やっぱりこの男だった 大の里初優勝 2024夏場所千秋楽

 結局、この夏場所を制したのは大の里だった。
三役力士9名中(途中再出場の若元春も含む)休場者5名。
皆勤2大関の最終成績が、琴櫻・11勝4敗、豊昇龍・10勝5敗と地位(肩書き)に対して見劣りする、などなど背景はあったが運も味方につけて栄冠を掴み取った。

・初土俵から所要7場所での史上最速優勝(あの元横綱 輪島が持つ15場所の記録を大幅に更新)
・併せて殊勲賞と技能賞も獲得。新入幕から3場所連続三賞は25年ぶり(この3場所とも)2桁勝利は史上初という一大快挙を成し遂げた。

この大記録を打ち立てた今日・千秋楽の阿炎戦を振り返る。

いつものように阿炎がもろ手突きの攻撃を仕掛けるもほんの一瞬のこと。
ものともしない大の里はわずかに阿炎の左腕をたぐったか、自らに引き寄せ突っ張りを封じ、圧力で押し出した。3秒足らずで優勝を決めたこの一番の動画がこちら↓↓↓

デビュー以来負け越し知らず。
アマチュア実績、幕下上位付出からのプロスタートなどから伯桜鵬と何かと比較対象にされていた向きがあったが ※厳密には大の里が2場所あとの入門。
今は立場・注目度が全く逆転。幕内上位を揺るがし、相撲界の顔となったとも言えるだろう。

天下を取るまであと2つ。
相撲界のモンスターにどんな未来が待ち受けて、自ら道を切り拓くのか。

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やっぱりこの男か、な。大の里 2024夏場所7日目

 まぁ、何たるざまか。
本日(7日目)より三役からさらに2名(霧島と若元春)休場者が加わり、三役の出場者は2大関・関脇小結共に1人ずつとなった。正規の頭数からすると興行として目も当てられないとまで言っていいのか。

先走ることを言うようだが、昨日まで全勝だった宇良が今日、大関・琴櫻に土。
全勝がいなくなった今日、1敗グループが5人となった。
その中の番付最上位にいるのは、西小結・大の里。
場所前に不祥事で世間を賑わせ、このことに対する禊・信頼回復の意味合いもあると思うが、懸命な土俵が続いている。

大の里の今場所ここまでを振り返ってみると、(万全ではない)横綱・照ノ富士に勝ちいいスタートを切ったかと思えば、翌日髙安戦で自ら引いて墓穴を掘ったり、課題とされている脇の甘さを露呈しつつも強引にねじ伏せた若元春戦、右差し右一本で2大関(霧島・琴櫻)を撃破したかと思えば、本日の熱海富士戦では攻め込まれたものの(若干の)余裕があったかもしれないが、最後は下手出し投げに仕留めてみせた。(相撲内容としては)山あり谷あり、一長一短が見て取れる。

今場所の三役でまだ対戦していない顔ぶれとしては、豊昇龍と阿炎。

腰高、脇の甘さ。彼に指摘されてる難点も見えなくもないが、この混戦の中で残り8日間をどう戦い抜くか。力士の象徴、髷を結っての本場所登場。明日の中日、8日目は実力者・大栄翔との割りが組まれている。現時点での潰し合いと言えるし、今後の指針となる一番かもしれない。気が早いですがどうなりますかね。

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殻を打ち破れ、王鵬!!

 今さら王鵬幸之介の春場所を語るならば、表面上だけの結果論(7勝8敗)からして「上出来」「大健闘」という言葉で括れるか。
自己最高位・東前頭3枚目としての相撲っぷりを大雑把に振り返る。

3月場所の初金星を振り返ると(本調子ではない照ノ富士に助けられた部分はあるが)のど輪を軸にして突き放した⇒前に出た⇒(照ノ富士を)のけぞらせた状態のまま勝負を決めた「寄り切り」常に照ノ富士より上体・重心低く、確実に圧力が伝わっていた。一世一代、史上初の3世代金星!(大鵬・貴闘力・王鵬)

オヤジ(貴闘力も)自身のyoutubeで「調子が悪い横綱といっても横綱だから(金星は)大きい」と言い微笑む姿はやはり父親の顔になっていた。

あと一歩・・・豊昇龍戦
展開だけで振り返ると、王鵬の相撲。最後の詰めの部分で、豊昇龍は寄られながら王鵬頼みの左下手をうまく切り、上体を浮かせた感じにさせ、逆転勝利を呼び込んだ。

