貴景勝、大関の意地見せた!全勝消える・6日目

大相撲初場所は、序盤の5日が過ぎて、中盤に入り6日目を迎えた。
ダイジェストにいく前に、今日も2力士の休場が発表された。
関脇髙安と西12枚目の隠岐の海である。
髙安はやはり万全ではなかったか。

結びの一番で、5連勝と突っ走る阿炎に、横綱不在の最上位を守る大関・貴景勝の一番。
阿炎ののど輪をいなし、気迫のこもった突き押しで阿炎を押し出し、全勝から引きずり落した。阿炎の明日は豊昇龍、貴景勝は翠富士。いずれも好取組が組まれた。


関脇・豊昇龍は、翠富士と。
先場所11勝の豊昇龍、大関取りへ向け、足場を強固にしたい今場所である。
もろ差しとなる翠富士、極めて出る豊昇龍、こらえる翠富士。
右の下手ねじ込む豊、許さない翠。寄って勝負に出る豊昇龍を逆転の突き落とし翠富士。
物言いつくも、軍配通りで翠富士の勝ち。豊昇龍は連敗。

今日のNHKは、きょうはとことん行司デーと題して中継していた。
伊之助の裁きは「軍配通り」で決着。立行司の威信を守った、あっぱれ!

関取に陥落、大関復帰の目途となる2ケタ・10勝に乗せたい正代は、猿のごとく速い動きでかき回したい翔猿戦。
立ち合い、突き押しから右に左に動く翔猿。正代も動じることなく(翔猿を)よく見て押し出し。

霧馬山‐大栄翔は、大栄翔の激しい突き押しで押し出し。
連日、上位相手に臆することなく繰り出される突っ張りは、迫力満点である。

先場所10勝を上げ、更なる活躍が期待される王鵬は元気なく6連敗。
向正面解説の春日山親方(元・勢、6月4日引退相撲)も、精彩のなさを心配していた、俺も心配している。

~これより十両~

注目の全勝対決、狼雅に朝乃山。
朝乃山左上手から寄る、狼雅に切られながらも寄る。逆に上手を取られながらも寄る。
引きつけて寄って出る狼雅の上手切れる。引き直すも1枚廻し。威力が弱くなったところを、朝乃山寄り切って全勝守る。1分近くの大相撲。
一方敗れた狼雅は、今場所の好調ぶりを裏付けるかのようなに、元大関に対して大善戦。今後も楽しみな存在だ。
激励の意味を込めて、狼雅の画像と動画を貼り付けた。

熱海富士は大奄美にじっくりと勝機を伺いながら、我慢の相撲で白星を掴んだ。
炎鵬は金峰山の突っ張りを浴びながらも、右をたぐったが、フレーム違いの圧力に、突き倒しで屈した。2敗に後退。

番外編となるが、東幕下筆頭の玉正鳳(玉鷲の義弟)が十両最初の一番に登場。
白鷹山に送り出して勝ち、3勝1敗とし、悲願の十両昇進へリーチをかけた。
こちらも頑張れ、玉正鳳!

阿炎の気迫、狼雅の覚醒・5日目

初場所5日目。
昨日の取組直後に、肩を痛めた様子の元大関・栃ノ心が残念ながら「左肩関節脱臼」と診断され、今日から休場。同じく4日目の取組直後、小指の辺り、指先を気にしていた宝富士が不戦勝の勝ち名乗り。皮肉なもんだなぁと、この現実を恨んだ。

5日目のあれこれ

今場所も大健闘の阿炎、今日は関脇・若隆景との対戦が組まれた。
立ち合い、右のもろ手が若隆景の左耳の後ろ辺りを直撃し、力なくフラフラッとして、阿炎が突き出して勝った。
耳の裏側にある乳様突起(にゅうようとっき)というのでしょうか。
例えばボクシングなんかでも、急所のひとつとされており、ダメージを蓄積することがあるそうです。序盤戦、阿炎は5連勝で乗り越え、更なる高みに挑む。

もう一人の注目力士、豊昇龍は前頭筆頭の大栄翔(追手風)との一番。
左の張り手、豊昇龍。少し後退しながらも突き返す大栄翔。腰を落としながら圧力を与え続けて、ついに豊昇龍を突き倒しに破る。気迫とともに冷静さを兼ね備えた心の持ちようが勝負を分けたか。

