三田、幕内再挑戦だ

 三田 大生(みた たいき・二子山)
十両3場所目の秋場所は9勝6敗で終わる。

昨年9月、アマチュアから鳴り物入りで入門(幕下60枚目格付出)
順調な足どりで番付を駆け上がり、丸1年が経った今場所で更に上の地位を掴み取りたかったが、そうは問屋が卸さないと言ったところか。

初日から7連勝でどこまで星を伸ばすのか、大きな望みを託したのだが、そこから2勝6敗と尻すぼみ(11日目・朝白龍戦で土俵下へ落下の際に古傷の左膝を痛めたか)などがあり、十両卒業とはいかなかった。

持ち味の突き押し相撲とスピードに磨きをかけ、じっくりと実力を蓄えたい。
もちろん左ひざの療養と合わせて。
何番か動画で(今場所の相撲を)見た限りでは、9日目・千代翔馬戦なんか、理想形・出色の出来栄えだったように思うが↓↓↓

あと(負けたとはいえ)千秋楽には元大関・朝乃山に最後まで抗い続けた。
まだまだ注目・期待の力士であることに色あせることは全くない。

昨日・貴景勝、今日・妙義龍の引退相撲に出場。
ちょんまげ姿を見せたと、こちらの方でも話題をさらっている。

錦戸を輝かせた星、水戸龍引退

 錦戸の広告塔・水戸龍も引退。

力士数の少ない弱小部屋と揶揄されながらも、懸命に奮闘してきたが・・・。
「学生横綱」を筆頭に数々の輝かしい経歴、タイトルを引っさげて、錦戸部屋に入門。
(どうゆうコネや伝手、口利きがあったのかは不明だが)
アマチュア時代の実績が認められ、幕下15枚目格でデビュー。
幕下卒業(通過)には4場所かかった(5場所目に新十両)
そこから膝と腰のケガと対峙しながら、4年以上十両でもがき続ける。

優しい性格も影響してか「積極性」「意欲的」という勝負師として必要なものが今一つ欠けていたか。しかし、それが「水戸龍」という力士・人間を物語っていたかもしれない。

水戸龍 聖之(みとりゅう たかゆき)
最高位・東前頭13枚目
通算成績・332勝332敗46休
十両優勝を2回記録している。

錦戸だったから良かった力士人生だったのか
錦戸以外だったら違う土俵人生があったのか

糸口の見つからない思いがかけめぐる。
オレンジ色の廻しを締めて孤軍奮闘した姿が忘れられない。

水戸龍の第2の人生、更なる成功を祈る。

ありがとう、宝富士。

 宝富士引退により、花のロクイチ組現役関取が完全に消滅。
(当然のことだが)時代の流れや曲がり角を感じるし、見方・見る角度を変えれば(11月で41歳を迎える)玉鷲のスゴさをあらためて実感する。

(宝富士に関しては)9月場所前にも「関取維持を賭けて」という意味合いで投稿させていただいたが、いざ場所に入ってみれば、中日8日目まで4勝4敗とまだまだ可能性があるように思えたが。しかし、ここから先が1勝6敗となり、最終成績5勝10敗で力尽きたか。
年寄「桐山」を襲名。
自身のような「左四つ絶対」「左四つ鉄板」と思えるような後進の育成を楽しみにしたいところだ。

99場所勤めた現役力士生活に、休場の記録は一度もない。
つまり1398回という出場記録は、初土俵から連続出場のままゴールテープを切り、現役生活のピリオドを打っている。
通算連続出場歴代6位という記録を樹立した青森県出身の偉大な力士が土俵を去った。

お疲れ様でした、宝富士 大輔。

安青錦、今場所珠玉の一番

 (本割り前の更新です)
安青錦14日目まで、11勝3敗と今場所も強さを発揮してくれた。
頭をつけて、低い体勢から勝機を窺う相撲の流れも、安青錦ペース・必勝パターンへ近いものになりつつあるか。

今場所ここまでの彼の相撲を振り返るならば、やはり12日目、横綱・豊昇龍に勝ち、全勝から引きずり下ろした取組が「珠玉の一番」と言えようか。
スピード勝負に負けず、局面打開を図る豊昇龍の小手投げを見事に切り返した。
その一番をもう一度↓↓↓

ここから優勝争いが混迷し、翌日、豊昇龍は琴櫻にも黒星。
大の里と成績トップが入れ替わり、今日(本日結びの横綱決戦に)至る。

(昨日と同じことを言うが)今日勝って12勝に挙げ、今後への土台をさらに強固なものにしたい。勝ち星ひとつ違うだけで、聞こえと心象が違う。

技能賞受賞おめでとう!
殊勲賞受賞には「?」な条件がつくようだが、どうなりますか。

4場所連続2桁勝利。
これだけで実質・準優勝的なものを感じます。

このあとに控える若元春戦を目一杯応援します!

横綱決戦の前日に・・・ 2025秋場所14日目

 琴櫻が本日より休場。従って横綱・大の里の不戦勝になった。
昨日の豊昇龍戦で右ひざを痛めたということ。
勝った直後に気にする素振りを見せていたが、診察の結果、右ひざの内側側副じん帯の損傷のため全治3週間ということらしい。そこまでのケガを負ったかなという気がしたかな?という気が正直したが・・・。
易々と優勝争いトップの大の里に、戦わずして13勝目が転がり込んだ。

そうなると直後の結びに若隆景戦が組まれていた、豊昇龍はどうなったか。
立ち合い一瞬の変化で2敗を守るという、一番やってほしくない釈然としない興ざめする取組に終わった。これはちょっと、ね・・・。私の中ではマイナスな印象として残りました。
まぁ、そりゃあ勝つしかないし、手堅く勝利を掴みたい気持ちはわかりますが。
その一番↓↓↓

明日の千秋楽決戦はどんな形・相撲になるのでしょうか。
大の里の圧力に飲み込まれるのか、スピードで主導権を握り、決定戦に持ち込むことができるのか、豊昇龍。
今場所総じての相撲内容、何て言うか、大の里のいろんなスケールが跳ね飛ばしてしまうのかなという気がするがどうなるか。

そうなると、やっぱり安青錦がどんな相撲を見せてくれたか、気になる。
平戸海に押し込まれれ、土俵際まで後退するも慌てることなく、平戸海の動きをよく見ていた。頭をつけ、突っ張りを封じ、すぐさま叩き込んだ。明日の若元春戦が今場所の総仕上げになる。勝ち星を12に挙げ、更なる高みへの礎を築きたい。