西幕下筆頭の湘南乃海(高田川部屋・24歳、神奈川県中郡大磯町出身)念願の十両昇進なったか・・・。
7日目、千代ノ海(九重部屋・29歳、高知県幡多郡黒潮町出身)をはたき込みで破り、4連勝!待望の関取の座を高確率で手中に収めたと思いたいところだが、ここはあと3番のうち、1番でも勝ってさらに昇進の可能性を上げたいところだ!
折り返し1日前の7日目。
幕内では、突出した特筆すべき成績と印象を上げている力士はいない。
混沌とする状況の中で、今後の展望、光となる存在を逃さず見つけ、発信していきたい。
大関への足固めにしたい今場所の若隆景、今日の対戦相手は、こちらも話題沸騰の元気印・小結翔猿。
立ち合いから突っ張り合いの中、若隆景が右にいなしたところを翔猿、押し出し。
若隆景、3敗へと後退。
大関陥落、10勝(ふた桁)以上上げれば、再び大関復帰が叶う御嶽海は、小結・霧馬山との一番。
霧馬山、右前まわし左下手引きつけて、万全の体勢で寄り切り。
御嶽海、寄られるがまま完敗。
早くも3敗、先行きが見通せない。
1敗で好調の豊昇龍は、若元春と対戦した。
お互いに突っ張る。豊昇龍、スパッともろ差しに。すかさず若元春を吊る。
苦し紛れの若元春は、豊昇龍を右に振ろうとしたところを、外掛けを食らった。
豊昇龍、後半戦の立役者となれるか。
阿炎は、もろ手突き・のど輪の「阿炎スタイル」で、6勝目。
宝富士大輔は、7連敗。
一進一退の星取、3勝3敗で7日目を迎えた熱海富士、今日は幕内最初の一番で、玉ノ井部屋の東龍との一番。
右差しの東龍、熱海富士、おっつけから右のど輪で相手の上体を起こしにかかる。その右を払いのけるように左をこじ入れ、もろ差しになった東龍が寄り切り。
熱海富士、今日も鼻血が。花道奥では出血を抑えるティッシュを詰めた熱海富士の姿がおなじみになりつつあるか。
両大関、共に勝利!
貴景勝は、翠富士が左への大きな変化を目論みが失敗。貴景勝の押し出し。
正代は、宇良相手に慌てることなくはたき込みで、白星先行4勝目。
髙安、大栄翔をかちあげから突っ張り、相手の動きを見極めての突き落とし決まり、6勝目。
~これより十両~
十両、7日目の土俵では変化があったようだ。
ここまで全勝の2人に土。
天空海は、千代丸に立ち合い一気の寄り、左手で渡し込みぎみに決めにかかるも、逆転の突き落としで初黒星。
剣翔は、千代の国の肩越しの深い左差しで右を遠ざけられるも、突っ張りで応戦。
のど輪を連発する千代の国、剣翔が前に出てくるところを肩透かし。
剣翔も、初黒星を喫した。
炎鵬‐貴健斗の一番は、右差し・下から潜る炎鵬、下手投げを打つこと、3回。
4回目の下手投げでは、貴健斗の足を取りながら投げを打ち、最後寄り倒して炎鵬。
体重差67キロありながら、辛抱を重ねて5勝目をつかみ取った。
新十両の2人
狼雅は、千代栄の立ち合いからの突き押しで、廻しに触れることなく押し出しで負け。
對馬洋、左四つになったが振りほどき、徳勝龍の突進かわしてはたき込みで勝ち。
7日目を終えた十両。全勝力士2人が敗れ、
1敗 剣翔と天空海
2敗 千代の国・炎鵬・欧勝馬 の3人が追う展開となった。
2022(令和4)年、先場所までの幕内優勝者を振り返ると、連覇を成し遂げた力士はなく、毎場所違う顔ぶれになっている。
今場所も関脇以下の優勝となってしまうのか、はたまた幕内からの優勝者が誕生するのか。
今日も幕内の土俵からお伝えしたい。
