安治川と中村から次代を担う力士

 大の里、2度目の優勝で幕を閉じた大相撲秋場所。
先場所よりも進化したと感じられる素晴らしい相撲内容だった。
相撲協会審判部は、大関昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長に要請し、理事長が了承した。とありました。事実上の大関昇進おめでとう!

ということで、今日はどこに特化しようかなと考えましたが、次世代の注目力士に着目!

部屋を興して間もない「新参」の安治川部屋と中村部屋から1人ずつ
安青錦(安治川)と宮城(中村)です。

安青錦 新大(あおにしき あらた) 西幕下4枚目

初土俵から丸一年。
ここまで負け越し知らず、というより7勝(序ノ口・序二段優勝)と6勝しか知らない。
今場所も6勝1敗(負けたのは琴手計(琴勝峰の弟)のみ)
間違いなく、来場所の新十両昇進は決定的だろう。
真面目で素直、稽古熱心と聞く。
十両経験者・生田目(二子山)に相手の得意とする突き押し相撲で渡り合った↓↓↓

獅司(雷)に続き、ウクライナ2人目の関取誕生成るであろう。その獅司も新入幕濃厚だ。

宮城 陽(みやぎ よう)西幕下13枚目

小兵(171cm・116kg)ながらも、子供の頃から相撲を始め、高校から大学(日体大)とアマチュアで実績を上げ土壌はしっかりしている。
最初は尾車部屋に入門。閉鎖により二所ノ関部屋へ(おととし2月)部屋付きの中村親方(元・嘉風)独立により今度は中村部屋へ転籍(今年6月)と2度の転籍を経験している。
3年超をかけてこの番付で大きく勝ち越し。今後が楽しみな力士である。
今日の上戸(立浪)戦をテレビで見たが、久々に見た宮城の勇姿は筋肉隆々に作り上げられていたのが印象的。
ひねり技も得意としていて「宇良のアクロバット後継者」はこの男で確定か。
秋場所は6勝1敗の好成績。この余勢を駆って来場所一気に関取入りを決めたい。

中村部屋の前途に幸あれ↓↓↓

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東大卒力士・須山、三段目上位で奮闘中

 東大卒・須山の投稿がだいぶ遠ざかっていた。
数えてみたら、去年6回取り上げさせていただいている。

今日の13時過ぎ、NHKのBSを見ていたら颯爽と登場してきた日本の最高学府・東京大学出身の須山(木瀬)
2年余りの土俵生活で番付は西三段目10枚目と自己最高位を記録していた。
とうとうBSに顔を出すぐらいになったんだなぁと感慨深かった。
上体が以前よりも明らかに逞しくなり、体重も増加したようだ。

対戦相手の出羽ノ城(出羽海)は現役力士最重量の252キロ・東三段目13枚目。
昨今、BS放送開始直後によく見かける力士で幕下と三段目の往復が続いている力士である。

実際の取組だが、最重量の巨漢へ果敢に突っ張っていく須山。
距離を作ったあと、潜って相手の足を抱え上げて「足取り」で倒した。

よくぞ勝った、よくぞ対峙した。
事前に考えた作戦は「相手が負けている映像を見て研究した。正対したら足を取ろうと。3つぐらい想定していた」と言葉の端々に高学歴が滲む。

これで3勝1敗と勝ち越しリーチがかかった。
「とりあえずあと1番、変わらぬ気持ちでいきます」と謙虚に語ったそうだ。
今場所あと3番。勝ち越し決めて、幕下行きの切符を掴めるか。

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照強が霞んでいく

 新番付では東幕下17枚目、照強翔輝が遠く霞んでいく印象である。
幕下陥落後5場所が経つ現在地だ。
「あの豪快な塩まきは」
「得意の足取りは」
華やかな関取の座からすべり落ち、以前ほどのスポットが当たらなくなった今、存在感が場所ごとに薄らいでいるのも現実だ。

