睨み続ける横綱に何があった 2024初場所6日目

 横綱・照ノ富士は抑えられなかった。
今日戦った翔猿は、昨年名古屋場所3日目に敗れて休場に追い込まれた“因縁”の相手だった。
その翔猿、立ち合いいきなりの右で張り手。さらにいなしながら足を飛ばす(2回目)
これでキレたのか、照ノ富士が強烈な張り手、極めてのど輪、小手に振って最後押し出した。
照ノ富士は土俵上で鬼気迫る表情。敗れた翔猿が土俵から降りるまでにらみ続けた。
何年も前からぶ厚いテーピングを膝に固定していて、そこに2回目はかなり強く足を飛ばしていたので、やはり多少なりとも感情的になるのは無理もないか。取組後に猛省していたとのことでそこは横綱、気持ちを切り替えて強い相撲を見せてほしい。

5連勝と最高の滑り出しを見せていた琴ノ若は、若元春に苦杯を嘗めた。
若元春は突っ張りを選択した。これが功を奏した。続けざまのいなしで琴ノ若のバランスを崩し、のど輪でのけぞらせて押し出した。完全な作戦勝ち(組ませなかった・四つにさせなかった)琴ノ若、こんな日もある。明日は竜電。

豪ノ山、2日連続の殊勲ならず。霧島が立ち合いすぐの右上手。力強く寄り切った。
朝乃山、忙しい巻き替えの応酬から豪快な下手投げ決めて6連勝。直後に首をひねって納得いかない様子だった。
大の里、ベテラン宝富士を弾き飛ばすように押し出した。ベールを脱ぎはじめたか、明日は1敗同士で王鵬と。

6日目を終えて
全勝 朝乃山
1敗 照ノ富士を筆頭に7人が並んでいる。

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あっぱれ!豪ノ山、 琴ノ若と朝乃山の充実 2024初場所5日目

 豪ノ山が文句なしの素晴らしすぎる相撲で大関・豊昇龍に圧勝した。
この両者と言えば、先場所物議を呼んだ90秒にらみあいの末に、3度目でようやく立ち合い成立という因縁があったが本人は「意識はしていない」と無意識を強調したそうだが、内に秘めたものはあったのではないか?どうだろう。
右差しからの電車道、早い・重い・迷いがない!わずか3秒で決めてみせた。
明日は綱取りかかっている霧島戦。

37歳の幕下2枚目・北はり磨も会心の相撲を見せてくれた。
対戦相手は、場所前に高齢のお年寄を救助するお手柄があった木竜皇(立浪)
立ち合いからの突き押しで猛然と前へ出た。足もきちんと前へ出ており、木竜皇為す術なし。北はり磨の再浮上に賭ける並々ならぬ気迫が画面越しに伝わってきた。

琴ノ若は宇良にかき回されかけたが、全く慌てることなく右上手取って盤石。出し投げから後ろに回って送り出し。貫禄も備わってきたかと言ったら言い過ぎか、5連勝。明日は若元春。

朝乃山も連勝を続けている。平戸海に強くて鋭い立ち合い、右差しと出足で完勝。平戸海も左上手を掴むが、朝乃山の強い圧力に何も出来なかった。

明日の6日目、豪ノ山に賭けてみたい想いがある。

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霧島・伏兵に黒星、目を見張る朝乃山 2024年初場所4日目

 綱取りかかる霧島は翠富士にもろ手突きの立ち合いで仕掛けたが、うまくそれをかいくぐりスパッともろ差し翠富士。大関に考える隙を与えず忙しく動き回りながら、お家芸の肩透かしが決まった。お見事、翠富士!!霧島、大事な場所で早くも1敗。綱取りを見据えると、この先取りこぼしは禁物だ。

正当な相撲とは言い難いが、魅せる相撲で白星を重ねてきた豊昇龍。
一方、照ノ富士・貴景勝を倒して意気上がる若元春。
若元春がのど輪で大きくのけぞらせるも、豊昇龍深く差した左をうまく使い形勢逆転。決まり手は「送り投げ」
抜群の強さ・抜きん出た内容という訳ではないが、面白い存在だ。