若隆景‐逸ノ城は、逸ノ城が圧力かけて出ていく。体を入れ替え、逸ノ城のあごの下に頭をつける若隆景、探り合い続く。逸ノ城の右差しを許さない若隆景。若隆景の寄りに合わせて逸ノ城も出てきた。逸ノ城の右差しを切った若隆景がもろ差しになり、下手投げ決まる。
1分11秒の大相撲。若隆景、かなりの鼻血。逸ノ城も返り血を浴びた。
髙安と御嶽海、この元大関同士の一戦は。
髙安、今場所多いかちあげの立ち合いから、左上手取る。胸が合う引きつけあいから、じわじわと寄って1敗対決は髙安が制した。
今日の翔猿は琴ノ若と。
翔猿の右下手を琴ノ若が左おっつけで機能を封じる。翔猿が出てくるところを、この左からの小手投げで琴ノ若3勝3敗。翔猿同じく3勝3敗。
新入幕・熱海富士、今日の対戦相手は幕内在位58場所目を数える、九重部屋・千代大龍。
激しい突っ張り合いから、両者両腕を伸ばし、牽制する構えから、千代大龍がはたき込みで2勝目。熱海富士は負けて3勝3敗。
あとがない大関の正代は、幕内勢を席巻する伊勢ヶ濱所属の一角、新鋭・翠富士と対決。
積極的に前に出る。翠富士も負けじと必殺・肩透かしを見せる。もろ差しの翠富士を外四つから、抑え込むように押し倒し、正代の勝ち。必死の土俵が続く。
翠富士が花道を引きあげてくる時の残念そうな、あと一歩だったと言わんばかりの歯痒そうな表情が印象的。大善戦だった。
貴景勝、のど輪からの電車道で4勝目
玉鷲は、霧馬山との突き合いで負けてしまった。どうした、1勝5敗。
若元春、おっつけから突っ張り、最後ははたき込みが鮮やかに決まった。
妙義龍は、幕内3場所目の錦富士に巻き替えてから一気の寄り倒しで、ベテランの貫禄を見せつけた。
宇良・宝富士・照強は、今日も黒星を更新。特に宝富士が精彩を欠いているように見える。
~6日目の十両~
東幕下4枚目・元大関朝乃山は早くも4番相撲
対戦相手は東十両12枚目、徳勝龍。
2人とも幕内優勝経験者の豪華対決は、朝乃山が押し出して勝った。
僅かな時間の相撲だったが、朝乃山の圧力と地力がまさったか。
腰を落とした万全で安定した相撲だった。
早くも4連勝と勝ち越しを決め、幕下優勝へまた一歩近づいた。
ここまで全勝2人のうちの一人、剣翔の今日は東白龍。
立ち合いもろ手突きの剣翔、そのまま体を左側に移し、あっという間の6連勝。
さらにもう一人、全勝の天空海は先場所十両優勝の栃武蔵との一番。
天空海、右差し・左上手の体勢から、頭をつけて寄り倒し。
天空海も全勝守る。
新十両狼雅は、十両3場所目・プロ通算7場所目、鳴戸部屋・欧勝馬との一戦。
おっつけながら左上手を取る、欧勝馬。狼雅が下手投げ打つも、欧勝馬、上手から寄り切って、欧勝馬勝ち。
十両の全勝、今日も変わらず剣翔と天空海。
1敗がいなくなり、
2敗が武将山をはじめに8人が追う展開になっている。
天空海のレアもの↓↓↓
5日目を迎えた。
5日区切りで言うなら、前半戦が終わるこの日。
唯一の横綱が休場となり、大関陣に奮起を求め、場所を盛り上げる存在になってもらいたいところだが、ここまで肩書と照らし合わせると、不甲斐ない成績が続いている。
ここ何場所か続いている傾向だが、今日も関脇以下の取組から焦点を当てることになる。
若隆景は宇良を迎えての5日目の土俵。
立ち合いは宇良の方が良く、寄って出るが、若隆景が寄り返し気味に出たところを、宇良はすぐ引き、呼び込む形になり、若隆景の押し出し。物言いがつくが軍配通り。
翔猿₋御嶽海は、翔猿、左上手の右差しで胸が合う型に。
右下手・左おっつけ御嶽海に対し、果敢に寄る翔猿。こらえる御嶽海が左に突き落とし!