ちょうど1年前、去年の11月場所に東前頭16枚目で15戦全敗を記録した時は(あの板井以来の31年ぶりの記録)元々抱えていた両膝の故障に加え、糖尿病も患っていたらしいですね。場所中は血糖値が400まで上昇し、インスリンを服用しても数値が下がらなかったとか・・・。これで15連敗した理由に合点しました。
力士に膝のケガはつきものですが、糖尿病でしかも血糖値がこれだけ上昇してしまうと、その場所の不調以上に力士生命にも影響を少なからず及ぼすのでしょうか。

「糖尿病」で追いかければ、隆の里や千代大龍、若嶋津なんかもこの病気で苦しみましたかねぇ。

照強は「まだ」28歳。
モチベーション・気持ちを切らさず、まだやってほしい!
出来るはずだ!

照強の四股名の由来は何だ!自身の兵庫県南あわじ市出身にならって
阪神・淡路大震災の時の「強くなって被災した地元を照らせるように」じゃないのか!

ファンとして、あなたのこの相撲っぷりを思い出す。

あと、これは行き過ぎだと思うが、大量塩まきからの。

照強に奮起を促す!

あなたの復活を祈念して↓↓↓

ウルフ伝説 ~対寺尾戦・吊り落としの巻~

 通算1045勝・幕内優勝32回を誇る、大横綱・千代の富士 貢。
思い出の一番と言ったら数あれど、この対決も忘れられない。
その千代の富士が、当時26歳の若武者・寺尾を吊り落とした一番だ。

1989年11月場所5日目

寺尾は当時、その場所を含めた三役在位連続8場所中の2場所目。終わって振り返れば寺尾の全盛期。対する千代の富士は34歳を迎えていたが、この1989年はここまで3度の優勝を飾っており、まだまだ衰え知らずの強さを発揮していた。

寺尾はこの年の初場所に(8度目の対戦で)千代の富士を外掛けで破っている。2匹目のどじょうを狙うとばかり威勢よく大横綱に挑んだ。結果はその時の復讐と言うか「公開処刑」のような幕引きだった。

立ち合いから回転のいい突っ張り、千代の富士は堂々と受けて立つ。「来てみろ!」「ほら来いよ」とばかりに。結果はひとしきり「突っ張らせておいて」ウルフは寺尾の右腕をたぐり、後ろにまわる格好になって土俵に叩きつけるように「吊り落とし」が決まった。

同じことを書くようだが、寺尾の愚直で一途、勝利への思いの込めた突っ張りの矢を次々に悠然と(平然と)受け止めて、力の差を「吊り落とし」という技で体現してみせた。

大横綱としての証がそこにある。

千代の富士対寺尾の取組は17回の対戦があるが、なんてったってこの一番が代表的・忘れられない対決だ。

34年経った今、愛弟子阿炎との2ショット↓↓↓


炎鵬の吊り技に魅せられて

 5月場所・10日目から頸部(けいぶ)椎間板ヘルニアで全治約3カ月と診断されて途中休場、7月場所は5年ぶりに幕下陥落(西幕下筆頭)でここでも全休。来場所もかなりの番付降下が予想される「令和の牛若丸」こと炎鵬。

ひねり技を得意としている。特に左右の区別なしに両方から捻りを繰り出す。
基本的に懸命に横に動いて、相手の意図を崩し勝機を見出す。
師匠・元横綱白鵬の宮城野親方からは「絶対に止まってはダメだ」と口酸っぱく言われてるそうだ。

そんな炎鵬でも1場所に「吊り技」で2勝を挙げた場所がある。
おととしの3月場所に「吊り落とし」と「うっちゃり」で決めた2番。
偶然にも動画が残っていた。
順番に令和3年3月場所9日目・天空海戦で見せた「吊り落とし」

続いて11日目・佐田の海戦の「うっちゃり」

引退した石浦(現・間垣親方)に筋力トレーニングを教わり、体幹を鍛え上げた賜物らしいがそれにしても見事な技・決めっぷりだ。

小兵・軽量がゆえにどうしても体力差や力でねじ伏せられる場面が見受けられる。

負傷した部分をできる限り治し、また土俵を沸かせてもらいたい。

待ってるぞ、炎鵬!!↓↓↓