安青錦、あとふたつ!! 2025名古屋13日目

 私の中の真打ち・安青錦。
対するは昨日の大の里、おとといの髙安を崖っぷちまで追い込んだ一山本。
一山本、強くて大きい突っ張りを安青錦に当てていくが、安青錦の大勢に影響はない。
ちょっとやそっとのことでは、微動だにしないその強靭な足腰はまるで土俵に根を張っているかのようにも見える。
安青錦も突き返しにいくその中で左が入り、一山本を組み止めて寄り切り。

昨日・おととい、強者2人を追い込んだ猛者を真打ちは沈黙させた。
明日・14日目は、新入幕・草野との一騎打ち!

(失礼ながら)毎日の相撲の展開が予期できなくなった大の里。
今日は安青錦と並ぶ2敗、幕内トップの琴勝峰。
不調の横綱・大の里をたじろがせることができるか。
琴勝峰にやや分があったか立ち合い、程なく(この一番の)基点となる左上手をひいた。
この上手を優位にして、大の里を振り回すかのように上手投げで土俵から出した。

横綱側に立ってみると、十分な形でもないのに強引に出過ぎた(手順も踏まずに)
いやぁ、この展開と結末は少しも予想できませんでした(琴勝峰関、申し訳ない)
連勝を「8」に伸ばした琴勝峰の明日は霧島。
4敗に後退した大の里の14日目は若隆景。
手こずりそうだなぁ、対戦成績は3勝2敗で大の里。

安青錦の明日の敵・草野。
昨日は若隆景に完敗を喫したが、これでめげなかった。
相手も2連敗していた霧島。
こちらも(大関復帰を見据えて)負けるわけにいかない。
心に期するものがあったのだろう、草野。
霧島の突っ張りにも応じてみせた。互いに左上手を引きがっぷり。
仕掛けたのは草野。引きつけてからの外掛けが決まった!

引きつけておいて霧島の自由を奪い、ふくらはぎ辺り足を掛けた。
これを喰ってはさすがに残せない霧島、仰向けに倒れた。
この草野もなかなかの相撲巧者か。

13日目が終わって、

2敗 安青錦 琴勝峰
3敗 熱海富士 草野

と、幕内力士だけで固められた。
いいのかわからない。

安青錦、信じてる!


 

安青錦の下手投げ炸裂劇 2025名古屋12日目

 今日の安青錦には40歳にして幕内の超一線級・レジェンド玉鷲。
ほぼいつも通り突き押しに出る安青錦、玉鷲も応酬。
その玉鷲、右にいなしがてら上手を求めにいったのか未遂に終わる。
そこにすぐさま付け込んだ安青錦、左差しからの息をもつかせぬ下手投げが見事に決まった。
またひとつ白星を積み重ねて2ケタ10勝に到達。
(新入幕から3場所連続2ケタ勝利は)史上3人目というもの凄い快挙を成し遂げた。
最終盤の3日、明日の刺客は一山本。
好調同士の一戦、どんな展開になるのだろうか。

一人横綱として重圧続く大の里には、昨日、元大関・髙安をすんでのところまで追い詰めた一山本が抜擢された。
どうしたのだろうか、新横綱。おととい玉鷲戦あたりから歯車が狂ったか。
取り直しまでもつれたこの一番。目に付いたのは大の里の安易な引き(叩き)である。
(最初の一番)立ち合い当たってすぐに叩いた。土俵際の攻防で同体と見なされて取り直しに。

その一番も(同様に)すぐに引いてしまう。一山本が一気に攻勢をかけるも右足が伸びて体重(圧力)をうまくかけられず、クルリと回ってしまう形になり、大の里が押し出した。
一体どうしたことか。いい時と悪い時の差が激しすぎますね、大の里は。
つらい最終盤を乗り越えることができるのか、横綱としての相撲内容に値していない。
明日は2敗の琴勝峰、バタつく大の里の姿を見たくない。

新鋭・草野は、実力者の若隆景に挑戦。
しかし、今まで通りに乗り越えられる相手ではなかった。
すぐに頭をつけた若隆景が右下手に左おっつけから寄り倒した。
何もできなかった草野。
やはりこの辺りののレベルになると、そうは問屋が卸さない。
明日は霧島。

12日目を終えて、

2敗 安青錦 琴勝峰
3敗 大の里 一山本 熱海富士 草野

大の里は不安定感が拭えない
安青錦の取り口は安定している

大の里は悪癖を抑えられるか
安青錦は自ら絶対に引かない

安青錦が本命だ
願いを込めて。


安青錦の驚異の粘り 他、見どころ満載! 2025名古屋11日目

 安青錦のしぶとさ(体の柔らかさ)は元々、生まれつきのものではないように思える(根拠のない直感だが)やはり、ここまで積み重ねてきた血と涙と汗の結晶ではないかとお世辞抜きに思う。
阿炎の張り差しをかき消すぐらいの安青錦の立ち合いスピードと圧力。
互いに頭を付けあったが、阿炎が仕掛けた。
引いて叩いたが、安青錦落ちない土俵に手をつかない。
並の力士だったらこの術中にはまるだろうが、堪えた体勢から寄り切った。
日ごとに変動する成績上位者。
この先、安青錦にはどんな展開が待ち受けているのか。明日は玉鷲。

