こんなにもケガ続きの力士がいただろうか。
こんなにもその度に這い上がり相撲と真摯に向き合った力士がいただろうか。
こんなにも善人で裏表のない素晴らしい人柄の力士がいただろうか。
元前頭筆頭・千代の国が現役引退し、年寄「佐ノ山」を襲名した。
繰り返しになるが千代の国と言えば、けが連続の相撲人生。
関取から幕下に陥落すること2回。うち1回は三段目28枚目まで番付を落とした。
気づけば両膝に厚ぼったい感じのサポーター、肩の周辺にはテーピング(脱臼癖あり)
以前、骨折までした踵(かかと)には、固定する目的だろうサポーターなど。
いつしか度重なるケガの治療が趣味になったそうだ(鍼や整体)
四六時中、相撲の事を考え、挫けず諦めなかった。
怪我の話ばかりになってしまった。
最高位は東前頭筆頭(2017年5月場所)
この場所には唯一の金星も獲得している(2日目・鶴竜戦) 敢闘賞2回受賞。
2017年初場所に対戦した嘉風(現・中村親方)は「自分ごときが言うのもアレですが、一目置いてるというか気持ちのいい力士ですね。ガッツあるし、良く稽古するし、まじめだし、熱心ですよね」と取組後に談話を残している。
4つ年上に兄がおり、九重部屋の元幕下。現在では力士俳優として活躍している澤田賢澄(けんしょう)
今年5月場所に初日から9連敗した時の「両膝半月板損傷、左変形性膝関節症」のケガが力士生活の終焉となった。
現役時代に培った経験を活かしどんな力士を育ててくれるのか、楽しみである。
2人の師匠に支えられたという千代の国。
先代(元横綱 千代の富士)からは、「お酒をやめて相撲と向き合え」
現師匠(元 千代大海)からは2度目の幕下陥落時に「お前は部屋の宝だ。お前が明るくないと部屋が明るくない」と声をかけられたと話したあとに号泣した姿は忘れません。
千代の国関、17年もの土俵生活本当にお疲れ様でした。
8月6日・追記
千代の国引退 年寄佐ノ山襲名会見の動画を見つけました。是非、ご覧ください。涙ものです。
まだまだ暑いです↓↓↓