伯桜鵬、終盤大失速のなぜ?

 伯桜鵬 哲也 東前頭7枚目
今場所最終成績 8勝7敗

初日からの白星を7に伸ばし、一時は大の里・安青錦・若隆景らと完全に優勝争いを牽引する存在だった。
にも関わらず、これ以降、坂道を転げ落ちるように1勝7敗(10日目から6連敗)で場所を締めくくる。

どうしてこんなにも成績が反転したか?
振り返れば初黒星を喫した明生戦(8日目)で、土俵際の攻防での完全な逆転負け。この時の小手投げを食らった際に右ひじ周辺を多少なりとも痛めたものと思われる。
翌9日目は、右ひじ上部にテーピング。
10日目にはそれが取れたと思いきや、この時の大栄翔戦後に新たな痛みが発症したのか、次の日の豊昇龍戦から右ひじ周辺を広く完全防備するかのように、テーピング処置がされていた。

久々に今場所途中までの好成績から「伯桜鵬」の文字・四股名を見聞きし、更なる健闘を期待したのだが、6連敗した要因には間違いなくこの右ひじ周辺の痛みが伴うものと推測する。

横綱昇進を決めた大の里より初土俵は2場所前(年齢は3歳差・大の里が上)
大卒からの入門した大の里に対して、伯桜鵬は高卒から社会人を経ての入門。
アマチュアタイトルを多く獲得しているこの両雄には、事あるごとに比較・話題にされ、大きな期待がかけられていた。
しかし、伯桜鵬の左肩の大ケガから状況が一変。
今はすっかり水をあけられてしまった。

まずはケガを治し、痛みを取り除こう。
私はデビューから3場所、本名「落合」を四股名にしていた頃のあなたの輝きが忘れられません。



十両優勝も2場所連続で・・・、

 草野(伊勢ヶ濱)が決めた。
日大相撲部卒業からプロ入り、キャリア一年。
まだ髷の結えないざんばら髪での快挙達成に、驚嘆と果てしない可能性を感じる。

デビュー以来、負け越し知らずできているが、十両昇進まで幕下を5場所経験。
十両に入ってから急に勝ちだすようになった。
相撲が速い。
右差しからの四つ相撲をベースに、突っ張ってもいけるし、大青山・欧勝海などを投げ飛ばしたりもしている。

何がきっかけで突然実力がつき、花開いたのか。
成績が証明するように、このレベル(十両)では敵なしに近い状態。

一段上に行けば当然、今まで通りにはいかない相撲、通用してきたことができなくなったりするなど、必ず壁に直面するだろうが頑張って食らいついてほしい。

将来の角界を託せそうな素材がまた出現か!?
草野 直哉 23歳である。

この本名のままで取り続けるのか。


 

大の里、全勝に届かず 2025夏場所千秋楽

 大の里に全勝で決めてもらいたかった。
勝てると思った、昨日までの流れからして。

早速、今日の一番を振り返る。
立ち合い、大の里はのど輪で起こしにかかったが、豊昇龍後退しながらも左上手を取っていたようだ。それでも大の里は右差しから寄って出たが、豊昇龍も寄られながら投げのタイミングを計っていた。大の里はいつもより腰が若干高かったですかねぇ、そんな気がしました。豊昇龍、右足で大の里の左足を跳ね上げ最後は上手ひねり。
大の里の全勝優勝がこうしてなくなった。この一番だけで見れば(大の里にも)見えない圧があったというか、欲が裏目に出ましたかね。
所要13場所での横綱昇進を確実にした訳だが、来場所以降もこのスピード出世を果たした分だけの強さを見せてほしいし、豊昇龍との両輪で相撲界を盛り上げてほしい。

安青錦も13日目から3連勝で、今場所も11勝で終えた。新入幕から2場所連続敢闘賞受賞は偉業である。
左差しから息つく暇なく下手投げ。
佐田の海、敗れたが好成績が評価され安青錦と共に敢闘賞。久しぶりに場所を沸かせてくれた。

大の里、新横綱。
安青錦、どこまで番付を上げてくるか。

7月の名古屋場所は新会場での開催となる。
新たな地で、新たな顔ぶれが、相撲界新時代を切り拓いていくのか。

朝乃山の道しるべ

今日の千秋楽、朝乃山の7番相撲が組まれていた。
相手は豪刃雄(以前の神崎・武隈部屋)

突っ張りを受けながら、あてがって応戦する朝乃山。右を差し、前に出るところバランスを崩しそうになったが、右のいなしが効果的。押し倒しで決めた。6勝1敗で今場所終了。

幕内優勝を決めた大の里を語る時、ここまでのスピード出世・横綱までの所要場所数が少ない・短かいことが、何度となく話題になった。これからもいろんな記録を打ち立てるであろう「大の里伝説」をいくつも作っていくと私は思っている。

これに対し、朝乃山は不祥事と大ケガによる番付降下を乗り越え、大の里のスピード出世とは全く一線を画する「朝乃山不死鳥伝説」を製作段階。来場所の関取復帰は成らなかったが、もうひと場所置いて、9月秋場所にはまた輝ける場所に戻れるように祈ってます。

すごいキャリアですね、執念が違うというか。
普通の人だったら、とっくに折れてると思いますよ。

大の里、優秀の美で締めようか 2025夏場所14日目

 昨日、無傷の13連勝で幕内優勝を遂げた大の里。
都度言われている初土俵から最速での横綱昇進を確実とし、今日と明日の位置づけは彼にとって「第75代」への彩りを添える2日。それは全勝して更なる栄誉を手に横綱昇進を決めることを意味する。

さて今日の一番は。
大栄翔の突進をやや持て余し、一瞬、バタついたようにも見えたが大勢に影響なし。
すぐにいなして土俵下に押し出した。
明日は大関としての総仕上げ、横綱・豊昇龍戦。
対戦成績は分が悪いようだが(大の里)今場所は超越した何かが備わったような気もするが、一転して、こういう時の豊昇龍もわからない(横綱として)意地を見せるか、存在を誇れるか。

安青錦も3連勝にして場所を締め括りたいところ。
熱海富士との激しい差し手争い。熱海が強引気味に出るが、安青錦、頭の位置低く、投げる・(足を)掛けるなどしたところ、熱海富士の苦し紛れの引きを誘発。ここを突進して退けた。安青錦、幕内でも連続2桁で10勝目。
明日の千秋楽は佐田の海戦。3年ぶり3度目の幕内2ケタ勝利を挙げ(今日)意気上がる38歳である。

~十両から~
若碇がよろしい。
同じような体格をしている宮乃風(中村)に対し、動きがきびきびしていて、常に攻め続ける姿勢が良い。新十両・宮乃風、残念ながら負け越し。若碇、11勝目。1差で草野を追う。逆転優勝があるかもしれない。
同じく新十両・夢道鵬、気づいたら9日目から6連敗で5勝9敗。どうしたことか。

若碇↓↓↓