朝乃山が目覚ましい活躍を見せている。去年7月以降はケガもあり不本意な場所を送ってきたが、何かが吹っ切れたのか今日もいい相撲だった。左前まわしを立ち合いすぐに取り、腰(上体)を落としながら圧力を与えて寄り切り。両者、今日が4回目の対戦で北青鵬に2回敗戦を記録していて、相性のよくなさそうな相手だったが素晴らしい快勝だった。

幕内の負けなしは豊昇龍・琴ノ若・朝乃山。

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横綱大関の結果を主に 2024年初場所3日目

 本日一番の注目取組、霧島ー熱海富士戦。
熱海富士の重く鋭い出足に土俵際まで後退されたが、左差しでコントロールし、うまくもろ差しになれた。しっかりと寄り切り。一瞬ヒヤッとしたが本人は冷静だったかもしれない。今日も(綱取りに向けて)勝ち星を重ねた。
熱海富士は大関戦初日から3連敗。研究もされているだろう、ここはまた上にいくための試練・試金石なのかもしれない。

横綱も毎日厳しい現実と戦っている、今日は阿炎戦。
阿炎ののど輪で後ずさりするも、よく動き、阿炎の動きを見極めて最後は「とったり」で決めた。勝ち星が何よりの良薬であるが、どうにもバタバタ感が否めない気がする。

豊昇龍は宇良との「業師対決」
立ち合い豊昇龍のもろ手突きをうまくかいくぐって深い左下手。アクロバットに切り返しを目論んだのか、そこをちぎって捨てるかのようなすくい投げがズバり決まり、宇良は土俵に叩きつけられた。豊昇龍、荒技で3連勝。

貴景勝3日目で土。
若元春を土俵際まで押し込むも決めにいく引きだったのか、全く効力がなく逆に付け込まれてしまい、あっさりと土俵を割ってしまった。いまいち覇気がないようにも感じたが…。

新入幕・大の里も阿武咲にあっ気なく敗れ、幕内初黒星。明日は島津海。

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復活に賭ける横綱に早くも土! 2024年初場所2日目

 横綱・照ノ富士、2日目で早くも黒星。

今場所、注目のひとつと言える照ノ富士の復調具合(おととし九州場所から去年11月場所まで)全休5回、途中休場1回、優勝1回(去年5月)という記録・実績の中で、2日目の今日は東筆頭の若元春が相手。対戦成績は(照ノ富士の)3勝。
若元春が突き起こし(離し)にかかるが、すぐに左四つとなる。(長い探り合いのあと)若元春がこの体勢から寄る(左下手は一枚・外掛けを仕掛けながら)照ノ富士は若元春の回しを切りにかかるが、自分からの攻め(攻撃)は見られなかった。最後は腰(重心)を落としながら、若元春が寄り切り。終わって振り返れば、照ノ富士は長い相撲(1分40秒)で体力(タフネス)面で最後は力尽きたか。早くも2日目で土。立場(横綱)に対して、外野は否応なく騒ぎ立てる。明日は阿炎戦。

綱取りかかる霧島は、場所前の調整が非常に良く(上位陣を寄せ付けない充実した稽古)をしていたと評判だった期待の高い髙安。
霧島が終始、きびきびとした早い動き(突いて・いなして・押し出した)で圧勝。
全てが繋がっていて、髙安に何もさせなかった。
昨日と今日の霧島がいい。相撲もそうだが、土台となるフィジカルで上回っているのか。

貴景勝は熱海富士に正面から受けて立ち、突き放すも熱海富士も負けじと前に出る。これに対し右からのいなしが成功し、もろ差しからの寄り切り。貴景勝のペース・主導のいい相撲内容だった。

(2日間限定で言えば)平戸海の積極性(自ら仕掛ける)攻撃的な相撲が印象に焼き付いている。昨日は難敵・北青鵬、今日の(元大関)御嶽海戦なんて、前みつから(力強い)のど輪で一蹴してみせた。素早い決着!

今日は現地観戦。
周りを見渡せば外国人客(観戦者)が本当に多かった。
2日目(平日・月曜日)で満員御礼で大にぎわい。相撲人気・注目度の高さを改めて実感した。
打ち出し後、両国駅改札を通過直後に二所ノ関部屋の嘉陽(東幕下筆頭・初日若隆景に黒星)を発見!快く握手に応じてくれた。

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