夏場所10日前の5月4日、相撲界にかなりの激震が走った。
幕内優勝経験者、最高位・関脇(在位8場所)「モンゴルの怪物」こと逸ノ城(湊部屋)が突然引退したのだ。慢性化していた腰痛を引退の理由としていたが、3月の春場所で十両優勝を成し遂げ、夏場所の新番付にも、西前頭13枚目に名を連ねていた矢先の出来事だったので、腑に落ちない・不信感が極まった。
湊部屋は、埼玉県川口市にある。先代の元小結・豊山が創設した(1982年当時)戦後初となる埼玉県に創設された部屋である。
部屋頭・看板人気力士(逸ノ城)を失い力士数9人となった。
その面々のご紹介。少しのエピソード付きで。
(夏場所の番付順で)
東三段目筆頭 諒兎馬 龍(あきとば りょう)
中学卒業後に入門。スポーツ経験はなく、部活は囲碁将棋部に所属していたという変わり種。
四股名は、元幕内の若兎馬から頂戴したそうだ。
2年前に右膝の大ケガを負った。手術を受け番付を大きく下げたが、復帰して稽古に精進し這い上がった。元関脇琴錦(朝日山親方)のような一気に前に出る相撲を理想と掲げる。
最高位 東幕下27枚目
東三段目41枚目 鷹翔 光司(おうか こうじ)
高校(児玉白楊高)で柔道経験後、角界入り。土俵歴12年。休場歴がここまでない。
最高位 東三段目4枚目
西三段目67枚目 榛湊 貴浩(はるみなと たかひろ)
小学3年の頃から相撲を始めた。兄が同部屋の夏野登岩(かやといわ)と中学の同級生という縁で誘われて湊部屋へ入門。
最高位 西幕下36枚目
西序二段8枚目 夏野登岩 大門(かやといわ だいもん)
初土俵から長年「濵湊」の四股名を名乗っていたが、2018年3月場所より現在の四股名へ。本名は濵名 夏野登
最高位 西三段目27枚目
西序二段9枚目 福湊 龍二(ふくみなと りゅうじ)
諒兎馬同様、スポーツ経験も無かったそうだが、勉強嫌いで身体が大きいことを理由に、力士の道を志したそうだ。
最高位 西三段目78枚目
東序二段29枚目 煌星 朱(こうせい あきら)
高校を中退して角界入門。本名の下の名前を四股名につけている。
番付に名前が載ってからの3場所負け越しなし。
最高位 東序二段29枚目
西序二段30枚目 昂輝 拓実(こうき たくみ)
中学の頃から相撲を始めて、3年次に県大会2位になり全国大会に出場。
湊部屋の名古屋場所宿舎が実家近くにあったことが入門の決め手。
去年三段目中位まで上がるも、現在は序二段に在位。
最高位 東三段目53枚目
東序二段55枚目 名島 和希(なじま かずき)
中学卒業後角界入り。
80.2㎏の体重で奮闘している。
最高位 東序二段55枚目
西序二段91枚目 艶郷 剛志(つやさと つよし)
柔道は初段の腕前。相撲は中学2年の頃から始めて、中3で関東大会団体戦に出場。
最高位 東序二段31枚目
先場所(3月)この最高位で7戦全敗を喫してしまった。
関取を見据えた上でこれといった有望株は現状いないようだが、この9人で切磋琢磨しあって、新しい湊部屋の輝かしい歴史を作ってほしいものだ。
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