味方につけ明日の大勝負に挑む(大栄翔戦)

昨日で逆転し、大栄翔単独トップとなった春場所の優勝争い、その大栄翔と翠富士が激突する大一番があった。
立ち合いからもろ手突き、のど輪攻め立てる大栄翔が突き倒しで勝ち、2敗を守る。
翠富士はいいところなく、4連敗で10勝4敗とした。

なす術がなかった翠富士、優勝の可能性が消滅した。
千秋楽の大栄翔は、霧馬山との大一番。今から胸が張り裂けそうと言っても過言ではない。

豊昇龍は、初日の舞の海氏の解説で今場所への期待を語られていた若隆景との取組。
少し右に変化して右上手の豊昇龍。その右から豪快な上手投げ。若元春、ゴロンと一回転。
両者ともに4敗となり、明日の豊昇龍は髙安、敗れた若元春は小結・琴ノ若との千秋楽。

新入幕、ここまで9勝4敗と躍進目覚ましい東14枚目金峰山(木瀬)。
今日は東2枚目の阿炎(錣山)
立ち合い阿炎のもろ手、右にいなし金峰山が阿炎を弾きとばすように押し出し。
力強い!近い将来幕内上位を席巻するのではないか。
新入幕は2ケタ勝利まで持ってきた。千秋楽は隆の勝との一番で今場所を締め括る。

~これより十両~

1敗でトップを走る逸ノ城。対戦相手は炎鵬。逸ノ城をかく乱できるか。
219キロVS102キロの体重差対決をご覧あれ。
立ち合い左に軽く変化の炎鵬、グルグル動き距離を置く。静観していた逸ノ城が左上手を引いた。炎鵬は右下手を取りにいこうとした逸ノ城の右脇にはさまれるような形に。
強引に出る逸ノ城、耐えつつ勝機をうかがう炎鵬。
最後は、逸ノ城の上手投げに切って捨てられるような形となり、力尽きた炎鵬。
倍以上ある体重のある逸ノ城と引きつけあいになってしまったら、さすがに難しかった。

明日の逸ノ城、十両優勝をかけて對馬洋との対戦が組まれている。

1差で追う朝乃山は島津海戦。
激しい立ち合いから朝乃山が決めにかかるが、島津海もろ差して寄り返す。巻き替えの応酬の中、左から豪快な上手投げが決まる。島津海も精一杯対抗・応戦したが、取組の大局は朝乃山にあった。朝乃山の千秋楽、なんと落合戦が組まれた。

~優勝争い・まとめ~

幕内 2敗 大栄翔
   3敗 霧馬山
*大栄翔、勝てば2度目の優勝。

十両 1敗 逸ノ城
   2敗 朝乃山
*逸ノ城、勝てば十両優勝

幕内・十両共にトップに立つ両力士がすんなり勝てば優勝だが、負けてあとを追う霧馬山(幕内)・朝乃山(十両)が勝つと決定戦に持ち込まれる。

令和五年三月場所は最後まで荒れる春場所だ。


翠富士3連敗、正代勝ち越し決めて感極まる・13日目

 幕内優勝争いは、昨日現在トップが2敗(2人)となっている。
今日もそこから焦点を当てる。

幕内優勝経験者・大栄翔の13日目は、9日目から4連敗の明生。
大栄翔は明生の動きをよーく見ながら、確実に突っ張りを当てていく。低い姿勢から突き出し、大栄翔。はやることなく落ち着いて11勝目。明日は翠富士と大一番。

その翠富士。連敗で迎えた今日は豊昇龍との一番。
引いて足をかけ、きめて出る豊昇龍。左上手取る翠富士。寄りながら動きを封じつぶすような下手投げ、豊昇龍の勝ち。翠富士も足が伸びてしまい、下手投げを食う形となった。3敗。


明日の翠富士、直接対決で大栄翔。勝った豊昇龍は若元春。

~終盤戦(11日目以降の大栄翔と翠富士)~

大栄翔は日増しに気合・優勝するんだという気持ちが高鳴る中にも、そのためには目の前の相撲を確実に勝つんだという気持ち(優先順位)みたいなものを自分に言い聞かせながら毎日取ってるように見える、思う。
一方の翠富士は、同じように目の前にきた優勝のチャンスを何がなんでも掴み取るんだという気持ちは出てるのだが、やはりプレッシャーがあるのか、若元春戦のやや強引な引きなどはそういう思いが空回りしているようにも見えた。

こうして考えると、やはり一回・一枚の経験の差(大栄翔は優勝経験者)が2人を分けてるのかなとも思える。しかし、最後に優勝するのは栄光を掴み取るのは、まだまだわからない。

勝ち越しをかけて元大関・正代は、今場所大不振と言ってもいい竜電。
左差し正代、巻き替えてもろ差しに、腰を落としながら寄り切り。正代勝って勝ち越し!

