安青錦、今場所珠玉の一番

 (本割り前の更新です)
安青錦14日目まで、11勝3敗と今場所も強さを発揮してくれた。
頭をつけて、低い体勢から勝機を窺う相撲の流れも、安青錦ペース・必勝パターンへ近いものになりつつあるか。

今場所ここまでの彼の相撲を振り返るならば、やはり12日目、横綱・豊昇龍に勝ち、全勝から引きずり下ろした取組が「珠玉の一番」と言えようか。
スピード勝負に負けず、局面打開を図る豊昇龍の小手投げを見事に切り返した。
その一番をもう一度↓↓↓

ここから優勝争いが混迷し、翌日、豊昇龍は琴櫻にも黒星。
大の里と成績トップが入れ替わり、今日(本日結びの横綱決戦に)至る。

(昨日と同じことを言うが)今日勝って12勝に挙げ、今後への土台をさらに強固なものにしたい。勝ち星ひとつ違うだけで、聞こえと心象が違う。

技能賞受賞おめでとう!
殊勲賞受賞には「?」な条件がつくようだが、どうなりますか。

4場所連続2桁勝利。
これだけで実質・準優勝的なものを感じます。

このあとに控える若元春戦を目一杯応援します!

横綱決戦の前日に・・・ 2025秋場所14日目

 琴櫻が本日より休場。従って横綱・大の里の不戦勝になった。
昨日の豊昇龍戦で右ひざを痛めたということ。
勝った直後に気にする素振りを見せていたが、診察の結果、右ひざの内側側副じん帯の損傷のため全治3週間ということらしい。そこまでのケガを負ったかなという気がしたかな?という気が正直したが・・・。
易々と優勝争いトップの大の里に、戦わずして13勝目が転がり込んだ。

そうなると直後の結びに若隆景戦が組まれていた、豊昇龍はどうなったか。
立ち合い一瞬の変化で2敗を守るという、一番やってほしくない釈然としない興ざめする取組に終わった。これはちょっと、ね・・・。私の中ではマイナスな印象として残りました。
まぁ、そりゃあ勝つしかないし、手堅く勝利を掴みたい気持ちはわかりますが。
その一番↓↓↓

明日の千秋楽決戦はどんな形・相撲になるのでしょうか。
大の里の圧力に飲み込まれるのか、スピードで主導権を握り、決定戦に持ち込むことができるのか、豊昇龍。
今場所総じての相撲内容、何て言うか、大の里のいろんなスケールが跳ね飛ばしてしまうのかなという気がするがどうなるか。

そうなると、やっぱり安青錦がどんな相撲を見せてくれたか、気になる。
平戸海に押し込まれれ、土俵際まで後退するも慌てることなく、平戸海の動きをよく見ていた。頭をつけ、突っ張りを封じ、すぐさま叩き込んだ。明日の若元春戦が今場所の総仕上げになる。勝ち星を12に挙げ、更なる高みへの礎を築きたい。

続・安青錦が9月の土俵を熱狂させる 2025秋場所・13日目

 成績上位の移行があろうにも安青錦から。
この取組だって、優勝に関わっている。隆の勝が2敗だから。
立ち合いから、安青錦に中に入らせまいとばかりに、激しく突き放す隆の勝に安青錦も突き返し応戦。一瞬の隙を突き、左からいなす(安青錦)ここを起点に低く頭をつけ土俵下に追いやった(渡し込み・安青錦)
辛抱強く機をうかがい、すぐさま体を預けて勝機を逃さない嗅覚は今日も健在。
この勝利により(新入幕から)4場所連続2桁勝利の快挙成る。
どこまでも奇跡を見せてくれ、安青錦。明日は平戸海。

昨日、全勝から滑り落ちた豊昇龍。
対して、唯一の大関・琴櫻。
立ち合い、スパッと浅いもろ差し琴櫻。連動して前傾姿勢で足が出て、腹で押した。
呆気ない結末に、11連勝で驀進していた横綱の姿はなかった。
ここにきて痛すぎる連敗(豊昇龍)

