往年の名力士の四股名を背負って・夏場所初日

 大相撲夏場所、本日初日を迎えた。

いくつかの見どころ・焦点があるなかで、今日はまず、アマチュア横綱から幕下10枚目格付出の大の里(二所ノ関)のデビュー戦から取り上げたい。

~期待の大器、お目見え~

本名は中村 泰輝(なかむら だいき)
初土俵場所から早くも四股名が与えられ、大正時代の大関の大ノ里萬助や師匠の二所ノ関親方が出世した時の候補に上がった「大の里」として登場した。

対戦相手は(昨日も紹介したが)日体大の2学年先輩で177センチ、123キロの石崎(高砂)
(大の里は)控えに座っている段階から、手首足首を盛んに動かせていたのは緊張の表れか、(それとも)いくぞと体に意志を伝えていたのか。 迎えた一番。

https://www.youtube.com/watch?v=eB7-p364OrA

立ち合い、左上手の石崎。大の里は右差しから構わず一気に出るが、石崎の土俵際に追い込まれても体を開きながらの突き落としが決まった。

大の里は悪くなかった。鳴り物入りで入門し、受けた重圧・プレッシャーは計り知れないものだろう。たかが1敗、されど1敗。かける期待・得た印象は少しも色褪せない。今後も要注目だ。

~令和の怪物、夏場所初日~

十両2場所目の「令和の怪物」こと落合。
初日の対戦はこちらも人気者・熱海富士だ。

立ち合いからもろ差し決まり、頭をつけながらがぶり寄り。
熱海富士は何もできなかった。落合、快勝!
だが、十両土俵入りの時から気になっていたのが、左肩周辺のかなりの面積にテーピングを施していたがどうしたのか、と思ったのだが不安を感じさせない相撲内容だった。そのあとも平然とケロッとふるまっていた。やはり大物である。

~休場明けの初日~

古傷の膝の具合はどうかな。
横綱・照ノ富士が4場所連続休場から復帰した。
元大関、今場所東小結の正代との初日。

正代、照ノ富士の右を制しながら前へ出たが、その右差しを許す(入ってしまい)逆転のすくい投げが決まった。照ノ富士は寄られながらも精神的余裕があったかもしれない。
正代は十分に廻しを引いたわけでもなく(走ってしまい)惜しい一番を落としたが、内容は良かった。むしろ今場所(やってくれるのではと)期待を窺わせた。

大関獲りかかる霧馬山、立ち合いの変化で墓穴を掘り損ねたが翠富士を肩透かしに切って落とした。
若元春、休まず攻めて遠藤を力強く上手出し投げ。先場所同様、鍵を握る存在となりそうだ。

※東前頭2枚目の髙安が14日(今日の)朝稽古で右の太ももを痛め、初日から休場することになりました。 淋しく残念な知らせである。

ガンバレ髙安↓↓↓

名門・時津風に灯りをともした男

 時津風部屋、あの第35代横綱双葉山が興した由緒ある部屋、溯れば双葉山相撲道場である。(下の画像・左から場道撲相山葉双と横書きの看板が薄く見える)

関取は、去年11月に豊山、2020年7月に人気力士・豊ノ島がそれぞれ引退。

現役の関取は正代ただ1人の孤軍奮闘状態である。

こんな状況を打破するべく、一人の救世主が現れた。

時疾風 秀喜(ときはやて ひでき)である。

今日はこの時疾風の十両入りと前途を祝して人物像を紹介したい。

時疾風 秀喜こと冨栄 秀喜(とみえ ひでき)は1996年8月25日、宮城県栗原市に生まれる。

相撲との出会いは小学校2年。地元の相撲クラブで始めた。

中学生の頃から小牛田農林高校の合宿に参加しており、その縁で同高校に進学。
主な実績としては、3年次にインターハイ3位。

大学入学後(東京農業大学)は、同学年に当たる翠富士と錦富士が近畿大学を中退して角界入りしたことに刺激を受けて、角界入りを決意。

卒業後に時津風部屋に入門。
2019年3月に初土俵を踏んだ。

序ノ口に名前が載った翌5月場所を6勝1敗。
次の7月場所を7戦全勝で見事、序二段優勝。
翌9月場所も6勝1敗の好成績を挙げ、序ノ口・序二段・三段目を各1場所で通過。

幕下に上がっても順調に勝ち越しを続けるが、10枚目以内に入ると負け越しを記録するようになる。やはり甘くないというか、実力者たちが厚い壁となって立ちはだかってきた。

2021年9月場所、左太ももの肉離れと右ひざ内側靭帯の損傷により途中休場するも、翌場所には復帰して5勝2敗。以降コツコツと勝ち越しを積み重ね、念願の関取昇進を果たした。

さぁ、これで翠富士と錦富士に一歩近づき、これからが本当の勝負だ。

178cm・129㎏の体格を駆使したスピード相撲が持ち味。

時疾風秀喜 疾風のように現れた新十両の場所で疾風(しっぷう)を巻き起こすことができるのか。

時津風部屋の歴史がこの一冊に集約されてます↓↓↓