霧馬山に翔猿は、翔猿の注文相撲だった。突き落としでこの一番をものにし、まんまとはまった霧馬山は3勝2敗。たまにやるんだよなぁー、翔猿。

きのう初日の出た若元春、今日は元大関で、今場所前頭2枚目の御嶽海との一戦。
立ち合い、左差しから一気呵成に勝負を決めにかかる御嶽海。残した若元春は右上手を引きつけ寄り切り。若元春の序盤戦(今日を含む)5番を振り返ると、黒星ひとつ先行しているが、内容的にはそんなに悪くないと(個人的に)思う。これからの巻き返しに期待したい。

相撲巧者・翠富士、今日も見せてくれた。
ベテラン36歳妙義龍にもろ差しになるも、極められて動きがとれない翠富士。妙義龍の寄りに乗じて右下手で投げるというより振る。また10秒ぐらい動きが無くなったあと、翠富士が左手で妙義龍の右ひざ上辺りを払い、内無双、鮮やかに決まる。ご覧あれ。

~これより十両~

朝乃山の5日目、浅香山部屋の部屋頭・魁勝との一番。
朝乃山、左上手から寄って勝負を決めにかかる。下手投げを打ちながらこらえる魁勝。
引きつけあいの中で、魁勝の右ひざがカクンと入るような形になり、力強い浴びせ倒しが決まった。

十両2場所目、今場所ここまで4連勝の狼雅は、沖縄出身・美ノ海と。
左前回し引いての寄り切り。5連勝、目覚ましい。
ツイッターにも狼雅、覚醒中。と私は呟いてしまった。

炎鵬、今日はとったりで相手を転がし、4勝1敗と好調な出だし。

                       顔を覚えてください➡
           元大関・雅山の二子山部屋初の関取・狼雅です!  

充実の阿炎と豊昇龍、一方ケガ人も出た・4日目

 両国まで赴き、2階席で現地観戦してきました。
有力力士が白星を積み上げた一方で、ケガ人も・・・?。
4日目の報告である。

先場所優勝の阿炎に、先場所まで大関に君臨していた正代の対決。
もろ手突きからののど輪連発で、阿炎が難無く4連勝。
勢いが違う、意識が違う。

豊昇龍は、こちらも3連勝のジェントルマン玉鷲。
頭で当たって立ち合いは玉鷲だったが、豊昇龍が左を差し、もろ差しになって寄り切り快勝!
挽回の余地、付け入る隙を与えなかった。

髙安は翔猿を突き出し (速い相撲)
若元春は明生を押し出し(速い相撲)
注目・話題の2力士に初日が出てスッキリ!

霧馬山‐琴ノ若の小結対決。
左ののど輪霧馬山、右四つ左上手十分の霧馬山、その霧の上手を切った琴ノ若が勝負に出る。土俵際、投げの打ち合いはすくい投げの霧馬山が勝った(まさった)琴ノ若4連敗。

栃ノ心と宝富士に異変が

琴勝峰との一番で、寄り切られて土俵を割った直後に左肩の辺りに指先をあて、左腕をくの字に曲げ、右手で支えていた栃ノ心。その姿はまるで、脱臼癖に苦しんだあの千代の富士と重なった。
大事に至らない事を祈るが・・・。

幕内最初の一番は宝富士と水戸龍。
のど輪で攻め込む水戸龍。そののど輪をたぐり気味に外し、水戸龍がぶちかましてきた時に何か痛みを感じたのか、相撲を止めてしまった。勝負は押し出して水戸龍。明日以降の影響がないか、こちらも心配だ。

~これより十両~

今日も朝乃山の完勝である。對馬洋を寄り切り4連勝!
1日ずつ関取としての土俵の感覚が戻ってきているか。

炎鵬は荒篤山に右に変わりぎみの立ち合いから、下に潜るような形で中に入り、寄り切り3勝1敗。

東9枚目・ロシア出身の狼雅、3連勝で迎える相手は先々場所、新十両で優勝を遂げた栃武蔵との一番。
狼雅がすぐ上手を取る(左)栃武蔵、苦し紛れの巻き替えに出たところを寄り切り狼雅。
相撲が安定している、4連勝。

~現地観戦を終えて~

現地で見ていて、いろんな規制が解除された。
声出しもOK、飲食もできた。修学旅行生も帰ってきた。外国人客も多数来場。
筆者の買物は、ちゃんこ鍋1杯と、相撲あんぱん。
お土産はあんみつ。
酒・アルコールは、迷った末に止めといた。

名物「国技館焼き鳥」は、製造工場の従業員寮で、新型コロナウイルスのクラスターが発生したらしく、これにより作業できない状況とかで販売中止となっていた…。残念。

4日目、前半戦の週の真ん中でも客足が戻ってきた。
楽しかった、また行こう!