横綱大関戦だけを振り返れば、3勝5敗で終わった春場所。
安易な引きに頼るところも見られなくもないが、以前を思えば徐々に改善がみられるか。
(3月場所)1点の負け越しで終わったので、大きな番付の後退はない。
(相当気が早いが)5月夏場所にどんなリベンジ劇を見せてくれるのでしょうか。

王鵬(大嶽)ガンバレ↓↓↓

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宮城野閉鎖で消えた幻の取組

 宮城野部屋閉鎖による転籍問題は、二転三転して「伊勢ヶ濱部屋」で決着を見た。
元幕内・北青鵬のいじめ・暴力問題が事の発端だが、ここから宮城野親方の弟子への指導力・管理能力の無さや(ここぞとばかりに)自身(白鵬)の現役時代の振る舞いまでさかのぼられ(張り差し・エルボー・ダメ押し・懸賞金受け取る仕草など)枝葉が広がり叩かれまくる始末。

どこの部屋に決まるかで出てきた名前が「大島」と「浅香山」
「朝日山」なんて声も聞こえた気がするが、「キャパオーバーで・・・」という理由でボツになったような。そりゃそうですよね(裏方を含め)20人を超える大所帯が一気に移籍してこようものなら構えてしまいますよ。

前置きが長くなったが、これにより将来の相撲界を背負って立つであろう力士同士の対決の可能性が無くなった。

伯桜鵬

VS

尊富士

熱海富士

の取組が見られなくなった。
三者とも横綱大関(最低でも三役まで番付を上げ)優勝を決める一番(または優勝争い最終盤での星の潰し合いに匹敵するぐらいの大一番をいつかは・・・)と思い描いていたが。
どんな取組になっていたのでしょうか。
・(互いに)組んでよし・離れてよしのスピード溢れる 尊富士戦
・けんか四つからどういう展開になるか 熱海富士戦
の取組が消滅したわけでもあります。

まぁ、でも優勝45回を誇る大横綱(白鵬)が部屋付きになり、大人しくしていられるのでしょうか。
照ノ富士とも確執があるようにも伝えられているようで。

少し時間が経った時に(土俵以外の人間関係など)問題や摩擦が起こって(宮城野部屋で頑張ってきた力士達が)また違った展開・未来が待ち受けるのかもしれない・・・。

頑張れ、元宮城野部屋力士達↓↓↓

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陸奥部屋力士達の門出

 3月場所を最後に師匠の元大関・霧島一博の停年により閉鎖した陸奥部屋。
この春場所は(大関・霧島鐵力を筆頭に)部屋総勢8名で戦った。

今後、この現役大関・霧島は、陸奥部屋で部屋付き親方のあと去年12月に独立した元横綱・鶴竜が親方を務める音羽山部屋に移籍することになった。
霧島以外の力士は同じ時津風一門の伊勢ノ海部屋や荒汐部屋へ分かれて転籍することになった。

またこれを機にこのタイミングで引退を決意した「陸奥部屋力士」も残念ながら4名を数えた。
番付順に勇輝・大日堂・筑零扇・霧丸である。

順に紹介する、

勇輝 瞬臣 (ゆうき しゅんじ) 最高位・西幕下20枚目
通算成績  378勝400敗6休
※力士以外でも弓取り式や相撲甚句、大関・霧島の付け人と「四刀流」力士として人気を集めた。今後は角界に残り「世話人」として相撲を見守る。

大日堂 夢弥 (だいにちどう むや) 最高位・東幕下35枚目
通算成績   187勝190敗1休
※体格には恵まれなかったが(178cm・125㎏)幕下在位10場所。
今後は未定。

筑零扇 源造 (ちくれいせん げんぞう) 最高位・西序二段11枚目
通算成績   104勝123敗39休
※同じ九州出身の師匠への憧れもあり入門も苦労が多かった。

霧丸 剛 (きりまる つよし) 最高位・東序二段20枚目
通算成績 386勝548敗18休
※長らく陸奥部屋のちゃんこ長として活躍。おととしのファン感謝祭で第1回相撲部屋ちゃんこGP(グランプリ)に輝き、この霧丸が表彰されている。

それぞれの人生を歩み出す陸奥部屋力士達に幸あれ!

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