勝ち名乗りを受ける時、花道を引き上げる時、何か込みあげるものがあったのか、目を閉じて感情を抑えてるようにも見えた。勝手なファン心理としては、あと2番勝って何とか2ケタに乗せてほしい。明日の正代、大翔鵬。

~今日の十両・逸ノ城は幕内で~

武将山戦。
立ち合いかち上げ気味の逸ノ城、探り合いの中から左の上手投げ決まり、1敗守り、12勝1敗。明日は炎鵬。

朝乃山は、東十両7枚目の天空海との対決。

右四つの朝乃山、巻き替え応酬に続いて、寄って出るも天空海は朝乃山の右腕をたぐったが、状況変わらず朝乃山そのまま押し倒し。2敗を守った。明日は島津海。

3連敗で8勝4敗となった注目の落合。13日目の今日は對馬洋戦。
左四つがっぷりの引きつけあい、仕掛けたのは對馬洋、寄って出るが、力勝負で落合の上手投げで勝負あった。落合、連敗脱出。9勝4敗として14日目は荒篤山。

13日目を終えて、

幕内 2敗 大栄翔
   3敗 霧馬山・若元春・翠富士

十両 1敗 逸ノ城
   2敗 朝乃山

となった。大栄翔が単独トップに躍り出た。
しかし、明日は翠富士との直接対決が控えている。霧馬山と若元春も難敵との一番が組まれた。明日の優勝争いの行方も一瞬たりとも目が離せない。

翠富士痛恨の2連敗,、落合3連敗・ 12日目

 幕内に全勝がいなくなって迎える12日目。
数字上では、1差で翠富士が(優勝争いを)上回っているがどうなることやら。
十両2強の結果は?今日のダイジェスト。

1敗で単独トップの翠富士。今日は関脇連続7場所目、前半戦のエンジンのかかりがよくない関脇・若隆景。
立ち合いスパっともろ差しになる若隆景。激しい動きの攻防、翠富士スピードで撹乱するも、若隆景の上手出し投げが決まり、翠富士2敗に後退。

翠富士、明日は豊昇龍。若隆景は琴ノ若。いずれも面白い取組。

2敗で追う大栄翔は北勝富士との一番。
強い突き押し、ぶれない突き押しで2敗を堅持。
目の前の一番に対する気迫・目指すべき目標が取組の中からはっきりと伝わってくるかのようだった。明日は明生。

霧馬山‐豊昇龍の東西関脇対決。
立ち合い左張り差し豊昇龍、霧馬山、頭をつけて左前まわし。豊昇龍が投げを打って出たところを霧馬山寄る。豊昇龍こらえる。霧馬山出し投げのあと、寄って出て、最後は上手投げで決めた。眉間にシワを寄せ悔しがる豊昇龍。
霧馬山、9勝3敗として明日は遠藤。

~今日の朝乃山は幕内~

王鵬戦。右四つから巻き替えてもろ差し王鵬。すぐに寄り切って王鵬が朝乃山を下した。

朝乃山は2敗に後退。明日は十両の土俵に戻って天空海戦。

~これより十両~

朝乃山と共に十両優勝戦線を引っ張る一人、逸ノ城の12日目は白鷹山。
左張り差しから左上手、寄って寄り切り逸ノ城も危なげなく1敗を守った。
13日目は幕内の土俵で武将山と。

話題の怪物・落合は、武隈部屋の星・豪ノ山と3敗対決。
落合、右の張り差しか。お互い突き押しでけん制する。豪ノ山、落合が出てくるタイミングを見極めたかのような突き落とし。落合、ここにきて3連敗。

落合は決して内容は悪くないが、あと一歩・もう一歩のところで十両以上(関取)の壁を肌で感じる3連敗となっているか。
明日の落合は對馬洋、豪ノ山は東白龍戦との一番が控えている。

12日目終えて、

幕内 2敗 大栄翔・翠富士
   3敗 霧馬山・若元春・琴ノ若

十両 1敗 逸ノ城
   2敗 朝乃山 と変わった。

幕内・十両共に、優勝争いへの星の変動があった。
あと3日、どんな運命が待ち受けてるのか。

翠富士に土!大栄翔の執念、落合、師匠譲りの・・・11日目

 浪速の春を10連勝で突き進む翠富士。連勝を伸ばせるか、小結・若元春戦。
立ち合い左差し入る翠富士。安易に引きに出た翠富士を待っていたかのように、寄って出て押し倒し!翠富士、1敗!!

やはり、とっさに引きが出たのは目に見えない重圧か、翠富士の連勝10でストップ!
こんな日もあるさ。
翠富士の明日は、若元春の弟・若隆景。若元春は遠藤。

昨日、作戦失敗か大栄翔。今日は3敗で追いかける髙安との一戦。
張り差し髙安、いなす髙安、詰めにいくところを今度は大栄翔がいなして、のど輪からの押し出し大栄翔の勝ち!(優勝争い、1差と縮まった)大栄翔の相撲っぷりに「執念」を感じた。

明日の大栄翔は北勝富士、4敗に後退した髙安は錦富士。

”復調”と捉えたいが2連敗の正代、11日目の今日は一筋縄にいかない厄介な相手・宇良。
立ち合いの差し手争いから前へ出る正代。宇良、右差しから前へ出る。今度は右差し左おっつけから逆に前に出る正代。そこを引いて最後は土俵際の肩透かしが決まり宇良の勝ち。
昨日同様、(内容で勝っているのだが)正代のあと一歩の詰めが甘かった。

~これより十両~

今日の十両一番の注目の取組は、逸ノ城‐落合
立ち合いの落合、なんと逸ノ城相手に猫だましの奇襲に出た。突き押しのあと、落合もろ差しに。逸ノ城の左上手を切り、寄って出たところを突き落として逸ノ城。1敗を守る!