翔猿の寄りは、御嶽海に吸い取られたというか、腰の落とし方がイマイチで、圧力があと少し伝わらなかったか。
豊昇龍は伊勢ヶ濱部屋の飛躍著しい翠富士との5番相撲。
肩越しの右上手、豊昇龍。翠富士の外掛けを振り切る豊昇龍。もう一度外掛けを仕掛ける翠富士の左足を跳ね上げながら、反り返って河津掛けで豊昇龍。瞬間的に身を任せたタッチの差だった。豊昇龍のスピードと足腰の良さが合わさって生まれた産物か。見事な一番だった。
朝青龍氏のツイッターにも感激した様子のコメントが載っているようだ。見てみよう!
※河津掛け(かわづがけ)・・・自分の右(左)足を相手の左(右)足の内側に掛け、跳ね上げながら同時に相手の首などを抱え込んで体を反って後ろに倒すこと。
令和四年大相撲力士名鑑より
今日の熱海富士、輝との5番相撲。
両者、頭でゴツンと立ち合い、輝、前に出ながら突っ張る。足が揃い気味になったところに熱海富士のはたき込み決まる。今日も鼻血の熱海富士、3連勝とした。
大関貴景勝、右に少し変わる。突っ張る。のど輪を交える。
逸ノ城、左前回しを取るも、貴景勝の勝ちたい気持ちと、腹への押しが(逸ノ城の)回しを切って押し出した。
正代、明生にいいところなく完敗で3敗目。
髙安、先場所優勝者にかちあげる。玉鷲が小手投げにいくところを一気に寄り切った。足の具合を忘れさせてくれるようないい相撲。
小結対決は大栄翔が霧馬山をはたき込み。
王鵬と琴恵光は展開が二転三転。王鵬の体の柔らかさと少々のことでは動じない落ち着きがいい。最後に切って捨てるかのような突き落としが決まり、4勝1敗。
~5日目・十両の取組~
ここまで4連勝で十両を引っ張る剣翔と天空海。
まずは、幕内での5番相撲を迎えた剣翔。
剣翔の左張り差しに、東龍は左前回し取る。剣翔、左巻き替えてもろ差しになったところで、体を落としながら寄り切り。
もう一人の天空海は、立ち合いから一気の押しで、美ノ海に付け入る隙を与えず押し出して快勝!
千代の国が栃武蔵を、ふっ飛ばすように突き出した!迫力あった!気迫満点という言葉がピタリ。
炎鵬、せっせと動いて展開作りに余念がない、左にたぐるなど。
大奄美、重心落として左で突くこと2回で、炎鵬仰向けに。
押し倒して大奄美の勝ち。
新十両・狼雅、現17代荒磯親方(元大関・若嶋津)が育てた秘蔵っ子・島津海との取組。
狼雅が左上手を取って切られて取ったあと、右差しも加えて、着実に寄り切り。
師匠・雅山を彷彿させるような紫の締め込みも、心なしかよく似合ってきた。
星の潰し合いが多く見られる。
全勝は今日も同じく剣翔と天空海。
1敗は徳勝龍と狼雅が続いている。
今日の朝乃山
今場所、東幕下4枚目に番付され、ここまで奇数日の出場が続いている朝乃山。
5日目の今日の対戦相手は、最高位東十両3枚目の白鷹山(高田川部屋)
立ち合い、バチーンと厳しい当たり。すぐのもろ差し、朝乃山。危なげなく寄り切った。
朝乃山、明日の6日目も出場。十両に上がって、徳勝龍との一番が組まれた。
二人の過去の対戦成績は1勝1敗。
十両の土俵で幕内優勝経験者同士の取組は史上初。
実力者同士・話題性満載のこの一番に目が離せない。
結論を先に言うと、今日(4日目)終わった時点で、早くも全勝(4連勝)力士がいなくなりました。53年ぶりの屈辱的な日となった九州場所4日目をスポットで振り返る。
まずは、熱海富士の4日目。
頭から当たる熱海富士、すぐに左下手取る。隠岐の海が(出し投げっぽい)投げを打つも残す熱海富士。隠岐の海に対し、下から頭をつけながら極めて出てきめ出し、熱海富士。今日は辛抱して白星を勝ち取った。
先場所優勝の玉鷲は、小結大栄翔との一番。
立ち合い、右からいなす玉鷲。大栄翔も負けじと突き返し、左のど輪が伸びきったところで、また玉鷲のいなしが決まり、押し出して玉鷲。38歳の誕生日を見事白星で飾った。
おめでとう!
