豪発進、豪ノ山! 5日目

 今場所の東十両筆頭、豪ノ山(武隈)
先場所、東十両6枚目で11勝を挙げるも新入幕ならず、悔しい気持ちを
内に秘め頑張っている。
それが発奮材料になっているのか、今場所ここまで上々のスタートだ。
突き押し相撲から勝機を見出す豪ノ山の好調の原因とは?

※初日・湘南乃海(高田川)戦は立ち合い一瞬の突き落としで決まったので、詳細は割愛させていただく。

2日目・輝(高田川)戦
同じく突き押し相撲の輝からの攻勢を受けるも耐えて、(豪ノ山)逆襲に転じるところを輝のすくい投げに乗じて押し出したところに、辛抱強さと押し相撲を貫いた心の強さを感じた。

3日目・東龍(玉ノ井)戦
立ち合いから右のど輪の電車道。
東龍、左前まわしに手がかかるも問題にしなかった。

4日目・武将山(藤島)戦
常に前へ出て先手を取る。右のど輪で土俵際まで押し込み、(その威力の)反動で引き落としが見事に決まった。

5日目・炎鵬(宮城野)戦
炎鵬が八艘飛びを炸裂させてきたが、なんのその。
炎鵬をあっさりと押し出して見せた。

とこの4番から見るに、
突き押し相撲に持っていける立ち合い(ぶちかまし・威力)の強さ
力士として経験値・実績を上げてきたこと(先場所の11勝など)で覚醒し、自信をつけてきたか。

素質・ポテンシャルが開花しつつあると受け止めていいのか、豪ノ山。

これからも目が離せない。

武隈ゆかたはいかがでしょうか↓↓↓

極め出しで封じる・4日目

 極め出し(きめだし)・・・相手の差し手、首、肩の関節を極めて動きを封じ、そのまま土俵外に出すこと。

今日の4日目には、その決まり手が十両以上の取組で2番見られた。
構図としては、軽量の小兵力士を捕まえにくい状況にして、外四つの状態からギューっと搾りあげて何もさせないこと、か。

~その1・照ノ富士が翔猿へ~

結びの一番で、横綱照ノ富士(174㎏)翔猿(135㎏)の一番。

照ノ富士は大柄な体格を生かしてこの極め技をよくやる印象だが、(結果論で言うと)今日の対戦相手(翔猿)を封じるにはうってつけの技だった。
(胸の辺りをさすりながら花道を引き上げる翔猿に対して)NHK解説を務めた錣山親方は「私もされたことがあるんですけど、腕よりも胸が痛かった」と言っていた。上腕よりも胸に痛みが走るのですね。横綱照ノ富士は4連勝を飾る。

~その2・狼雅が炎鵬へ~

十両の取組では、狼雅(155㎏)炎鵬(100㎏)の取組。

貼り付けられる動画がないようなので、私の下手くそ実況でお許しください。

立ち合い、スパッと炎鵬がもろ差しになる。瞬時に極めた狼雅。
こうなると炎鵬、完全に封じ込められてしまい何も抵抗できず、なすがままに終わった。

狼雅関、手形入りサイン色紙です↓↓↓

極め出しとは・・・もろ差しになった力士が、「この勝負、もらった!」と閃いた力士(現実)を挟殺する決まり手・極め技なのか。

幕内上位では、両関脇の若元春と大栄翔の勝利への執念・向上心が伝わってくるかのようだった。
共に充実の4連勝!

正代と翠富士と大の里初白星と・3日目

「相撲に勝って勝負に負ける」という言葉・言い伝えがある。
勝負事は勝ってなんぼだし、負けたら何もない。
でもやっぱり「内容」って問われる。
例えば立ち合いの変化や、土俵際の引き・叩き・突き落としばかりで勝ち星を重ねたところでファンの支持は得られない。
正攻法な戦い・必死さ・(伝わる)一生懸命さがあれば、多数の方々に応援していただける。

今場所って言ったってわずか3日しか取り終えてないけど、正代翠富士がこれにあてはまる部分があると思う。

偉そうな屁理屈を並べてしまいましたm(__)m

~ポジティブ・正代~

先場所から何か吹っ切れたかのように積極的な相撲が見られるようになった正代。
昨年末から右足親指の負傷を抱えていたようだが、復調してきたという背景もあるみたいです。3日目は若元春戦。

正代、左差しから力強くすくったところに若元春が巻き替えにきた。
そのタイミングで正代が一気に決めにかかるも(廻しを十分に引いてなかったからか)逆転の突き落としを食らってしまった。
この傾向、初日と昨日の本割り(取り直し前)や以前にも見られたように思う。
勝ち急いでるのかな。結果はついてこなかったが、弱気や消極的なところが見られないので評価していいと思う。

あなたは正代です↓↓↓

~171cm・116㎏が立ち向かう~

先場所初日から10連勝で(11日目まで)優勝争い単独トップの活躍を見せた翠富士。
得意技「肩透かし」を武器に堂々と上位と渡り合っている。
今場所初日は大関獲りのかかる霧馬山をあわやというところまで追い詰め、2日目も土俵際の逆転を許すまでは、攻撃的に支配していたのは翠富士だった。
3日目の今日は、大関・貴景勝戦。

貴景勝主導だったが、いなしながら局面打開を図り、貴景勝の叩きを繰り出すも怯まず立ち向かっていき、常に全力を出し尽くす相撲っぷりに好感が持てた。
3連敗スタートもまだまだ一泡吹かせてくれるのではと期待する自分がいる。

~大の里、初白星成る~

アマチュア横綱からプロ入りした大の里の2戦目。
対戦相手・西幕下10枚目の塚原(春日野)を押し出して待望のプロ初白星を挙げた。
立ち合いしっかり当たると、下がることなく前に出て、最後は頭を低くして押し出した。
おめでとう、大の里!

