貴景勝快勝 豊昇龍惜敗 秋場所9日目

 無人の野を行くがごとく、十両で全勝を続けている大の里。
今日も文句なしの圧勝劇を見せてくれるのか、千代丸戦。
もろ手突きでけん制・機先を制する意図なのか千代丸。そんなことは大の里の抑圧の前にすぐさまかき消されてしまった。休むことない怒涛の如く寄り切り、大の里が全勝を守った。
5月夏場所のプロ初日(当時の石崎=現在の朝紅龍に)黒星デビュー。先場所(7月)は東幕下3枚目で4勝3敗と鳴り物入りでの入門時を振り返れば、ようやくプロの水に慣れてきたのか、15日制の方が合っているのか(⇦これは勘ぐりすぎか)明日は1敗の一山本と大一番だ。

新大関が苦しい。ここまで3勝5敗で迎えた今日・9日目は関脇・琴ノ若。
豊昇龍わずか右に移りながら右上手。すぐに切られるも攻めの姿勢を緩めずに寄って出た。軍配は豊昇龍に上がったが物言い。協議中に何度も土俵際の場面が再生され、取り直しが妥当かと思ったが結果は「豊昇龍の足の甲がかえっており」が理由で琴ノ若の勝ち。豊昇龍、悔しい惜敗で驚きの6敗目。どうしたことか明日は若元春。

売り出し中の豪ノ山、今日は大抜擢で貴景勝戦。
昨日の取組直後の表情と振る舞いから、かなり気がかりではあったが、終わってみれば貴景勝の圧勝!今場所一番と言っていいほど会心の一番・明白な勝利だった。とりあえず昨日とは別人だった。明日は宇良。

一敗の人気者・熱海富士は、金峰山を相手に左前回しから一気の電車道で寄り切った。
直後のドヤ顔は自信の証。今日もひたむき熱海富士が一敗を守った。明日は剣翔。
※付け人の蒼富士が9日目の自身の相撲で左膝を負傷したそうで担架で搬送されたそうだ。熱海富士を花道奥で見守る姿は見られなかった。心配なニュースである。

貴景勝へ念送り↓↓↓

大の里が止まらない 秋場所8日目

 無双の強さで全勝のまま突っ走る、新十両・大の里。
今日は勝ち越しをかけて、ここまで2敗の再十両・時疾風(今場所の相撲内容が良い)
立ち合いもろ手突きで時疾風の上体を起こし、圧力かけて腰落として押し出し。勝ち越し決める。今日も隙がなく、無駄がなかった。このまま突っ走りそうな安定感。明日は元幕内経験者・千代丸。

~3大関、揃って敗れる~

「大関陣」がどうにも歯痒い、釈然としない。
3大関ともに惨敗を喫してしまった。

「心配順」で言えば、まず貴景勝か。短くまとめるなら翔猿の運動量とそれを実行するだけの体力・タフネスにしてやられたか。心配なのはこのあと。押し出された勢いで土俵下に落下した際にどこか痛めたのか打ちつけたのか、なかなか立ち上がれなかった。さらに土俵に戻れなかった。花道からさがる時もずっと顔をしかめたまま。明日も出てこられるのかレベルで心配である。

次に豊昇龍が不甲斐ない。
(宇良に対して)立ち合いからやや左に動き叩きにいったのが、完全な失敗。自ら悪いペース・流れに誘因したとでもいうか。そのままはたき込みで敗れた。取組後も厳しく難しい表情が続いた。

最後に霧島。
対戦成績が悪く苦手としている隆の勝戦。霧島の立ち合いは良かった。しかしすぐさま引いてしまいその時点で勝負が終わった。殊勲インタビューでは久々・隆の勝の「おにぎり君スマイル」を見ることができた。明日の霧島は今日豊昇龍を破った宇良。立て直せるか。

~新世代の2人~

1敗の再入幕・熱海富士は37歳・碧山と。
碧山が小刻みな突っ張りを浴びせ続けたが、熱海富士重心を落とし、アゴを引きながら前へ出て圧力をかけながら押し出した。一日一番取り切るひたむきさが伝わってくる。

豪ノ山、今日も立ち合いのスピードとプレッシャーで一気に琴恵光を押し出した。どこまでも清々しく、未知なる可能性を感じる25歳の明日はいよいよ大関・貴景勝に挑む。波乱かあるのか。

大相撲秋場所は中日・8日目を終えて、
幕内 1敗が髙安と熱海富士
   2敗で若元春・豪ノ山・妙義龍・剣翔

十両 全勝 大の里
   1敗 一山本
   2敗 友風・美ノ海・天照鵬 となっている。
   

新世代が盛り上げる↓↓↓

正代が「気」を出せば・・・ 秋場所7日目

~正代・貴景勝~

 初日黒星のあと5連勝していた貴景勝。今日は6勝目をかけて元大関・正代。
ここまで2勝4敗だが、やっぱりつかみどころがなくて不気味な存在だ。
貴景勝、左おっつけのあといなして、強烈な張り手を2発食らわせたが正代は冷静。貴景勝は持て余す感じとなり、苦し紛れの叩きが墓穴を掘る結果に。正代が押し出した。
勝ち名乗りを受ける時、少し憮然としているように見えたが、正代が堂々の勝利。


貴景勝はここからどう打開するか。突っ張りきって、突き出し・押し出しができるか。立ち合いの圧力・威力を利用する引き落とし・はたき込みを決められるか。早くあと3勝をもぎ取りたい。明日は相性の悪い翔猿戦である。

