弥生3月、荒れる春場所。
何と言っても今場所一番の注目は、大関・貴景勝の綱とりだ。
掟破りで結論を先に言うと、初日の貴景勝は、小結・翔猿にはたき込みで痛い星を落とした。
立ち合いから一気に押し、翔猿を土俵際まで追い詰めるも、翔猿は余裕があった。
右に体をずらし、はたき込みが決まった。貴景勝、痛恨の黒星スタートとなった。
結び前の一番、関脇連続在位7場所目の若隆景に38歳のレジェンド・玉鷲。
玉鷲、もろ手のど輪で突き放す。左に右にいなしながら凌ぐ若隆景、前回し引きつけながら出る若隆景、玉鷲、日頃の稽古で培った土俵際の粘りから逆転の突き落とし決まり、玉鷲の勝利。今場所も38歳は躍動する。
~元大関、意地を見せる~
関脇・豊昇龍は、西前頭筆頭の正代との対戦。
元大関に非常に失礼な言い方になるが、この結末は予想できなかった。
ここ数場所の実績、モチベーション(精神状態)に差があると思ったからだ。
結果はこの通り。正代はプレッシャーのかからない状態・番付で相撲を取らせた方が力が出るのか。
春と言えば桜。桜と言ったらピンク。ピンクと言ったら宇良。
と、勝手なこじつけだが、今日の宇良は華麗な相撲を見せてくれた。
押され押されても、逆転がある。
土俵際のもつれあい、紙一重の体(たい)、足が残り、宇良の勝ち。
大観衆大いに沸いた。面白い一番。一山本も負けはしたが内容はよかった、素晴らしかった。
東十両筆頭に番付された朝乃山、初日の今日は幕内最初の取組で水戸龍との一番。
左上手を取られても怯まない、右差しから一気に前へ出て勝負を決めた。地力・装備されてるものが上とでも言うべきか、朝乃山快勝!
~これより十両~
所要1場所での十両昇進、話題の落合(宮城野)の初日は東幕下筆頭の塚原戦。
やや低く立ち合い当たり、塚原は下から突き起こそうとするも、問題にせず寄り切った。
上出来の白星スタートの落合、明日はこちらも新十両の玉正鳳との一番。
明日2日目、貴景勝・幕内上位陣・新十両落合にどんな運命が待ち受けてるのか。