幕下上位30代以上の力士達

 幕下15枚目以内とは・・・幕下優勝を7戦全勝で決めれば、ほぼ間違いなく一発で上がれる位置に番付されている。
あと、十両土俵入りのあとの5番は幕下上位5番と言われ、土俵上も更にライトアップ。格別感が伝わってくる(現地観戦・テレビ桟敷でも)

他にもこれは15枚目以内に限らず幕下以下全力士に言えることだが
給料が出るか(十両以上)出ないか(幕下以下)
髷(まげ)が大銀杏(十両以上)かちょんまげ(幕下以下)か
本場所土俵で博多織のカラフルな廻しを締められるか(十両以上)黒の木綿廻しのまま(幕下以下)か
などなど。

相撲取りとして一丁前に扱われるか(十両以上)扱われないか(幕下以下)
運命の分かれ目の階級とも言える(特にこの幕下15枚目以内)

2004年(平成16年)初場所から公傷制度も無くなり、全治数ヶ月の大ケガを負った関取(力士)は容赦なく番付降格の憂き目にあった。

それがゆえに、関取経験者や30歳以上の古参力士などが入り混じって番付されている。
(失礼だが)過去の栄光やスポットライトを浴びるその気持ち
俺はまだやれるんだという自尊心的なものがあるのは当然の事だと思う。

長い前置きになったが、初場所新番付の幕下上位15枚目以内に4名の30代力士を見つけた。簡単に紹介。

東2枚目 荒篤山(荒汐) 最高位・西前頭16枚目(2022年3月場所)
中学卒業後の入門で土俵歴15年と本物のベテラン。
長い下積みを経た末に関取昇進も在位は幕内も含めて10場所(途中、幕下陥落1場所あり)
昨年5月から幕下に低迷中。再び栄光を掴み取れるか。30歳。

西2枚目 天空海(立浪) 最高位・西前頭10枚目(2022年初場所)
高校時代に柔道で活躍。同郷・稀勢の里の活躍に刺激を受け立浪部屋に入門。
2016年に関取昇進のチャンス到来も膝の怪我により遠回りを余儀なくされた。
今年5月に幕下転落。捲土重来なるか。34歳。

東7枚目 栃丸(春日野)最高位・西十両11枚目(2022年7月場所)
「高速突っ張り」「突き押し一筋」と言ったらこの男しかいない。
師匠・春日野曰く「天才でもないし、何か光るものがあってわけでもない」の言葉が示す通り、努力でここまで這い上がってきた。両膝の手術から復帰後の今年春場所以降は(番付を大きく下げたこともあり)一足飛びに再浮上してきた。今度の初場所は再十両への足固めとしたい。32歳。

東10枚目 千代丸 (九重)最高位・東前頭5枚目(2018年3月場所)
実弟は元・千代鳳(現在の年寄・大山)鹿児島県志布志市出身。
そのキャラクターを買われてかバラエティー番組にも度々出演。
先場所(11月)に3場所ぶりに十両復帰も1勝14敗と大きく負け越し。番付も大きく落とし、また幕下からの出直し。幕内在位31場所。33歳。

偶然だが4人とも関取経験者。土俵経験豊富。
その経験と実績で自分より下の年代力士達をねじ伏せるのか。
世代交代を突き付けられるのか、味合わされるのか。
このあたりも注目していきたい。

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