落合、相手のまわしを切るのが早くて、うまい!
(立ち合いの)猫だましと合わせて、師匠譲りか。
勝った逸ノ城、明日は白鷹山。3敗に後退した落合は豪ノ山。

朝乃山は、2敗力士の豪ノ山との対決。
強い当たり、がぶり寄りと合わせて一気に前へ出る豪ノ山。
下手投げで崩しながら、再び前へ出る。しかしこの時、朝乃山も左上手を取っていた。
土俵際の攻防は、朝乃山の上手投げが勝った!

最後は、経験値(修羅場を潜り抜けてきた差で)勝敗を分けたか。
しかし、豪ノ山も元大関相手に大健闘。いい相撲だった。胸を張ってほしい!
1敗守った朝乃山、明日は幕内の土俵で王鵬と。

大相撲春場所は11日目を終えて
幕内 1敗 翠富士
   2敗 大栄翔
   3敗 豊昇龍を始めに6名

十両 1敗 朝乃山・逸ノ城

となっている。
残り4日、第4コーナーを回って最後の追い込みだ。

ノッてる翠富士10連勝!熱海富士、辛抱相撲で落合撃破・10日目

 全勝をひた走る西5枚目翠富士、10連勝を賭けた今日は翔猿戦。
立ち合い、右差しから寄る翠富士、翔猿は右下手・左おっつけで受けて立つ。
仕掛けた翔猿、左上手取りにいく翔猿の寄りを利用して、右からのはず押し?が決まり、翠富士が「割り出し」という決まり手で10連勝を決めた!!

割り出しという決まり手も常用ではないので、簡単に説明。
*割り出し・・・四つに組んで、片方の手で相手の二の腕をつかむか、ハズに当ててもう一方の手で、上手か下手で廻しを取るか、小手に巻いて寄り切ること。

翠富士、見事10連勝。明日は小結・若元春と組まれている。

その翠富士を1差で追う大栄翔は豊昇龍との一番。
当たってすぐの引きが仇になった。豊昇龍がスパっともろ差し。寄り切り・豊昇龍。
作戦というか相撲の流れというか、結果的に浅はかだった大栄翔、2敗を喫した。

2敗の遠藤と3敗の正代の実力者対決。
正代、左差しから即座に勝負を決めにかかる。遠藤は正代のその寄りの反動を利用してすくい投げ、2敗を守った。正代は追う足・あと一歩足りなくて、惜しい星を落としたか。
明日の遠藤は豊昇龍、正代は宇良とそれぞれ対戦する。

幕内は全勝 翠富士
   2敗 琴ノ若・大栄翔・遠藤 となっている。

翠富士、心身共に充実、自信がついてきているのも画面から伝わってくる。
優勝争い、2差ついたのは大きい。しかし、まだ5日間残っている。
たかが5日、されど5日。ますます面白くなってきた。

~これより十両~

注目の落合、今日の対戦相手は人気者・熱海富士(伊勢ケ濱)
落合右差し、熱海富士左上手、落合左もこじ入れてもろ差し、熱海富士強引に前に出ながら上手投げ、右おっつけながら前へ出るが、落合も寄り返し勝負を決めにかかるが、土俵際逆転の突き落としで熱海富士。

熱海富士の我慢・辛抱が上回った。
花道奥で付け人と会心の笑み、こちらまでうれしくなるようなウソのない笑顔だった。
落合の明日は逸ノ城、熱海富士は玉正鳳。

十両最後の取組、朝乃山‐炎鵬。
立ち合いから低い当たりの炎鵬。左前まわしから出し投げで崩しにかかる炎鵬。
朝乃山、巻き替えながら出る。寄り倒して朝乃山。

1敗守った朝乃山、明日は豪ノ山(これも面白そうな一番)
6勝4敗となった炎鵬は貴健斗。

十両は1敗 朝乃山・逸ノ城
   2敗 豪ノ山・落合 となっている。

~栃ノ心が心配だ~

栃ノ心がまた左肩を痛めたようだ。欧勝馬戦。
立ち合い、踏み込んでいく栃ノ心に対し、距離を取ろうと応戦する欧勝馬。欧勝馬が前まわしを掴んだところを、すかさず栃ノ心が前に出て、土俵際に追い込むが、そこで突如失速してしまい、自ら右手で左肩を押さえながら、土俵を割った。この光景に館内は一時騒然となった。
(ライブドアニュースより) 
決まり手は「踏み出し」と発表。花道を去る時も左肩をおさえながら引き上げた。大丈夫か。