~少しずつ本領発揮か、若元春~

若元春は先場所準優勝の北勝富士に対して、左四つからしっかり引きつけて難なく寄り切った。初日から2連敗スタートだったが、内容は日増しに良くなっていて、このあとに大関・関脇との大きな意味を持つ戦いが待っている。(気が早いが)来場所に繋げることができるか、明日は玉鷲戦。

https://youtu.be/IdImU5kMCrs?si=O43PE6FTTb3XFXdt&t=29

1敗力士の一人、熱海富士。今日は輝戦(東前頭16枚目)熱海富士が左上手で投げで崩したところを輝が引いて、熱海富士押し出し。腕と肘のケガや痛みがあるであろう中、本当によくやっていると思う。大健闘だしこれからも期待したい。明日は碧山戦である。

今日の大の里、身長差26㎝対決・輝鵬戦は、大の里があっさりとはたき込み。隙がなく落ち着いていて全勝守った!明日は再十両で今場所の早い決着が目に焼き付く時疾風と好取組。

豊昇龍、4敗を喫しまた黒星が先行した。錦木の右のど輪にいいところなく土俵を割ってしまった。新大関の苦難が続いている。

楽しみな関脇対決も大栄翔が琴ノ若を強烈ないなしで一蹴している。琴ノ若も結果的に一進一退というか結果がついてきていない。2人の明日は、大栄翔が錦木で琴ノ若が北勝富士。

7日目を終わった幕内は1敗で髙安と熱海富士というのだから、まだまだ混沌としていて先が見通せない。当然だ、明日が折り返しの中日なのだから。

やっぱり正代です↓↓↓



元大関の丁か半かのすくい投げ 秋場所4日目

 元大関・正代に初日が出た。初日からの3日間は、関脇陣に完敗。今日は大関・豊昇龍と対戦。立ち合いは完全に豊昇龍。強い当たりから正代を突き放してみせたが、土俵際(豊昇龍)もうひと押しのところ、正代が巻き替えた左で鮮やかにすくい投げで決めた。2連敗で焦り、勝ち急いだか。殊勲インタビューで正代は自身の新大関時の事(受けたプレッシャー)を聞かれ「僕は前半で休場したので、あまりわからない」と正代らしい謙虚な答えだった。
敗れた豊昇龍はおとといの北勝富士戦といい、何ていうかバタバタしているように見える。明日は玉鷲と。

https://www.youtube.com/watch?v=-Mihzmpbg7I

琴ノ若は隆の勝に対して、立ち合いにスッと2本入りもろ差しになり、息をもつかせぬ寄り・電車道で3勝目。負けた朝乃山戦以外は完勝。三役の中で(勝った)相撲内容が明白でここまで一番充実しているのは、この琴ノ若ではないか。

3連勝同士の対決で何気に好取組かと期待して楽しみにしていた金峰山と元大関・御嶽海との一戦は、当たってすぐに御嶽海は引いてしまい自爆・自滅。自ら墓穴を掘ってしまった。4連勝となった金峰山、明日は手練れの遠藤。

十両からは新十両で3連勝同士
大の里・天照鵬。立ち合いすぐの右差し大の里。天照鵬のど輪で抵抗するも、大の里の圧力に飲み込まれる感じで4日目にして初黒星。一日一番確実に白星を積み重ねている大の里、明日は紫雷戦。ここまでは浮かれている様子・要素が全く見受けられない。5日目もこの調子で行こうではないか。

秋場所4日目を終えて全勝力士は
幕内 阿武咲・金峰山・熱海富士
十両 美ノ海・大の里

明日の好取組は
霧島ー朝乃山 琴ノ若ー翔猿 豪ノ山ー阿武咲
といったところか。

霧島と豊昇龍、つらいところではあるが頑張ろう!

巻き返しを期待して↓↓↓




介護業で頑張る、元・舛ノ山

 舛ノ山大晴(ますのやま ともはる)
2010年11月場所から2015年3月場所まで関取として番付され(うち1場所のみ幕下)最高位は西前頭4枚目。

2010年ごろに医者から「肺が人より小さい」と忠告されたそうで、検査を受けた結果「心房中隔欠損の疑い」と診断されている。そのため、取組後は激しく息を切らせていた。(20秒しか戦えない力士として逆に話題にもなった)

しかし、それがゆえに常に早い相撲を求められ、そこに向けて絶えず全力・一生懸命さが伝わってくる相撲っぷり・ふるまいが人気を呼んだ。

この相撲なんかはそれらが顕著に見られる。

なんか今でいう熱海富士的キャラが少し被るでしょうか。

母親がフィリピン出身のハーフである舛ノ山は、フィリピンで生まれたのち1年足らずで千葉県に転居。小学3年からクラブに入り本格的に相撲を始め、わんぱく相撲や数々の全国レベルのアマチュア大会で実績を残した。
2006年7月に初土俵・千賀ノ浦部屋から(当時の師匠・元関脇舛田山)十両までは4年を要した。さらに1年後には、幕内入り。ケガの影響もあり1場所で陥落。その5場所後に復帰。そこから丸2年幕内に定着。唯一の三賞(敢闘賞)を受賞したのもこの頃だ(2012年7月場所)

次第に膝のケガが多くみられ、その影響で2014年頃から番付降下を余儀なくされる。

2015年3月場所が最後の十両での場所となった。
その後はケガや病気(難病)に苦しめられ、キャリア末期は稽古も満足にできず、歩くときには強い痺れがあり、腰痛の影響で廻しも締められなかったという。

現在は「介護職員初任者研修」の資格を取得し、東京都荒川区内の介護老人保健施設で第二の人生を歩み始めている。施設の方達にも愛され、人気を博しているのでは。

頑張れ、舛ノ山!!

力士時代↓↓↓

近影 別人のように瘦せられたそうです↓↓↓

今後も応援してるぞ!↓↓↓