大関取りへ向けて・・・、安青錦の九州 2025九州初日

 今場所も当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

まずはプリンス安青錦。
新入幕以来、4場所連続11勝を挙げて番付・実力・人気揃って驀進中、大関へまっしぐら。
その起点となる初日は、東2枚目(元大関)霧島と。
立ち合いから突っ張りの応酬。低い姿勢を忘れず、流れの中で霧島の左かいな(腕)を取り、送り出し。腕を取ったタイミングと勝負所を逃さない一気の攻めで好発進。
今まで積み重ねてきたもの(低い姿勢と対応力)を一日一番精神で出していきたい。

豊昇龍は初日から無様な負けを露呈した、ガッカリ。
ビャンバの敗因になることが多い張り差しが伯桜鵬を誘い込む形となってしまい、あえなく完敗。逆に言えば、伯桜鵬の会心の一番。事前の作戦・シュミレーションにブレがなかったようである。現在8場所連続勝ち越し中、令和の怪物もいよいよ本領発揮か!?

義ノ富士

という四股名にまだ目と耳に馴染んでこない。
草野改め義ノ富士としての初陣はもろ差しからの寄り切りで白星スタート。
自己最高位で臨むこの場所で四股名を変え「富士」が付いて伊勢ヶ濱らしくなった。
星次第では、横綱・大関に挑むことも十分考えられる。

新十両3名からは、五島改め藤凌駕。
十両在位16場所目の紫雷(木瀬)に対して、左、右とこじ入れ文句なしに押し出している。

碇潟(藤ノ川弟)闘志をむき出しにして辛抱強く勝機を窺い、出し投げで崩し、寄り切りで決着をつけた。いい相撲、いい素材と感じた。

島津海、再発展途上戦略

 島津海の足音が聞こえてくる。
左足(主に膝)のケガから負けが込み、大きく番付を落としてきたが、9月場所では幕下優勝と久方ぶりに存在をアピール。あるべき姿と場所を取り戻しつつ、再起の途上にある。

父親が元大関・若嶋津と知り合いだったことがきっかけで相撲未経験ながら中卒で入門を決意したという絵に描いたようなたたき上げ。

プロ入り後してしばらくは投げに頼る傾向があったらしいが、師匠の助言により、もろ差しを会得。出世は後からついてきた。

やっとの思いで十両昇進。そこから時間をかけて幕内昇進したさなか、またしてもケガで番付後退を余儀なくされた。

自身初の各段優勝を決め(9月)意気上がる島津海。
・もろ差し
・スピード
・突進力

この3つに更に磨きをかけて、再び十両に返り咲けるか。
いや、戻れるはずだ!


武隈次世代はどっちだ!?

 元大関・豪栄道の武隈部屋の部屋頭は、豪ノ山が長らく牽引している体制。
この豪ノ山に続く関取がそろそろ台頭してほしい頃だ。

9月秋場所の星取表で追いかければ、出てきた力士名は豪刃雄と豪ノ湖。
共にアマチュア上がり
豪刃雄(近畿大学卒)と
豪ノ湖
(埼玉栄高卒)が
激しい出世争いを繰り広げている。

豪刃雄(元・神崎)はプロ入り前の輝かしい経歴からすれば、やや足踏みか(初土俵から3年半)
豪ノ湖は初土俵から一気に幕下まで駆け上がるも、去年初場所に左膝に大ケガ。序ノ口まで転落するも、ここからまた這い上がってきた(6場所連続勝ち越し中)

直近の秋場所の成績は
豪刃雄(西幕下32枚目)5勝2敗
豪ノ湖(西幕下47枚目)6勝1敗
と、大きく勝ち越し来場所は幕下20枚目辺りまで上げてくるのではとの予想が立てられている。

間近に迫った幕下上位(15枚目以内)という山に挑むこの2力士。
ここを何とか勝ち越しで乗り切って関取挑戦→関取昇進といきたいところ。

豪ノ山に次ぐ武隈No.2は、豪刃雄か豪ノ湖か。

左・豪刃雄、右・豪ノ湖↓↓↓

三田、幕内再挑戦だ

 三田 大生(みた たいき・二子山)
十両3場所目の秋場所は9勝6敗で終わる。

昨年9月、アマチュアから鳴り物入りで入門(幕下60枚目格付出)
順調な足どりで番付を駆け上がり、丸1年が経った今場所で更に上の地位を掴み取りたかったが、そうは問屋が卸さないと言ったところか。

初日から7連勝でどこまで星を伸ばすのか、大きな望みを託したのだが、そこから2勝6敗と尻すぼみ(11日目・朝白龍戦で土俵下へ落下の際に古傷の左膝を痛めたか)などがあり、十両卒業とはいかなかった。

持ち味の突き押し相撲とスピードに磨きをかけ、じっくりと実力を蓄えたい。
もちろん左ひざの療養と合わせて。
何番か動画で(今場所の相撲を)見た限りでは、9日目・千代翔馬戦なんか、理想形・出色の出来栄えだったように思うが↓↓↓

あと(負けたとはいえ)千秋楽には元大関・朝乃山に最後まで抗い続けた。
まだまだ注目・期待の力士であることに色あせることは全くない。

昨日・貴景勝、今日・妙義龍の引退相撲に出場。
ちょんまげ姿を見せたと、こちらの方でも話題をさらっている。

錦戸を輝かせた星、水戸龍引退

 錦戸の広告塔・水戸龍も引退。

力士数の少ない弱小部屋と揶揄されながらも、懸命に奮闘してきたが・・・。
「学生横綱」を筆頭に数々の輝かしい経歴、タイトルを引っさげて、錦戸部屋に入門。
(どうゆうコネや伝手、口利きがあったのかは不明だが)
アマチュア時代の実績が認められ、幕下15枚目格でデビュー。
幕下卒業(通過)には4場所かかった(5場所目に新十両)
そこから膝と腰のケガと対峙しながら、4年以上十両でもがき続ける。

優しい性格も影響してか「積極性」「意欲的」という勝負師として必要なものが今一つ欠けていたか。しかし、それが「水戸龍」という力士・人間を物語っていたかもしれない。

水戸龍 聖之(みとりゅう たかゆき)
最高位・東前頭13枚目
通算成績・332勝332敗46休
十両優勝を2回記録している。

錦戸だったから良かった力士人生だったのか
錦戸以外だったら違う土俵人生があったのか

糸口の見つからない思いがかけめぐる。
オレンジ色の廻しを締めて孤軍奮闘した姿が忘れられない。

水戸龍の第2の人生、更なる成功を祈る。