大関獲りのかかる話題の3関脇は、昨日までにそれぞれ土はついているが、懸命な土俵を見せ続けている。
今日はその中から大栄翔と若元春、新入幕トリオからは豪ノ山と湘南乃海の気合と気迫に満ちた相撲をお届けする。
大栄翔ー明生
昨日(4日目)錦木に黒星を喫したが、徹底した突き押し相撲を貫く大栄翔。
対するは先場所、照ノ富士を破り殊勲賞を獲得した明生。
頭から強く当たった大栄翔。昨日の反省を生かして突っ張り(手数)を出し、最後は左右ののど輪で丁重に押し出した。
今回の大関獲りへの強い思いは画面越しに伝わってくる。
かつての幕内優勝経験者は、押し相撲とともに目的に向かってひた走っていく。
錦木ー若元春
錦木の存在が何というか奇異である。先場所8日目から場所を跨いで昨日まで12連勝。
元々定評のあった腰の重さを武器に三役陣を大いに苦しめている。
若元春だって負けてない。左四つ右上手を取ったら盤石の強さを見せている。
その2人の激突!
立ち合いすぐに左下手を取った錦木。その下手を引きながら体を寄せて、若元春に何もさせないまま寄り切った。
錦木の圧勝劇だった。明日は小結・阿炎戦が組まれている。三役との対戦が終わったあとの幕内力士との対戦も注目であり楽しみだ。 若元春2敗となって6日目は明生。
琴恵光ー豪ノ山
例えが合ってるかわからないが、大栄翔のような突き押し相撲を貫き通し、溢れんばかりの気合と気迫は気持ちがいい新入幕・豪ノ山に、東11枚目・琴恵光(佐渡ヶ嶽)
強く前(琴恵光寄り)で立ち合い当たる豪ノ山は、のど輪を主にもろ手突きでの突き放しが強い。その圧力が強く(飲まれる感じで)琴恵光の足が揃い、バッタリと手を着いてしまった。
決まり手ははたき込み。
豪ノ山がいい。この気迫と突っ張り(スピード相撲)で25歳の新入幕は場所を盛り上げてくれる存在だ。
碧山-湘南乃海
こちらも新入幕・湘南乃海。大きな体を武器にここまで3勝1敗。
片やブルガリア出身の37歳、幕内69場所目を数える大ベテランの碧山。興味をそそられる「新旧対決」だ。
湘南乃海の左差しから突き合いになる。右前まわしを引き一気に寄り、最後は押し出して湘南乃海の勝ち。4勝1敗。
新入幕トリオ、話題性という部分では(大変失礼だが)豪ノ山と伯桜鵬に劣る印象があるが、相撲内容では決して引けを取らない。楽しみな力士だ。