大の里は最後(神がかり的な)馬力の違いを見せつけ、11日目にして勝ち越した。
霧島はスパッともろ差し。またとないチャンスを迎えたが、横綱も右上手だけで支配する。
大の里の上手投げには耐えたが(霧島)支える左足に踏ん張りが効かず、大の里が上手ひねりでこの相撲を制した。やっぱり伊達じゃないですね、いざという時の底力は。

ここまで幕内成績トップの一山本、今日は髙安戦。
関門の始まりか。
立ち合いかち上げを見せた髙安だが、一山本も怯むことなく突き返し応戦。
一山本が髙安を土俵際まで詰めたが、流れの中で髙安の右が入った。
その体勢から下手投げを一閃。一山本をひっくり返した。
しかしこの取組に関しては、一山本の精一杯・一生懸命さが印象として焼き付いた。
結果がついてこなかっただけ、前を向こう。
明日の一山本、いよいよ横綱に挑む。

新入幕。どこまで躍進なるか、草野。
2敗同士の好取組、対するは元大関・御嶽海。
草野が左上手、右は御嶽海のもろ差しを拒むかのような強烈なおっつけ。
(草野が)体を開いて衝撃の上手投げ!
御嶽海を裏返した。元大関に堂々な相撲っぷり!
明日は調子を取り戻しつつある若隆景戦。

優勝争い、全く見えないわからない。

大の里の迷い道と安青錦の給金直し 2025名古屋10日目

なぜ?
どうして?

大の里3敗目の一報を知り、湧き上がってきた感情である。
動画で確認したところ、大の里はすぐに寄って出たが、玉鷲の左かいなが有効。
それでも構わず大の里が勝負を賭け、寄って勝負を決めにかかるが、玉鷲は残す腰があった。
土俵際の攻防は横綱の体がわずかに伸びていて、玉の突き落としを喰らった形になったか。
おとといの伯桜鵬戦での自爆から、昨日の髙安戦で少し立て直したかと思ったのが(今日の土俵で)勝ち越しすら決められず、40歳の手玉に取られた。

安青錦も両党だが、金峰山も両党。
すなわち、押し相撲も四つ相撲でも(両者)ござれである。
リーチの長そうな腕で(金峰山)突き放そうとするも(安青錦の)いなしにバッタリ。
安青錦、10日目での勝ち越し成る!
未だ(プロデビュー後)負け越し知らず!
「内容はよくなかった」と謙遜気味のコメントを残したそうだが、最終的にどこまで星を伸ばせるか、栄冠に近づけるかと一ファンとして(まだ全然早いのだが)そろばんを弾きたくなる。

一敗で幕内成績トップをひた走る一山本。
今日も隙を見せずに完勝、充実したいい内容。
突っ張りに連動する寄り(圧力)にはみなぎる自信が見て取れたか。
明日は髙安戦(好取組)
勝ち星を2ケタに乗せられるか、ここから(好成績がゆえに)厳しい道のりが待っているのか。

最後に草野。
勝ち越しを賭けて、また何とも厄介な相手と割が組まれた(宇良戦)
いざ、ふたを開けてみれば、草野主導で積極的な突き押しを見せた(決まり手は送り出して草野)
「次は2桁勝って三賞を取りたい気持ちがある」と勝ち越しただけで満足せず、次なる目標を明確に言い切ったという。明日は御嶽海。
これも目を離せない一番だ。

安青錦、今日の技術 2025名古屋9日目

 本日の安青錦関。
表面上(今場所の)成績・内容を取ると安青錦(有利)だが、対戦相手の若元春は実績十分。
さてどうなることやら、と思った。
ややふわっとした立ち合い。若元春の左差しを右おっつけで許さない安青錦。
そこを頭をつけながら下手ひねりで一閃!
今日も抜群のタイミングと高いスキルを見せてくれた。
明日は金峰山、過去2戦して勝てていない。
どんな相撲を見せて攻略してくれるのか!?

昨日の失態から一夜明けどこまで心と体を切り替えられるか、一人横綱・大の里。
ほぼ五分の立ち合いに見えたが(対髙安)すぐに右差し左おっつけ電車道。
同じ轍は踏まなかった、明日も難敵が控える。今日は負けてしまったが玉鷲(が対戦相手)
焦らず、叩かず、通常運転。
これが出来れば、ひとまず勝ち越し。自分を見失わないように。

霧島がここで足元をすくわれるとは思わなかった。
4度目の立ち合い成立だったらしいですねぇ。
伯桜鵬の踏み込みをいなして逃がしたが、それでも猛牛の如く強い前進に思わず引いた。
その先にあったのは2敗目(黒星)だった。
大関復帰に向けて、優勝争いに向けて、ひと踏ん張りしたい。

今日の草野、いいところなく惨敗。
実績十分の隆の勝にのど輪で起こされ、矢継ぎ早に押されるがまま。
明日は宇良。アクロバットに惑わされず、積み上げた自分の相撲を取りたいところだ。

一山本が単独トップに躍り出た。
なかなか個性を感じるインタビューのやり取りをしますね。