照ノ富士が休場

 やはり、照ノ富士は休場になった。
「腰椎椎間板ヘルニア、腰椎椎体終板障害で1か月間の安静加療を要す」との診断書を提出。照ノ富士の休場は2場所ぶり17度目。
昨日・3日目の取組後には花道奥の通路で付け人の肩を借りて歩くなど膝を気にする場面も見られた。
やっぱりこの結論になりましたか。
膝ではなく、腰だったんですね。満身創痍。
治すのはもちろんの事だが、進退問題に発展するような気もする。
個人的にはもうケガで苦しむ照ノ富士の姿は見てられない気持ちだ。
31歳、大切なかけがえのない家族もいるので。

照ノ富士関、よくなりますように↓↓↓



横綱の心配な残像が残る・名古屋場所3日目

 照ノ富士-翔猿

1勝1敗で3日目を迎えた照ノ富士。
勝って弾みをつけたいところだが今日も災難に見舞われた。
立ち合いの突き押しから右差し、照ノ富士が寄って出る。堪えながら翔猿巻き替えに出るも逆に巻き返された。照ノ富士が伸びた一枚回しの左上手で投げを打ったり、足を蹴って奇襲に出た。探り合いが続く。翔猿の回し最後部の結びが明らかにほどかれてる状態にも関わらず、まわし待ったをかけない行司(伊之助)今度は翔猿が足をとばす。勝負に出る照ノ富士。右からのすくい投げでしのぎながら寄り切り翔猿の勝ち。1分近い大相撲は翔猿に軍配!

勝敗を決した直後の照ノ富士の様子がおかしい、怪しい。
歩くことはおろか、上体とひざがカクンカクンしているようで誰かの支えがないと、倒れてしまいそうと言っても過言ではない。こんな時、付き人や裏方・相撲関係者(若者頭・世話人)はどうしてスッと出てきて車椅子なり、肩を差し出しては歩くことへの補助する役割になれないのだろうか。こう振る舞うことが相撲界の美化された伝統なのか、言い伝えなのか。
時代に即した対応は取れないのだろうか。首をかしげたくなる対応だった。合わせて明日以降の照ノ富士、横綱としての本場所が務まるのか大いに心配だ。

正代ー若元春

大関獲りのかかる3関脇の一角、若元春は元大関(東前頭2枚目)の正代との一番。
若元春が低く当たって、正代の顔の下に頭をつけた。が、正代はそれを振りほどくかのように圧力で寄って出て押し出した。

勝ったあとの正代の「どや顔」が印象的。
現時点での勢力図では若元春が上だが、地力や経験値、くぐってきた修羅場の数をも比較対象の項目に入れてみるとまだまだ正代はいけるのではないかと思ってしまう。

御嶽海ー大栄翔

今場所の3関脇が大関獲りのチャンスを迎えている中で、どうしても押し相撲は持久戦に弱いとか、相撲のつぶし・応用が効かないと取られ気味だが、今場所の大栄翔はそういった定説をあざ笑うかのような付け入る隙を与えない素晴らしい相撲を見せている。
強いもろ手で突き放す。あっという間に翠富士を突き出した。

今日も突き押しを貫いた。
初日・2日目と元大関2人を連破、今日も厄介な相手に何もさせなかった。

豪ノ山ー大翔鵬

新入幕トリオの一角・豪ノ山の今日の奮闘劇。
豪ノ山、左おっつけ右のど輪で大翔鵬の攻め手を封じる。重心を前へ圧力をかけながら押し出した。

豪ノ山の健闘が光る。
何か筋金が入ったかのような突き押し相撲で3勝目を飾った。

同じく新入幕、話題の伯桜鵬は、ベテラン手練れの宝富士に突き落としで敗れ初黒星。
(失礼だが)手のひらの上で転がされるとでもいうか、宝富士に見透かされたような印象を受けた。勝った宝富士、無表情でどこまでも淡々としていた。

十両の島津海がいい。
迷いがなく素早く決着に出るざまがいい。
今日も水戸龍に対して右差し・左上手からしっかり引きつけて寄り切った。

明日4日目から新大関の霧島が出場するという(対戦相手・琴ノ若)
大丈夫かなぁ。墓穴を掘る結果にならないといいが。

それ以上にやっぱり横綱が心配です。



今夜も豪ノ山と伯桜鵬、波乱の一番と 名古屋場所2日目

 新入幕トリオ、番付順に(豪ノ山・湘南乃海・伯桜鵬)が2連勝で決めた。中でも、豪ノ山と伯桜鵬の2人は内容も伴っていて、素晴らしい相撲を見せてくれている。
今日は闘志むき出しの豪ノ山の相撲から。

千代翔馬-豪ノ山

千代翔馬が立ち合いに右のど輪で豪ノ山の出足を封じながらの強烈な右の張り手。すかさず豪ノ山も張り返し張り手の応酬へ。千代翔馬の右上手を豪ノ山はぶちかましの圧力で切った直後のはたき込みで決めた。

気合と気迫満点。今日も気っ風のいい突き押しが炸裂した。明日以降も楽しみである。

輝-伯桜鵬

昨日の碧山戦を見事に完勝してみせた伯桜鵬。
今日の対戦相手・輝に対してはどんな相撲を見せてくれるのか。
伯桜鵬やや低い当たりから差し手争い、左差しから出し投げで崩し、左おっつけ頭をつけながら寄り切った。

19歳とは思えない落ち着き、相撲に対する知力が抜きん出ている。
先場所から施している肩のテーピングって何なんだろうって穿った見方もなくもないが、末恐ろしい大器の19歳である。

