王鵬、大丈夫か・・・。

 王鵬の夏場所、相撲内容も伴う3連勝スタートから一変して4連敗。どうしたのだろうか。

連敗の始まりになった4日目・大の里戦は、現状の力と充実度にしてやられた感があった。
5日目・大栄翔戦は上体を落としながら、重たそうな突っ張りを次々にもらい、大栄翔の形・ペースにされての負け。
6日目・阿炎には土俵際での競り合い(叩き込み)での悔しい負け。

昨日(7日目)の負けは明らかに様子が違った(敗戦直後)
左手(指のあたり)を見ながら明らかに顔をゆがめていた(痛そうにして)
相当痛かったのであろう、薬指のあたりが心なしか少し曲がっているように見えたが…。

春場所での新三役で得た大きな経験を活かし、今場所注目力士の一人ではあった。この先、ケガ・休場につながらなければいいが。
あの苦悶の表情は心配だ。

7日目・大の里、安青錦、草野の振り返り

 今日の大の里
立ち合いは五分。
尊富士だって負けてなかった。
続く左差しから(相手の)四つ相撲の意図を感じ取ったのか大の里、右からのはたき込み一閃。
見事に決まって幕内優勝経験者を退ける。
逆転や苦し紛れのはたきでなく、流れの中で炸裂させたもの。
マイナス印象の叩きでは決してありません。

初日黒星のあと、5連勝でひた走る安青錦。
手練れの遠藤相手に突き合いの中から素早く左を差し、一目散に押し出し。
遠藤を土俵下に落とした。(気が早いが)優勝戦線の一角にその名と存在を刻んでいる。

十両は(今日を終わった時点で)1敗トップが草野と東白龍らしい。
その草野の相撲に目を通しました(今場所の何番か)
輝の突っ張り・出足をやり過ごしながら、左からの上手出し投げがズバリと決まった。
スピードがある上にチャンスと見たら勝負どころを逃さない嗅覚というか、センスの良さを感じますね。だてに先場所十両優勝してません。



次代の角界を担う力士達、今日の様子 2025夏場所6日目

 大の里。
手堅く前半戦を無敗でまとめ、綱取りに向かって今日は豪ノ山戦。
きのうの豊昇龍戦同様、のど輪攻めに一縷の望みを賭けた豪ノ山。しかし顔面を跳ね上げるのが精一杯。すぐさま岩のような肉体に吸収され、持ち堪えられなくなったのか引きに出たが、それ以前に圧に飲み込まれていて焼け石に水。大の里側から見れば圧勝、文句なし!
明日の刺客・尊富士を迎え撃つ。

敬愛なる安青錦関。
6日目の今日は元大関の古豪・正代を相手に一貫して主導権を握り続け「送り投げ」で翻弄した。低い姿勢と頭の位置はほぼいつも通りだが、正代に小手投げで大きく振られても、右足だけで耐え忍び、反動で後ろ向きになった正代を早い追い足で仕留める強靭な下半身を見せてくれた。
現状の大の里を追う一角、有資格者かもしれない。

新十両・三田、ベテラン剣翔に堂々とした相撲を展開。
もろ差しからのすくい投げを決めた。
23歳の若手が1敗を守っている。

安青錦 21歳
三 田 23歳
大の里、存在と図体がでかいがまだ24歳の若者である。


充実の大の里と横綱の綱渡り 2025夏場所5日目

 綱取りかかる大関に幕内最年長が挑んだ訳だが、全く問題にしなかった。
玉鷲が渾身ののど輪を繰り出すも、大の里は一瞬で敵を捕まえ、寄り切って瞬殺。
危うさひとつなかった。
序盤の5日間に関しては、上々の滑り出しを見せている。
引き続き、油断・慢心のないように。

(連敗で)肩身が狭く、居心地も悪いであろう横綱は、まだ初日の出ていない豪ノ山。
互いの突っ張りで距離ができる展開だったが、豊昇龍が左上手に手がかかり万事休す。
上手出し投げで今日は乗り越えた。
だが違った意味で今後も目が離せない。

安青錦の技巧が光る。
肩透かし王子こと翠富士をあまり動かせることなく、厄介にならないうちに早めに仕留めたい相手だが。
しっかりと突っ張りを当てながら、機を見て左上手を取った。
頭をつけて翠富士の顔を上にしたところで、安青錦が翠の右足を払って内無双成る。
鮮やかな決まりっぷりは芸術的にすら見えた。
しれっと連日、この安治川の21歳の事を記載させてもらっているが、明日以降も本当に楽しみな存在です。

好調の大関と不安な横綱 2025夏場所4日目

 本日の大一番、綱取りかかる大の里に、地力・実力急上昇中の王鵬。
甲乙つけがたい両者の対戦は!

両者、正面から強く当たり合ったが、大の里の圧力は半端ではないのだろう。
王鵬はそれを持て余す感じ・どうにもならない感じになり引いてしまい、大の里が押し出して決戦完了。
「一日一日」「一日一番」
(大きな目標がある中で)欲張らず呪文のように繰り返し、意識に擦りこみ、明日以降の戦いに繰り出す。

豊昇龍って、何でこんなに阿炎に負けるんだろう。
ほとんど相撲スタイル・展開に変哲が感じられない阿炎に、いつものもろ手突きから反動をつけてあっさりと引き落とされ、バッタリと土俵に倒れ込んだ。右腕の大部分に土俵の砂がベッタリついたその姿に「横綱」を感じられなかった。しかも、阿炎戦4連敗。
初日・2日目の内容がよかっただけに、波が激しすぎますねぇ。
今に始まったことではありませんが。
2場所連続休場なんてことにならないように、最後まで務めを果たしてほしいです。

今日の安青錦も相撲巧者ぶりを見せつけた。
明生の左からのいなしで、土俵際まで追い詰められたが決めにかかるところを、右からの上手を出し投げで逆転勝利!
一瞬、あ、今日は負けだと思ったが、簡単に勝負が決しないあたりが並大抵ではない。