群雄割拠、日々混沌・3日目

 令和5年初場所3日目を迎えた。

関脇と小結、合わせて8力士のうち豊昇龍を除く7力士は、2日目まで土がついている。
群雄割拠という言葉は、いい意味で当てはまるのか、悪い意味で当てはまるのか。
今日もダイジェストで振り返る。

朝青龍を叔父に持つ豊昇龍、今日は元大関・御嶽海との一戦。
豊昇龍がすぐさま御嶽海の顔の下につける立ち合い、両まわしがっちり引きつけ丁寧に寄る。
腰を落としながらの寄り切り、3連勝。

先場所優勝の阿炎、3日目の今日は小結明生と。
立ち合い、突き放そうとする阿炎の右腕を手繰るが体勢に影響はない。
直後、突いて突いて阿炎押し出しの勝ち。

小結同士、霧馬山‐若元春の一番。
霧馬山の強烈なのど輪に、たじろぐ若元春。その反動を利用してはたき込みで霧馬山。

大関の地位を失い、関脇に陥落の正代。
2連敗スタートのあと、初勝利に向けての琴ノ若戦。
左四つからの押し出しで正代に初日。明日の4日目は阿炎と組まれた。

先場所3勝12敗で、幕尻16枚目に番付され後がない宝富士は、幕内最初の相撲で西14枚目東龍との対決。もろ差しになった宝富士、迷うことなく一気に寄り切り3連勝。先場所の名誉挽回といきたいところだ。

~これより十両~

炎鵬‐欧勝馬は、駆け引き・探り合いが続いたあと、足を取る・(切り返しぎみに)掛ける。最後は下手投げ決まる。勝利を掴むまで何手も繰り出し、小兵力士の苦労のようなものを感じるが、そこがまた魅力で惹きつけられる所以である。

朝乃山の3日目。4場所ぶりに十両復帰の白鷹山。
右差し・左上手の朝乃山の寄り切り、安定した相撲。

十両からの再出発、照強は島津海の足を取りにいくべく、かなり低い立ち合いで仕掛けたが失敗。押し出されて止まらぬ照強はマス席手前までかけてゆくのであった。

明日もよろしくお願いします。

目まぐるしい速さ、取組とインタビュー!翔猿 2日目

 今日は結びの一番で登場した、貴景勝に挑戦した翔猿から。
立ち合い両者突き押しで、お互いの出方を見る。翔猿が引きながら、右へ回る。
2度目3度目引いたところで、貴景勝バッタリ。翔猿の勝ち。
貴景勝、口の中を切ったようで、出血が見られた。大丈夫か。
ヒーローインタビューでは、今日も「高速インタビュー」が聞けた。
お馴染みになりつつある、面白い。

昨日、素晴らしい相撲で初日を飾った豊昇龍は、小結・琴ノ若との対決。
頭で当たり、押し込む豊昇龍。左からいなす琴ノ若が右四つの体勢から寄って出ると、豊昇龍がその寄ってきた反動を活かして下手投げ決まる。下半身の柔らかさというか、臨機応変に対応できているところが、今後の期待を抱かせてくれる。

38歳の玉鷲、今日も明生相手に素晴らしい相撲だった。
頭からの強烈な立ち合いから一気の「電車道」が見られた。玉鷲自身も頭(おでこ)への痛みを感じたみたいで、顔をしかめていた様子があった。明日は髙安。

その髙安は霧馬山との2日目。
今日も右からのかちあげから入る。威力はさほどないようだ。
左に左にいなす霧馬山。髙安の左差しを許さないような右のど輪、体を突いて押し倒して霧馬山。髙安は足を気にしたかのような引きずった感じがあったが、明日以降の取組の影響が出ないことを祈る。

今場所も番付据え置き西前頭3枚目の翠富士。
今日は東5枚目まで再び這い上がってきた竜電との取組。
立ち合い、やや低めに当たった翠富士。
左差しから左に回りつつ、伝家の宝刀「肩透かし」が見事に決まった。
171cm 117kg の静岡県出身が場所を盛り上げ、同部屋の熱海富士とともに地元静岡を活気づける。

~これより十両~

元幕内で人気者同士の熱海富士‐炎鵬。
低く立ち、頭をつけ、下手投げで崩しながら足を取ったり炎鵬。
動きの中で左上手を引きつけ、そのまま上手出し投げで炎鵬の勝ち。
終始、頭を熱海富士の胸につけ、廻しを引かせない型が功を奏した。

島津海が貴健斗に「後ろもたれ」という決まり手で勝利。
調べたところ
※後ろもたれ・・・相手に背を向け、もたれ込むように土俵から相手を出す。または倒す。
とあった。

動画でどうぞ(^_^)

https://www.youtube.com/watch?v=UxyFnNpz6dc