横綱休場、(2大関のうち)1大関不振となると、どうしても関脇以下が場所を通して話題になることが多かった。
優勝への布石を振り返る意味で、本割り+優勝決定ともえ戦を検証する。
髙安‐阿炎、直接対決!(髙安勝ったら優勝の一番)
髙安のかちあげをもろ手で封じる阿炎、髙安、相手の動きをよく見ながら突く。
阿炎、左へいなしながら猛烈に突き倒し!尻から崩れ落ちる髙安、3敗。
阿炎と並んだ。この時点で優勝決定戦へ。
貴景勝‐若隆景(優勝決定戦に食い込めるか貴景勝)
立ち合いから貴景勝のペースで、中に入れない若隆景。
叩きに出たあと、左から張り手を出す貴景勝がはたき込みで、優勝決定戦進出!
大関への足固めという位置づけだった若隆景は8勝7敗で今場所を終えた。
髙安・阿炎・貴景勝の3人による優勝決定・ともえ戦は、28年ぶり。
くじ引きの結果、初戦は髙安‐阿炎。
阿炎が左へ変化一発で、髙安下す。
髙安の様子がおかしい。土俵にうつ伏せ、頭をつけたまま起き上がれない。
しばらく時間が流れ、呼出し2人掛かりでようやく立ち上がり、一礼して土俵を降りた。
負け残りで控えに残る。
土俵上は続けて勝った阿炎に、大関貴景勝の一番となった。
もろ手突きの阿炎が、足を滑らせたが、構わず一気に決めた。
貴景勝のけぞり、あてがうだけが精一杯。
阿炎、見事に初優勝を決めた!
優勝インタビューでは、師匠(元関脇・寺尾)への感謝の言葉を口にし、出場停止処分を受けたつらい時期がよぎったのか感極まる場面もあった。
一方で、花道を下がる時にこちらは悔し涙が頬を伝った髙安、今回も初優勝の夢、叶わなかった。
貴景勝も満身創痍の体にムチを打ち、背中には吸玉と呼ばれる治療のあとが10数か所もありながら、最後まで場所を盛り上げてくれた。
初優勝おめでとう! 阿炎!!