ここまで3連勝の翔猿は霧馬山戦。
当たったあと、すぐの左上手霧馬山。
翔猿は、昨日の霧馬山に対した翠富士のように、下に挟みつけられる形。
しばらく探り合いが続き、霧馬山の叩きつけるかのような上手ひねりが決まった。
大関への足固めになるか、九州場所。
大事な序盤戦が続く若隆景、今日の対戦相手はここまで3連敗の前頭筆頭の琴ノ若。
低い立ち合い、若隆景。左おっつけ・右差しの体勢作ったが、琴ノ若が右から引き落とし気味のかいなひねりが決まり、今場所の初日。若隆景2敗。立ち合いからの流れは悪くなかったように見えたが、琴ノ若のかいなひねりが見事に決まった。
若隆景の兄・若元春は佐田の海と対戦した。
若元春、突いて出ながらすぐの右下手・左上手、がっちり引きつけて万全の寄り切りで3勝1敗とした。
両大関敗れる。
正代は、逸ノ城に寄って出ようとしたところに、右上手を取られた。逸ノ城が岩の如く212㎏で寄ると、さしもの大関も為す術がなかった。
※因みに逸ノ城、出ないと思ってたNHKインタビューに答えてた(*_*;
貴景勝は、明生に当たってもろ手を突いたところで、自ら引き墓穴を掘った。俵が足にかかろうかという時に「しまった!」という表情を浮かべたが、時すでに遅し。2敗。
髙安、相手(豊昇龍)をよく見て、はたき込み。ただの叩きではではなく、地力と経験値、意気込みの違いを見せたような一番だった。
阿炎は、足を滑らせてしまい惜しい一番を落とした。阿武咲に押し倒され、初黒星。
~4日目の十両~
ここまで全勝の剣翔は、幕内でもお馴染み・千代丸との一番。
剣翔、左上手からの出し投げ、クルリと回る千代丸。最後はもろ差しからの寄り切りで4連勝!
もう一人の全勝、天空海は英乃海(翔猿の兄)と対戦。
右差しから、一気に出て寄り切り。電車道の相撲でこちらも全勝守る!
炎鵬は、大翔鵬相手に鮮やか足取り!見事、作戦が決まった。
新十両2人は、明暗を分けた。
狼雅は、貴健斗の執拗なのど輪に耐えに耐えたあとの逆襲の寄りで3勝目。
對馬洋は、豪ノ山のかちあげからの直ぐの寄り切りで敗れた。物言いがついたが、軍配が変わることはなかった。
朝乃山の3番相撲の対戦相手が高田川部屋の白鷹山(はくようざん)と発表になった。
白鷹山 亨将 (はくようざん りょうすけ) 略式プロフィール
山形県出身の27歳
最高位は東十両3枚目
相撲経験なしで入門した中卒のたたき上げ
186㎝・162㎏の恵まれた体格を生かし、元大関に挑む。