結びは新横綱が締めた 2025名古屋2日目

 本日結びの一番。
新横綱対新鋭は、押し出して大の里。
大の里の作戦・シュミレーション通り=安青錦に密着されないこと、低い姿勢をはねのけることだったか。スピード・圧力(伴う腰の位置)・迷いのない突き放しで要注意力士を押し出した。

横綱は会心の相撲、してやったりか。
安青錦は弱み・弱点に付け込まれたか。
しかし、悲観する必要は全くない(安青錦)明日以降も自分の相撲を信じて思いきりいってほしい。

豊昇龍は相変わらず相撲(勝敗)にムラがありますねぇ。
昨日、対戦成績で分の悪い髙安に、土俵中央で豪快に外掛けで下したかと思いきや、今日のように優勢に相撲を進めておきながらも(早く決着をつけたい一心で)もろ差しにいこうと色気を出したところ、待ってましたとばかりに寄り切られた。
どうにも信頼のおけない、光明の見えない東横綱である。

スピード相撲で括るのなら(番付に差があるが)新入幕・草野も良い。
ちょんまげお目見えとなった今場所の2戦目、美ノ海を寄り切って完勝。
幕下格付出デビュー後、わずか8場所目であるが落ち着いた相撲を取っている(昨日はよくなかったが)展開を逆転させるぐらいの体の柔軟さも併せ持つ。
今のうちに抑えた方がいいキャラクターかもしれない。

新会場を揺るがす力士は… 2025名古屋初日

 新会場での開催に新横綱誕生。
楽しみいっぱいの今年の7月名古屋場所。
今場所もどうぞ当ブログをよろしくお願いいたします。

さて今日の結果を見渡したところ、安青錦の殊勲が見られた。
(理解に苦しむ)番付運に恵まれず、東前頭筆頭に配置された訳だが、そんな事は委細構わず琴櫻(大関戦)でやってくれた。
立ち合いから突き放し、大関の上体を起こしてすかさず頭をつけて密着。少しの間があったあと、左からの内無双をズバリ決めてみせ、大物の片鱗を感じさせた。

取組後のインタビューでは
(内無双に関して)「体が勝手に動いた」
(明日の大の里戦に向けて)「思いっきりぶつかってみたい」と答え、全く浮つくことなく、表情を変えずに言い切った。

その史上最速で「横綱」まで登り詰めた大の里。
記念すべき船出となる初日の対戦相手は新小結・欧翔馬。
多少なりとも重圧があったのか、2度目の立ち合いで成立。
先場所全般的に見られた腰を落とし、圧力をかけながらの早期決着を体現してみせた。
欧翔馬は為す術がなかった。
明日は上述の通り(2日目にして)安青錦との大一番が待っている。

膝の大ケガで三段目まで番付を落とした朝乃山。
今年春場所に復帰後、3場所目で西幕下筆頭まで戻ってきた。
大事な意味を持つ場所の初日は、1場所で幕下に転落してしまった夢道鵬との対戦。
互いに負けられない相撲だったが、元大関がすくい投げで初日白星をあげている(土俵際の攻防、多少際どかった)

境川の要注意力士達

 七夕の日に両横綱が境川部屋に出向き、4番連続で横綱同士の稽古があったとの事。

それはさておき、舞台になった境川部屋。
現役関取(平戸海と佐田の海)以外にもなかなか魅力的な人材が後続に控えている、一部抜粋。

西ノ龍 龍太朗(東幕下5枚目)
・元幕内力士を父に持つ二世力士(その父の現役時代の四股名は常の山。現在は大阪の千日前でちゃんこ店を経営、繁盛しているようだ)
・名門・埼玉栄高校卒業後プロ入り、丸7年近い年月が流れている。
・3年前の11月に幕下上位に初登場(この時の番付は西幕下13枚目)以来(番付を)上がったり下がったりを繰り返していたが、今年に入り、幕下10枚目以内に番付されるようになった。いよいよ運命のチャンス到来か。
・記憶に新しいところでは、昨年7月に(今場所新入幕を果たした)草野を強烈な張り手で失神させ、担架で運ばれたシーンは今だに目に焼き付いている。

黒姫山 虎之介(東幕下24枚目)
・ご存知、昭和40~50年代にかけて活躍した「デゴイチ」こと黒姫山の孫。
・こちらの土俵歴も7年を数える。
・アマチュア実績を思えば、ここまでの出世はややスローか。今年初場所初日に不戦敗のあと、そのまま出場することがなく(全敗扱いで)番付を大きく後退させたが、じわじわと再浮上中である。
・昨年の名古屋場所で初日から6連勝で快走するも、13日目に(今場所・西十両6枚目の)
大青山に敗れ、惜しくも幕下優勝を逃している。
・(デビュー時の)田中山から祖父の四股名を引き継ぎ丸2年。より一層の奮起を求めたい。

清水海 光星(東幕下56枚目)
・4兄弟の三男で、兄・長男の土佐清水は時津風所属、弟・四男の豪清丸は武隈所属の現役力士として頑張っている。
・序ノ口に四股名が載った去年7月、首のケガから長期休場明けの炎鵬といきなり対戦。何と上手出し投げで白星獲得。その場所の序ノ口優勝でその名を世に知らしめた。
・直後の場所でも序二段優勝をしているが、大きく勝ち越したのはここまで。今場所は通算2場所目の幕下へ上がってきた、日大相撲部出身。

以上3名を含めた8名の幕下力士が在籍する境川部屋。
新会場開催の名古屋場所で存在感を発揮できるか。

大島部屋最強力士

 旭海雄 蓮(きょくかいゆう れん)

関取不在期間が続いている大島部屋(師匠 元関脇・旭天鵬)に関取が一番近い位置に番付されたこのモンゴル出身力士(東幕下筆頭・自己最高位)

素朴な素顔である↓↓↓

簡単なプロフィールとしては
・相撲を始めたのは14歳。
・神奈川県小田原市にある旭丘高校の相撲部の留学生選抜試験に合格し来日。卒業後は日体大へ進学。高校大学時代共に全国レベルの実績を残す。
・同胞の親方が師匠の大島部屋に入門(おととしの11月に初土俵)とあった。

以来、急速に番付をひた走っている。
得意技、力の出る型・流れは正直よくわからぬ。

日体大の同期には大の里・阿武剋・石崎など逸材揃い。
何だかいい匂いがするではないか。

現師匠になってからの大島部屋に「関取」を賭けて大勝負の場所に挑む。


錦木、復活へ

 連続20場所守ってきた幕内から陥落(キャリア4度目)
同部屋の新入幕、伊勢ノ海伝統の「藤ノ川」(先場所までの若碇)と入れ替わる形で十両からの出直しを余儀なくされた錦木。

2年前の7月名古屋場所には、11日目まで1敗と優勝戦線を突っ走っていたあの輝きは少し薄れつつあるか。

背筋力の高さが証明する重い腰をベースにした四つ相撲(左四つ)になった時の力強さ・期待感にまだまだ錆付きは感じられないとみている。

また無類の酒豪と聞くが、名古屋(中部東海地区)には自身に合う好きな焼酎はあるのか。

繰り返しになるが、2023年名古屋での時の横綱・照ノ富士の極めにもめげずにすくい投げでぶん投げ、会心の金星を挙げた一番の動画を奮起を促す意味で貼り付ける。

まだまだ老け込む歳ではない。
玉鷲・佐田の海・髙安らと共に、なくてはならないベテラン力士の一角であってほしい。