大栄翔・若元春・朝乃山の完勝劇・2日目

更新がだいぶ遅くなりました。
2日目です。

~俺も大関候補だ~

大関候補は何も霧馬山だけではない。
この男も勝ち星次第ではと言われている大栄翔。
今日は宇良戦。

のど輪、のど輪で上体起こして押し出し。
連勝スタート。 表情からも気迫・やる気・充実感が見て取れた。

~若元春のやんちゃ封じ~

覚醒の感がある、大波三兄弟の次男・若元春。
今日はクセ者・人気者、翔猿との対戦。

下から突き上げるかのような立ち合いの若元春が、続けてもろ手突きで突き倒し。
翔猿の細かい技・揺さぶり・間合いを完全に封じ込めた完勝だった、見事!

~朝乃山、ベテラン実力者を圧倒~

元大関が幕内に帰ってきて2場所目。
今日はしぶといベテラン、妙義龍との一戦。

右差しから左上手、万全の体勢で寄り切りで文句なしの相撲だ!
気が早いが上位戦を見てみたい!


※貴景勝、ここは無理をせず来場所関脇からの10勝以上での大関復帰に路線変更・シフトチェンジをした方がいいのでは。何ていうか「惨劇」を見てるのがつらくなってきましたね。

現地観戦してきました。
2階席はまぁ、外国人の方が多かったです。
個人的には(今場所は)焼鳥を買えました。
ちゃんこも食べて大満足でしたよ。

大栄翔関、手形入りサイン色紙です↓↓↓



往年の名力士の四股名を背負って・夏場所初日

 大相撲夏場所、本日初日を迎えた。

いくつかの見どころ・焦点があるなかで、今日はまず、アマチュア横綱から幕下10枚目格付出の大の里(二所ノ関)のデビュー戦から取り上げたい。

~期待の大器、お目見え~

本名は中村 泰輝(なかむら だいき)
初土俵場所から早くも四股名が与えられ、大正時代の大関の大ノ里萬助や師匠の二所ノ関親方が出世した時の候補に上がった「大の里」として登場した。

対戦相手は(昨日も紹介したが)日体大の2学年先輩で177センチ、123キロの石崎(高砂)
(大の里は)控えに座っている段階から、手首足首を盛んに動かせていたのは緊張の表れか、(それとも)いくぞと体に意志を伝えていたのか。 迎えた一番。

https://www.youtube.com/watch?v=eB7-p364OrA

立ち合い、左上手の石崎。大の里は右差しから構わず一気に出るが、石崎の土俵際に追い込まれても体を開きながらの突き落としが決まった。

大の里は悪くなかった。鳴り物入りで入門し、受けた重圧・プレッシャーは計り知れないものだろう。たかが1敗、されど1敗。かける期待・得た印象は少しも色褪せない。今後も要注目だ。

~令和の怪物、夏場所初日~

十両2場所目の「令和の怪物」こと落合。
初日の対戦はこちらも人気者・熱海富士だ。

立ち合いからもろ差し決まり、頭をつけながらがぶり寄り。
熱海富士は何もできなかった。落合、快勝!
だが、十両土俵入りの時から気になっていたのが、左肩周辺のかなりの面積にテーピングを施していたがどうしたのか、と思ったのだが不安を感じさせない相撲内容だった。そのあとも平然とケロッとふるまっていた。やはり大物である。

~休場明けの初日~

古傷の膝の具合はどうかな。
横綱・照ノ富士が4場所連続休場から復帰した。
元大関、今場所東小結の正代との初日。

正代、照ノ富士の右を制しながら前へ出たが、その右差しを許す(入ってしまい)逆転のすくい投げが決まった。照ノ富士は寄られながらも精神的余裕があったかもしれない。
正代は十分に廻しを引いたわけでもなく(走ってしまい)惜しい一番を落としたが、内容は良かった。むしろ今場所(やってくれるのではと)期待を窺わせた。

大関獲りかかる霧馬山、立ち合いの変化で墓穴を掘り損ねたが翠富士を肩透かしに切って落とした。
若元春、休まず攻めて遠藤を力強く上手出し投げ。先場所同様、鍵を握る存在となりそうだ。

※東前頭2枚目の髙安が14日(今日の)朝稽古で右の太ももを痛め、初日から休場することになりました。 淋しく残念な知らせである。

ガンバレ髙安↓↓↓