さぁ、優勝争いトップに躍り出た大の里。
本日、結びで若隆景。
立ち合い(大の里の)右の二の腕辺りからのかち上げに取れなくもないがどうだろう?
右差しの大の里に若隆景はやや強引に投げを試みたが、逆に大の里に距離を潰されただけ。
寄り切って大の里。優勝戦線単独トップに躍り出た。
明日は琴櫻。星の差を逆転し、14日目で決められることができるか(優勝を)
両者の対戦成績は大の里の6勝4敗(現在、大の里4連勝中)

元大関・朝乃山、十両の土俵で錦富士に一方的に攻め込まれ、いいところなく3敗に後退している。

明日の14日目に勝ち越しかける幕下以下では(当ブログの視点で)
山藤と米沢龍に期待したい(他にも多数いますが厳選して)

安青錦が9月の土俵を熱狂させる 20251秋場所12日目

 全勝で突っ走っていた横綱を止めたのは安青錦だった。
ていうか(それができるのは)この男しかいないと思っていた。

豊昇龍、もろ手突きで崩しにかかったが、安青錦は猛牛のように前進してくる。
持て余したのかとっさに引いた。当然、史上最速三役が勝負に出てくる。
左が入り、頭をつけ、追いかけ回す。横綱は荒っぽい小手投げで局面打開を図るも、待っていたのは絶妙な切り返し。全勝の横綱がいなくなった。

昨日、3敗に後退したからって気持ちを切らさずに素晴らしい相撲。
より一層、優勝争いが面白くなった。というかしてくれた。

大の里も霧島を全く問題にせず、押し出しに破っている。
悪癖はまだ見られていない。自分自身に固く言い聞かせているのでしょうか。
星の差が豊昇龍にピタリと並んだ。明日は若隆景を迎え撃つ、この調子でいきたい。

6場所ぶりに関取復帰した不死鳥・朝乃山。
剣翔を無難に寄り切り、2敗を維持。
新十両・朝白龍と共に、十両優勝争いを高砂勢で引っ張っている。

安青錦3敗に後退、古豪の光った技巧 2025秋場所11日目

 ここで安青錦が躓くとは想像しにくかったが、今日のこの一番に限って言えば(正代が)伊達に大関を張ってたわけではないということ。久々に地力を見せましたね、この状況で。
取組を振り返れば(安青錦の)のど輪を受ける形になったが、すぐに左へ回り込み、右差しに左おっつけ。この右差しを肩越しにねじ込み、安青錦を棒立ちにして見せた。もう片方の左腕は、おっつけを越えた、こちら(左)側からも安青錦の上体を挟みつけて(安青錦の)右差しを不能にさせ、寄り倒し。しばらくぶりに心技体の一体化した正代が見られた。
安青錦、こんな日もある。しかし、大型力士への対処法にやや難ありか。
どちらにしてもキャリアに有効な肉付けをした日になったとでもいうか。
明日は結びで豊昇龍。星の差はついた形になったが、これは大一番である。

 両横綱、今日も揃って白星。

まずは大の里。
髙安に一気に攻め込まれるも、残す足腰に余裕あり。
ここから逆襲に転じ、いなしで髙安の体を背け、突き出した。

続いて豊昇龍(霧島戦)
左上手を起点に、両者引きつけ合ったが、上手投げで豊昇龍が全勝を守った。
さぁ、あと4番になったが明日(12日目)の対戦相手はあの安青錦である。

優勝争いに関わる・揺るがす一番ではないが、王鵬‐伯桜鵬戦の激闘が心に沁みた。
右上手から伯桜鵬が勝負を決めにかかるも、王鵬が巻き替えてもろ差しになり、逆の状況になるも、伯桜鵬が紙一重で残した。探り合いのあと、勝負を決めたのは王鵬の首の辺りを抑えながらの叩き込みで大熱戦に終止符。次世代を背負ってもらいたい両雄から素晴らしい相撲を提供してもらった。

両横綱の一騎打ちか、まだ早いか。
明日の結びが大きな意味を持ってくる。
それは「豊昇龍‐安青錦」戦である。