栃丸の並々ならぬ執念

 栃丸、16場所ぶりの十両返り咲きをかけて2連勝スタート。

土俵人生丸14年で磨き上げた、その回転の速すぎる突っ張り。
対戦相手は手も足も、技も仕掛けられない。その突っ張りで自分の間合い・距離を維持しながら前に出るなり(押し出し・突き出し)引くなり(引き落とし・叩き込み)というのがだいたいの勝ちパターン。

先場所の幕下覇者(大鵬の孫・貴闘力二世)の(十両昇進へ向けて勝負の場所)夢道鵬と常の山二世の西ノ龍をこの「栃丸地獄」に陥れ、存在感を示している。

夢道鵬戦↓↓↓

ブレないスタイルを貫き通す心と再十両への並々ならぬ執念が有望力士達の勝利の芽を摘んでいるのか。

6場所連続勝ち越し中の勢いに乗って…、吉報を待ちたいところだ。

阿炎が荒れる春場所を引き立てる 2025春場所3日目

 実力者・三役幕内上位常連、阿炎。
今場所たった三日ではあるが、早くも新横綱と大関に敗戦を味合わせてる。

豊昇龍初日の対戦相手に抜擢されたが、臆することなく一気に突き出し、常套句「荒れる春場所」の火付け役となった。相性の良さが生んだ阿炎の自信がそうさせたのか、ビャンバの事前の準備・取組計画が定まっていなかったのか、あるいはプレッシャーに押しつぶされたかわからないが、新横綱の初日を飲み込んでしまった。

今日(三日目)の彷徨う大関・琴櫻戦にしたって、攻め込まれてるようで相撲を支配していたのは阿炎に見えた。相手をよく見て反撃のタイミングを計っていたのでは。

昨日、話題の翔猿にも、阿炎独自の嗅覚(センサー)でタイミングよくズバリと突き落としを決めてみせた。

この力士だって、思えば過去には不祥事を起こし、世間を騒がせ、出場停止を食らった過去がある。
あれはコロナの頃だったから、もう4~5年経つんですね。
相撲界もいろいろありすぎて頭の中がゴチャゴチャしてますけど。
そこから自身の幕内優勝があったり、恩師、元・寺尾の死去などを乗り越えてきた。

現在30歳。
人間としてもいろいろな苦労・辛酸を嘗めて、力士としても脂がのってるいい時期なんじゃないですかね。何か、盛り上げてくれそう。

明日の四日目は千代翔馬戦が組まれている。

腐らず前を向き続ける萬平

 初土俵から所要79場所要してたどり着いた新入幕も、奮闘むなしく1場所で陥落。
今場所は東十両筆頭での出直しを余儀なくされた玉正鳳 萬平(片男波)

ここまで2連勝の滑り出し。
再入幕へ気持ちも新たに奮闘中だ。

相撲内容も柔軟な足腰を活かし粘りを見せた初日・輝戦。
力強い下手投げで崩し、押し出して勝った狼雅戦と流れの中にも「らしさ」が見て取れた。

義兄の同部屋・玉鷲も昨日、今場所初白星を挙げ、年齢に抗う動き・活躍を見せ続けている。

今日の玉正鳳はこのあと幕内の土俵に上がり、時疾風戦を控える。

今場所何とか勝ち越しを決め、一段上の更に輝く場所へ戻りたいところだ。

福崎(藤島)の衝撃度

 史上初の高卒幕下付出力士の福崎(藤島)が初日に登場。
西三段目筆頭の相馬(二子山)豪快に突き倒して吹き飛ばし、衝撃デビューを飾った。

やはりこの肩書きは伊達じゃなかった。
低い姿勢からの立ち合い、前傾姿勢で圧力を与えながら、二の矢三の矢の力強い突き押しが効果的。対戦相手・相馬は何もできず仰向けにひっくり返り土俵下に落下。

決まり手「突き倒し」

たかがプロデビュー戦、一番相撲にすぎないが、印象と衝撃度が強く伝わってきた。

入門会見時の意気込みとして
「応援してくださる方への感謝の気持ちを忘れず、勇気と感動を与えられる力士になりたい。勝っておごらず、負けて腐らず、樟南高校の先輩である(元大関の)若島津関を超えたい」と語り、

昨日の取組後の談話として
「挑戦者の気持ちを忘れず頑張りたい」と語った18歳。

前途は洋々か。

宮城(中村)待ったなし!!

 3月場所の東幕下筆頭=力士養成員最前列は宮城(中村)

自己最高位を更新し、念願の関取昇格に賭ける気持ちは並々ならぬものだろう。
高校の相撲部コーチとして指導している父に育てられがゆえに、プロの力士に成るのは運命だったか。

大学卒業後の入門、所属した部屋は(2回の転籍があり)3部屋を数える(尾車・二所ノ関・中村)流転力士人生。

短駆・軽量の肉体をフル稼働させて、時にひねり技を見せるというから目が離せない。

昨年9月、西幕下13枚目で6勝を挙げ、いよいよ十両昇進へガチの射程圏内。

宮城よ、ここらで力士人生を変えようぜ。

なかなかのイケメンと見ました。

木竜皇・弟、春雷に前相撲で「居反り」を決めてるんですんね↓↓↓