~結びで波乱が~

先場所の幕内を支配した横綱・照ノ富士。
初日の昨日、小結・阿炎を危なげなく退けたあとの2日目。
今日は昨日の不戦勝を含めて先場所から9連勝中の東の筆頭・錦木。
立ち合いで浅いもろ差しとなる錦木。そのまま左をねじ込んで完全に両差しとなるが、照ノ富士はこのもろ差しに対して極めにかかる必殺の必勝パターン。じわじわと寄って出たが、錦木はその力を利用するかのように左から豪快にすくい投げで決めてみせた。横綱がゴロンと一回転。錦木が見事に殊勲の星を上げた。

何かを会得したのか錦木。
舞の海も錦木は怖い、侮れない的な事を言っていた。今後も要注目である。

~注目の3関脇の中から~

3関脇ともにいい相撲で白星を挙げた今日はその中でも、若元春の一番(翔猿戦)
張り差しなのか猫だましにも見えなくもない翔猿の立ち合い。
若元春は悠然と受けた。左おっつけから押す。右上手をがっちり取り、しっかり引きつけ万事休す。若元春が寄り切った。

「しっかり自分の相撲を取りきる」「がむしゃら」「全力」などの言動からまずは目の前の一番、与えられた取組から白星を積み重ねていく考えのようだ。
若元春、付け入る隙を与えず2つ目の白星を挙げた。

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「気合」と「意欲」の圧勝劇3番・名古屋場所初日

 名古屋場所初日を迎えた。
場所前から休場が決まっていたのは、午前11時台に当ブログに投稿した面々。
直後10~15分経ったあとだろうか、新大関・霧島の休場の一報が入ってきた。
衝撃度としては、腰が抜けるほどだった。いや、ホントに。
陸奥親方(先代・霧島)によれば、「1年ぐらい前から痛みがあったらしく、あばらとの間。痛み止めの注射を打てないところらしい。7日の夜に急に痛くなって寝られなかった」と説明した。
霧島本人は途中出場の意向を強く示しているそうだが、その思いが実るかどうかはわからない。

長い前置きになった。
となると、成績次第では大関昇進が成就する3関脇や天下の横綱・照ノ富士が2連覇成るかなどが大きな論点になるだろうが、初日の今日は筆者目線で見渡してきて「気合」と「意欲」が強く伝わってきた厳選3番をお伝えしようと思う。

①碧山・伯桜鵬戦

プロ入りわずか4場所目、今場所から本名の落合改め伯桜鵬の新入幕初日。
今場所も左肩周辺には痛々しいテーピングが幅広く施されている。
立ち合い低く当たった伯桜鵬は碧山の頭頚部付近への突っ張りを執拗に浴びるが、じっとこらえながら、腰を落とし反撃の機を窺う。伯桜鵬寄りながら左を差し、寄り切った。

伯桜鵬の闘志みなぎる素晴らしい一番だった。
数々のアマチュアタイトルを制するも、まだ19歳。本人も今場所12勝を目標と公言していたから、今後の可能性は天井知らずか。

②豪ノ山・琴勝峰戦

先場所十両優勝、文句なしで迎えた新入幕・豪ノ山の初日。
対戦相手は先場所途中休場、膝の具合はよくなったか。6月には婚約を発表した琴勝峰。
低い立ち合いの豪ノ山。左にいなしたあと積極的な突き押しを見せ、琴勝峰が後退。
そのまま腰を落とした姿勢で手堅く押し出した。

場所前に「どんどん出る押し相撲でいきたい」と力強い抱負を語った通り、新入幕で迎えた今場所も何かをやってくれるのではと思わせてくれた今日の相撲だった。

③正代・大栄翔戦

大関候補3人の一角、大栄翔は、元大関の正代との初日で大事な場所の船出となる。
立ち合いから激しい突っ張りの大栄翔、距離を潰し四つ相撲に持ち込もうとする正代を更に突き放す。腕がよく伸び確実に正代を後退させ押し出して大栄翔。

場所前の会見で大栄翔は「意識してやらないと上がれない地位。気持ちを強く持って自分の力を100%出せるようにしたい」と語り更に「(負けた相撲の)ほとんどが土俵際での逆転負け。今はそこを修正できるようになってきた」と前向きに語った。

他にも、同じく大関候補の若元春がスピード溢れる素晴らしい相撲で御嶽海に圧勝。

横綱・照ノ富士の初日も、小結に返り咲いた阿炎にほぼ何もさせずに完勝。上々の滑り出しを見せた。




初日から休場の主な面々

東大関
貴景勝(常盤山部屋)
・やはり、出場に値する膝の状態ではなかったんですね。先場所もギリギリの様子だったのは、画面越しに伝わってきましたから。ゆっくりと療養に時間をあててほしいです。
西前頭12枚目
若隆景(荒汐部屋)
・当時発表された病名と全治までの期間からまだまだ時間を要するものだと思います。寂しいですが。
東十両6枚目
藤青雲(藤島部屋)
・この知らせにはびっくりしました。先場所、新十両として活躍。今場所も期待していたのですが、6月16日に負傷したとのことで稽古中に痛めたのでしょうか。

~幕下以下でも~

西幕下筆頭
炎鵬(宮城野部屋)
・先場所途中から、テーピングを施してかなり痛々しかったです。首の痛みですからね。(きつい言い方になりますが)同部屋で同じように小兵だった石浦のように相撲人生を断たれることのないように祈るばかりです。
西幕下5枚目
千代の国(九重部屋)
・本当にケガの多い力士ですね。ヒザを痛めてるとのこと。できる限り治して、また不屈の闘志で這い上がってほしいです。

~番外編~

NHK解説者北の富士勝昭さん
・今場所も解説をお休みするそうです。3場所連続になりますか。
「プライバシーに関することなので、お答えしかねます」とのNHK側の答えとか。
残念です、寂しい限りです。

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