期待力士の現実 大の里編

 場所前の期待は大きかった(今でも大きいが)
大関獲り・連続優勝(連覇)など。
大の里のいい話・未来予想は明るかった。

序盤が終わり、振り返ってみると出だし2日間の連敗は印象として良くなかった。
相手が研究してくるのは当然のこと、内容が伴っていなかったからだ。
初日・御嶽海戦はここ最近、存在感が薄れ気味の元大関の完勝(大の里を研究した一番だったが)
2日目・若元春戦は一気に電車道コースで決めるのかと思いきや、自ら引いてしまいせっかくの初白星をふいにしてしまった。
3日目・大栄翔戦 タイミングよくはたき込みをズバッと決めて初日出る。
4日目の平戸海は取組前から決めてたのか、立ち合いの強い圧力が呼び水となり引き落としを食ってしまった3敗。
元大関・霧島と対戦した昨日は、大の里の圧勝(本来の相撲か)
てなところ。

重圧が今までの場所よりも大きくなるのは当然のこと。
安易な引きは止めた方がいい、当たり前なことだが(若元春戦はもったいなかった)
少し負けが込めば、先場所の優勝であちこちの接待などで忙しくなりチヤホヤされて稽古・調整が十分でないのではとか(土俵の外に問題があるのでは)などとどうしても言われる。

まだ序盤5日が終わったばかり。
横綱大関戦はこの先に控える。
いろんな山や谷があります。

悪かった部分(若元春戦の引きなど)はしっかり反省して、最後には栄冠を掴み取ろうぜ!

照ノ富士と阿武剋が着実に白星を積み重ねてます

 序盤戦、わずか4日にすぎないが照ノ富士が肩書き通りの強さを見せている。
元大関・御嶽海に対して全く危なげなく寄り切った。
今場所ここまでの照ノ富士を振り返ると、
初日平戸海に多少手間どったが最後はきっちり白星。
明生に息もつかせぬ圧勝。
若元春にも左差しで相手の右を不能にさせ、相撲を取らさなかった。

膝や腰の状態はいいのか、うまくつき合うことができているのか。
場所前の展開予想ではどうしてもこの辺りが懸念され、横綱という地位に対しての前向きな予想がやや少なく感じる。着実に白星を積み重ねて、三役上位戦を迎えた時のメンタルのプラス材料にしてほしいものだ。
4日目を取り終えた時点で早くも単独トップ(唯一の幕内全勝者である)
今日の対戦成績は豪ノ山。

プロ4場所目の先場所、新十両でいきなり13勝を上げた(付出ルールの変更で)最後の幕下15枚目格付出の阿武剋。
4日目は東3枚目・北の若。立ち合い互いに突っ張り合いけん制するも、北の若が先に左上手。すぐに阿武剋が巻き替え前みつとして寄り切った。
初日から簡単に振り返る。
大奄美に早くから左上手を引き、これを軸に頭をつけきっちりと寄り切り。
2日目には幕内の土俵に登場。輝に押し込まれ土俵際もつれたが軍配は阿武剋の突き落としに上がる。物言いがついたが軍配通り。相撲内容は全くよくなかったが運も味方につけて勝利した。
3日目の時疾風戦は阿武剋主導で突き放したあと、左四つに多少抵抗にあったがしっかりと寄り切り。

今場所もここまで健在ぶりを発揮している。
尊富士・大の里に続く存在はこの男か。とは、気が早すぎか。

幕内・十両では、このモンゴル出身の2人が安定した取り口を見せている。
因みに十両にはもう一人の4連勝・朝紅龍(高砂)も頑張っています!

幕下のレジェンド力士達

 名古屋場所は4日目、幕下以下は2番取り終えたところ。
(私が選んだ・応援している)関取経験者・ベテラン力士に焦点を当てて、ここまでの星取・成績を紹介する。

西2枚目

北磻磨(山響) 2敗

今年3月場所、37歳6ヶ月で再十両を決めるも1場所で陥落。
飽くなき挑戦を続けるベテラン。今場所千秋楽に当たる28日に38歳を迎える。

東19枚目

旭大星(大島) 1勝1敗

アキレス腱断裂や膝のケガにより、一時は序ノ口5枚目まで番付を最大で落とした(おととし11月)再起後、連続勝ち越しを続けここまで這い上がってきた。

朝志雄(高砂) 2勝

こちらも膝の大怪我で苦しんだ。序二段60枚目からジワジワと上昇してきた。両膝を大きく分厚く包み込むサポーターが苦労の証だ。

天風(押尾川) 2敗 

右膝の関節が外れるという大怪我を経験。2018年9月からの3場所連続休場はその影響だそうだ。復帰後は幕下と三段目の往復が続いている。

栃丸(春日野) 2勝

昨年9月から3場所連続休場。両膝の手術がその理由。再起した今年3月で序二段優勝。先場所も三段目45枚目で6勝。幕下に番付を戻し、今場所も活躍中。今日の取組をたまたま見ていたが回転の速い突っ張りは健在だ。

皆さんの中での贔屓力士・レジェンドの今場所はいかがでしょうか。
今後も応援し、注目し続けます!

宇良、今場所も魅せます

 宇良、連勝スタート。
人気者がたった2番ではあるが独特な存在感を見せつけて好発進である。

初日・阿武咲戦
立ち合いから阿武咲に攻め立てられ押し込まれたが、左に左に旋回し足腰の良さを見せつけ最後叩き込み。最後はその余勢で小走りして、今場所の宇良劇場開幕。

2日目・豪ノ山戦
この日も豪ノ山のもろ手突きメインの押しに後退。勝負に出る豪ノ山に対し、上体を落とし(膝を曲げ)スポンと両差し(もろ差し)に迷うことなく電車道で決めた(寄り切り)

勝負がついた直後の剝がれたテーピングをパッと掴みポイと捨てたのは、豪ノ山が装着していたものか、それ以外か(笑)

荒い息づかい・深いお辞儀で本日の宇良劇場が完結。
昨年5月場所から数えて8場所連続で幕内上位(5枚目以内)に在位。

懸命さと無心さが伝わってくるその相撲っぷり、スタイルに今場所も大いに土俵を盛り上げてほしい。応援したい、期待したい。

今場所も展開次第では、居反り、たすき反り・・・、何が見られるかな。

炎鵬、魂の場所・第一戦

 炎鵬が土俵に帰ってきた。
7場所連続休場・420日ぶりの土俵。

脊髄損傷、首の大けがで入院して最初の2週間は寝たきり状態で、日常生活を取り戻すところからリハビリを始めた。
医師からは「相撲はあきらめてください」とまで引退を勧められるも現役続行を貫く。
番付を大きく落とし、西序ノ口13枚目からの再スタート。

迎えた再起第一戦は、西序ノ口14枚目の清水海(境川)
先場所5月に初土俵。日大相撲部出身のアマチュアエリートでいきなり境川のホープ(米びつ)があてがわれた。

「もう覚悟はできている」
とまで言い切り迎えた本場所一番相撲です。

もう土俵に上がって来られただけで、戻れただけでよかった。
出来れば勝ってほしかったけど、再びその勇姿を見せてくれただけで満足です。

アマチュアエリートも炎鵬の動きをよく見て、冷静に対処してましたね。

このあとの6番も非常に楽しみです。
しかし、医師の言うことに従順に、体のことを常に第一に考えてください。

感動的ないいもの(相撲)を見せてもらいました。
応援してます。

どこまでも応援し続けます!

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